本書は、ゲーテが愛読し、最も深く影響を受けたユストゥス・メーザー（1720-1794）の主著『郷土愛の夢』をわが国においてはじめて紹介する。『詩と真実』他でゲーテ自身が述懐しているように、ドイツ文学を擁護したメーザーが、当時の最も優れた政治家、歴史家、思想家として、後世の文人たちにあたえた影響は絶大なものがある。本邦初訳。

『社会経済史学』Vol.75, No.6、80-82頁、評者：坂井榮八郎氏