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それぞれの土地の持つ自然的生態的特性を基層に、数千年の社会文化的関係が加わって形成される「地域」。それを類型化し、外郭を示すことで、「近代」による地球分割の矛盾を鋭く突く——地域研究の基本的枠組みとなった世界単位論を、市民向けに語ることで、9.11後の新しい世界秩序を模索する。現代を憂い行動する人の必携書。
高谷 好一(たかや よしかず)
京都大学名誉教授、滋賀県立大学名誉教授。
1934(昭和9)年、滋賀県守山市に生まれる。1958年、京都大学理学部卒業。
京都大学東南アジア研究センター助手、助教授を経て、1975年から京都大学東南アジア研究センター教授。
1995年から2004年まで滋賀県立大学人間文化学部教授。
2004年から現在まで聖泉大学教授。
【主な著書】
『熱帯デルタの農業発展』(創文社、1982)、『東南アジアの自然と土地利用』(勁草書房、1985)、『マングローブに生きる』(NHKブックス、1990)、『新世界秩序を求めて』(中公新書、1993)、『「世界単位」から世界を見る』(京都大学学術出版会、1996/新編2001)、『多文明世界の構図』(中公新書、1997)、『地域間研究の試み』(京都大学学術出版会、1999)、『地球地域学序説』(弘文堂、2001)、『地域学の構築』(サンライズ出版、2004)、『二人の湖国』(サンライズ出版、2004)、『地域研究から自分学へ』 (京都大学学術出版会、2006年) 他
京都大学名誉教授、滋賀県立大学名誉教授。
1934(昭和9)年、滋賀県守山市に生まれる。1958年、京都大学理学部卒業。
京都大学東南アジア研究センター助手、助教授を経て、1975年から京都大学東南アジア研究センター教授。
1995年から2004年まで滋賀県立大学人間文化学部教授。
2004年から現在まで聖泉大学教授。
【主な著書】
『熱帯デルタの農業発展』(創文社、1982)、『東南アジアの自然と土地利用』(勁草書房、1985)、『マングローブに生きる』(NHKブックス、1990)、『新世界秩序を求めて』(中公新書、1993)、『「世界単位」から世界を見る』(京都大学学術出版会、1996/新編2001)、『多文明世界の構図』(中公新書、1997)、『地域間研究の試み』(京都大学学術出版会、1999)、『地球地域学序説』(弘文堂、2001)、『地域学の構築』(サンライズ出版、2004)、『二人の湖国』(サンライズ出版、2004)、『地域研究から自分学へ』 (京都大学学術出版会、2006年) 他
まえがき
第1部 世界単位論
第1章……多様な自然と世界単位群
1 森の広がり
ⅰ 東南アジアの森
ⅱ 東南アジアの焼畑世界
尾根筋を移動した人たち
焼畑稲作の実際
一元論的世界
変容する焼畑世界
ⅲ ジャワ・バリ世界
乾燥した火山山麓
ヒンドゥ・ジャワ期の繁栄
一六世紀以降のジャワ
インドネシア共和国とジャワ・バリ世界
ⅳ 山間盆地世界
山間盆地
タイ族の南下
ラーンナータイ王国
現在の山間盆地
ⅴ タイデルタ世界
タイデルタの生態
港市だった王都
イギリスの到来とデルタの開田
デルタ国家の出現
タイデルタ世界と現在のタイ王国
2 砂漠と草原の広がり
ⅰ ひと続きの砂漠
澄明な世界
都市的、人工的な世界
イスラームの教え
ⅱ ペルシャ世界
生態的特徴
ペルシャ人の誇り
イラン東部の村で
ⅲ モンゴル世界
草原に生きる
最初に出会ったカザフ人
世界を制覇した騎馬民族
モンゴルの復活
葛藤のモンゴル世界
3 野の広がり
ⅰ 中華世界
多様な生態と生業
中国の統一と分裂
求心力
中華世界の周辺
超生態、超民族の大文明
ⅱ インド世界
インドの大地
征服者の到来
カースト制
バラモン教からヒンドゥ教へ
大地を覆うインド人の世界
4 海の広がり
ⅰ インド洋世界
