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東洋史研究叢刊之六十一

ムガル朝インド史の研究

近藤 治

A5上製函入・554頁

ISBN: 9784876985180

発行年月: 2003/02

  • 本体: 10,000円(税込 11,000円
  • 在庫なし
 
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内容

16-18世紀にインド北中部に展開したムガル朝は、インド最後の帝国である。しかしこれまで、日本での研究は部分的に止まっていた。ここにその政治・経済から宗教・文化に至るまで、初めて総合的研究のメスガ入れられ、ユニークな帝国経営の全容を明かす。特に本書では,アクバル会典などの重要史料を克明に紹介することで研究資料性も高められている。

書評

『東洋史研究』第63巻第2号、158-164頁、評者:水島司氏

プロフィール

1939年生まれ 佛教大学文学部教授

目次

序 章 最近のムガル朝史研究と本書の構成
第一章 アクバル時代のインド観
第二章 アブル・ファズルの皇帝観
 はじめに
 一 『アクバル会典』の記述(一)
 二 『アクバル会典』の記述(二)
 三 『アクバル・ナーマ』の記述
 四 アブル・ファズルの皇帝観
 おわりに
第三章 ムガル朝時代における土地制度の変遷
 はじめに
 一 地租の賦課法│—定額地租と刈分地租
 二 収税官の職責
 三 農民の耕作地に対する権利と義務
 四 収税官と首長と農民層
 おわりに
第四章 ムガル朝時代における商工業の展開
 はじめに
 一 市場問題と交易ルート
 二 グジャラート地方の繊維生産
 三 スーラトと外国貿易
 おわりに
第五章 ムガル朝権力と豪商
 はじめに
 一 シャーンティダースの前半生
 ニ シャージャハーン時代のシャーンティダース
 三 皇位継承戦とシャーンティダース
 四 アフマダーバードの商業とムガル朝の対ジャイナ教徒政策
 おわりに
第六章 ムガル朝時代の国内交易路
 はじめに
 一 古代以来の伝統的交通路
 二 ビールーニーとイブン・バットゥータの記す交通路
 三 ムガル朝時代の主要交易路
 四 モダーヴ伯の旅行記にみえる交易路と交易事情
 おわりに
第七章 ムガル朝時代のインド洋と日本
 はじめに
 一 南海における日本人の活動
 二 東南アジア諸港のグジャラート商人
 三 ムガル朝時代のインドと日本
 おわりに
第八章 オーヴィングトンのスーラト訪問と喫茶擁護論
 はじめに
 一 オーヴィングトンのスーラト訪問
 二 オーヴィングトンの喫茶擁護論
 三 『茶の属性と特質に関する小論』全訳
 おわりに
第九章 ムガル朝時代の宗教と文化
 はじめに
 一 アクバル時代の宗教政策
 二 インド・イスラームの二つの潮流
 三 インド・イスラーム文化の特色
 おわりに
第十章 ムガル朝権力とパンジャーブの地方的宗教
第十一章 ムガル朝時代の文書行政
 はじめに
 一 文書主義の社会
 二 勅令の発給手順
 三 勅令の二つの形態
 四 勅令の形式
 五 勅令三例
 おわりに
第十二章 バーブル時代研究の新しい到達点
     ——間野英二『バーブル・ナーマの研究』III(訳注)に則して

別章一 アクバル箴言集
 一 前言 
 二 アクバル箴言集
別章二 ムガル朝インド史の史料文献
 一 前言
 二 工具と参考文献
 三 ムガル朝インド史の史料文献

  あとがき
  ムガル朝略系図
  ムガル朝インド史略年表
  用語一覧
  参考文献
  索 引
  英文目次
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