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【推薦】佐藤文隆氏(元日本物理学会会長・京都大学名誉教授)
ネットの整備と高等教育の変革の中で,学術出版や研究機関の情報サービスも転 換が迫られている.オンライン化の無秩序な進行は同時に多様な editing,研究機関のリポジトリ,特化したテーマでのグローバルな結びつき,などの新たな可能性を生んでいる.本書はこの学術出版環境 の大きなうねりの考察と,これを新たな知の構築に結ぶ実践的な教習本である.大学出版会にながく関わった執筆者のユニークな視点は,黒子が表に出た感もある指南書だ.論文が読まれない,研究が理解されないと嘆く前に,本書を読んで欲しい.
ネットの整備と高等教育の変革の中で,学術出版や研究機関の情報サービスも転 換が迫られている.オンライン化の無秩序な進行は同時に多様な editing,研究機関のリポジトリ,特化したテーマでのグローバルな結びつき,などの新たな可能性を生んでいる.本書はこの学術出版環境 の大きなうねりの考察と,これを新たな知の構築に結ぶ実践的な教習本である.大学出版会にながく関わった執筆者のユニークな視点は,黒子が表に出た感もある指南書だ.論文が読まれない,研究が理解されないと嘆く前に,本書を読んで欲しい.
“Publish and Perish”──ただ書いても評価されない時代に,読まれるものをどう書くか。学術コミュニケーションの変遷とその本質的問題まで立ち返って,読者の措定,編成と記述の在り方,読まれるための演出の方法など,原理的・実践的に論じた初めての手引き。生き残りをかけたすべての研究者・研究機関必読。
『読売新聞』2015.10.26付夕刊(大阪本社版)紹介
『日本経済新聞』2015.12.6付朝刊 読書面
日本社会心理学会会報208号 広報委員会責任編集コンテンツ・特集「学術書を書く」
『日経サイエンス』2016年1月号、森山和道の「読書日記」
『京都新聞』2016.1.27付夕刊「大学本屋さんのおすすめ 一冊一心堂」、評:角谷昌紀氏
『図書新聞』2015.12.19付15年下半期読書アンケート、選:布野修司氏
『図書新聞』2016.2.13付、評:三浦衛氏
WEB版『建築討論』書籍紹介2016年春号、評:布野修司氏
『日本経済新聞』2015.12.6付朝刊 読書面
日本社会心理学会会報208号 広報委員会責任編集コンテンツ・特集「学術書を書く」
『日経サイエンス』2016年1月号、森山和道の「読書日記」
『京都新聞』2016.1.27付夕刊「大学本屋さんのおすすめ 一冊一心堂」、評:角谷昌紀氏
『図書新聞』2015.12.19付15年下半期読書アンケート、選:布野修司氏
『図書新聞』2016.2.13付、評:三浦衛氏
WEB版『建築討論』書籍紹介2016年春号、評:布野修司氏
鈴木 哲也(すずき てつや)
京都大学学術出版会専務理事・編集長。
京都大学文学部および教育学部に学び,ライター・編集者として活動の後,1996年より京都大学学術出版会編集次長,2006年より現職。大学出版部協会理事。
高瀬 桃子(たかせ ももこ)
桃夭舎代表。
京都大学理学部卒業,同大学院理学研究科中退。出版社勤務を経て2000年に独立。書籍編集を中心に活動。
京都大学学術出版会専務理事・編集長。
京都大学文学部および教育学部に学び,ライター・編集者として活動の後,1996年より京都大学学術出版会編集次長,2006年より現職。大学出版部協会理事。
高瀬 桃子(たかせ ももこ)
桃夭舎代表。
京都大学理学部卒業,同大学院理学研究科中退。出版社勤務を経て2000年に独立。書籍編集を中心に活動。
序 章 Publish or Perish からPublish and Perish の時代へ
— なぜ,学術書の書き方を身につけるのか
1 Publish or Perish (出版か死か)と学術出版の疲弊
2 Publish and Perish (出版しても救われない) 時代の到来
3 電子化時代の「仕分け」と技法・作法
4 本書の使い方
第I部 考える — 電子化時代に学術書を書くということ
第1章 知識か「情報」か — 電子化時代の「読者」と知のあり方
1 「プレ電子化時代」の学術メディアと読者
2 学術書と教養主義,あるいはリベラル・アーツ
3 電子化・オンライン化の訪れと「読者」の消失
4 知識か「情報」か
5 オンライン化,特にオープンアクセスの可能性と学術書ライティング
第2章 知の越境と身体化 — 学術書の今日的役割と要件
1 越境する知 — 新しいパラダイムを志向する研究の活性化
2 体系的な知の習得は必要ないか — 学,識,技の習得のために
3 実利としての教養 — 「読書人」恐るべし
4 学術書で何を書くか — 学術メディアの仕分けと要件
5 教科書・教材の未来と本
第Ⅱ部 書いてみる —魅力的な学術書の執筆技法
第3章 企画と編成 — 読者・テーマ・論述戦略
1 読者を想定しテーマを決める — 主題は自明か?
2 書き出しの章と研究史の扱い — 編成の留意点 #1
3 章と章の統合,序章のあり方など — 編成の留意点 #2
第4章 可読性を上げるための本文記述と見出しの留意点
1 「重複」は可読性を最も下げる
2 「気弱な記述」を避ける
3 領域的,制度的な記述スタイルをどうするか
4 専門的な概念や用語,数値をどう示すか
5 見出しを工夫する
第5章 多彩な要素で魅力的に演出する
1 本を彩るさまざまな要素
2 コラム — 本文へ導く
3 注 — 本文を補足する
4 用語解説 —基本を摑ませる
5 多彩な要素をボックスで洗練させる
6 写真 —魅力的なキャプションで本文を補完する
7 図表 —作成意図を明確に
8 各章のリード・キーワード・扉 — 章の特徴を際立たせる
9 付録(アペンディクス)で理解を助ける
10 その他のさまざまな工夫
第Ⅲ部 刊行する — サーキュレーションを高める工夫と制作の作法
第6章 タイトルと索引 — 冒頭と末尾に示すメッセージ
1 魅力的なタイトルをつけるために
2 メッセージが伝わる索引作り
第7章 入稿と校正の作法 — 合理的な制作のために
1 書籍組版と印刷の世界 — パソコンでの執筆とは違う
2 合理的な印刷入稿のための十の留意点
3 ミスのない校正のための六つの留意点
おわりに — 学術書を「書く」ことと「読む」こと
参考文献
索 引
— なぜ,学術書の書き方を身につけるのか
1 Publish or Perish (出版か死か)と学術出版の疲弊
2 Publish and Perish (出版しても救われない) 時代の到来
3 電子化時代の「仕分け」と技法・作法
4 本書の使い方
第I部 考える — 電子化時代に学術書を書くということ
第1章 知識か「情報」か — 電子化時代の「読者」と知のあり方
1 「プレ電子化時代」の学術メディアと読者
2 学術書と教養主義,あるいはリベラル・アーツ
3 電子化・オンライン化の訪れと「読者」の消失
4 知識か「情報」か
5 オンライン化,特にオープンアクセスの可能性と学術書ライティング
第2章 知の越境と身体化 — 学術書の今日的役割と要件
1 越境する知 — 新しいパラダイムを志向する研究の活性化
2 体系的な知の習得は必要ないか — 学,識,技の習得のために
3 実利としての教養 — 「読書人」恐るべし
4 学術書で何を書くか — 学術メディアの仕分けと要件
5 教科書・教材の未来と本
第Ⅱ部 書いてみる —魅力的な学術書の執筆技法
第3章 企画と編成 — 読者・テーマ・論述戦略
1 読者を想定しテーマを決める — 主題は自明か?
2 書き出しの章と研究史の扱い — 編成の留意点 #1
3 章と章の統合,序章のあり方など — 編成の留意点 #2
第4章 可読性を上げるための本文記述と見出しの留意点
1 「重複」は可読性を最も下げる
2 「気弱な記述」を避ける
3 領域的,制度的な記述スタイルをどうするか
4 専門的な概念や用語,数値をどう示すか
5 見出しを工夫する
第5章 多彩な要素で魅力的に演出する
1 本を彩るさまざまな要素
2 コラム — 本文へ導く
3 注 — 本文を補足する
4 用語解説 —基本を摑ませる
5 多彩な要素をボックスで洗練させる
6 写真 —魅力的なキャプションで本文を補完する
7 図表 —作成意図を明確に
8 各章のリード・キーワード・扉 — 章の特徴を際立たせる
9 付録(アペンディクス)で理解を助ける
10 その他のさまざまな工夫
第Ⅲ部 刊行する — サーキュレーションを高める工夫と制作の作法
第6章 タイトルと索引 — 冒頭と末尾に示すメッセージ
1 魅力的なタイトルをつけるために
2 メッセージが伝わる索引作り
第7章 入稿と校正の作法 — 合理的な制作のために
1 書籍組版と印刷の世界 — パソコンでの執筆とは違う
2 合理的な印刷入稿のための十の留意点
3 ミスのない校正のための六つの留意点
おわりに — 学術書を「書く」ことと「読む」こと
参考文献
索 引