海民の発見
家島彦一のインド洋海域世界論
イスラーム海民のネットワーク
ⅱ 東南アジアの海域世界
アブドゥル・ガフン氏の一生
海上集落のブカワン
シアク王国の経営
実力の世界
ⅲ 海中国世界
経済は南
海禁との戦い
孫文とチャーリー宋
海中国人のアイデンティティ
第2章……共存する世界単位
1 世界単位の三類型
ⅰ 生態型の世界単位
ⅱ ネットワーク型の世界単位
ⅲ コスモロジー型の世界単位
2 自形的世界と他形的世界
3 共存する三類型
コラム:地域研究から出てきた世界単位論
第2部 近代と世界単位
第3章……植民地主義と世界
1 ヨーロッパの台頭
ⅰ 前近代のヨーロッパ
ヨーロッパの自然
国々の歴史
ヨーロッパの生態史的骨格
ⅱ 産業革命と植民地主義
ヨーロッパの海外進出
産業革命
一九世紀イギリスの論理
戦争へ
2 植民地主義の生んだ国々
ⅰ アメリカ合衆国
初期のアメリカ
第二次大戦後のアメリカ
サラダボールのアメリカ
ⅱ ラテンアメリカ
メキシコ
ブラジル
ⅲ アフリカ
アフリカの基盤
イスラーム時代
ヨーロッパ列強時代
独立と新しい地域作り
3 世界単位と「新型の世界単位」
第4章……世界単位と日本の役割
1 世界単位としての日本
日本の内世界
外文明の到来
日本に見る三層
地縁社会と武士道
2 アジアの森・海文明圏の提唱
南方の一元論的世界
北方の一元論的世界
南北を繋ぐ日本
アジアの森・海文明圏の創設
3 50年後の世界—まとめにかえて
ⅰ 多様な地域の今と50年後
ⅱ ポストモダンへの視座
地域の個性こそが宝
原住民が主人
あとがき
引用文献
索引
第1部 世界単位論
第1章……多様な自然と世界単位群
1 森の広がり
ⅰ 東南アジアの森
ⅱ 東南アジアの焼畑世界
尾根筋を移動した人たち
焼畑稲作の実際
一元論的世界
変容する焼畑世界
ⅲ ジャワ・バリ世界
乾燥した火山山麓
ヒンドゥ・ジャワ期の繁栄
一六世紀以降のジャワ
インドネシア共和国とジャワ・バリ世界
ⅳ 山間盆地世界
山間盆地
タイ族の南下
ラーンナータイ王国
現在の山間盆地
ⅴ タイデルタ世界
タイデルタの生態
港市だった王都
イギリスの到来とデルタの開田
デルタ国家の出現
タイデルタ世界と現在のタイ王国
2 砂漠と草原の広がり
ⅰ ひと続きの砂漠
澄明な世界
都市的、人工的な世界
イスラームの教え
ⅱ ペルシャ世界
生態的特徴
ペルシャ人の誇り
イラン東部の村で
ⅲ モンゴル世界
草原に生きる
最初に出会ったカザフ人
世界を制覇した騎馬民族
モンゴルの復活
葛藤のモンゴル世界
3 野の広がり
ⅰ 中華世界
多様な生態と生業
中国の統一と分裂
求心力
中華世界の周辺
超生態、超民族の大文明
ⅱ インド世界
インドの大地
征服者の到来
カースト制
バラモン教からヒンドゥ教へ
大地を覆うインド人の世界
4 海の広がり
ⅰ インド洋世界
海民の発見
家島彦一のインド洋海域世界論
イスラーム海民のネットワーク
ⅱ 東南アジアの海域世界
アブドゥル・ガフン氏の一生
海上集落のブカワン
シアク王国の経営
実力の世界
ⅲ 海中国世界
経済は南
海禁との戦い
孫文とチャーリー宋
海中国人のアイデンティティ
第2章……共存する世界単位
1 世界単位の三類型
ⅰ 生態型の世界単位
ⅱ ネットワーク型の世界単位
ⅲ コスモロジー型の世界単位
2 自形的世界と他形的世界
3 共存する三類型
コラム:地域研究から出てきた世界単位論
第2部 近代と世界単位
第3章……植民地主義と世界
1 ヨーロッパの台頭
ⅰ 前近代のヨーロッパ
ヨーロッパの自然
国々の歴史
ヨーロッパの生態史的骨格
ⅱ 産業革命と植民地主義
ヨーロッパの海外進出
産業革命
一九世紀イギリスの論理
戦争へ
2 植民地主義の生んだ国々
ⅰ アメリカ合衆国
初期のアメリカ
第二次大戦後のアメリカ
サラダボールのアメリカ
ⅱ ラテンアメリカ
メキシコ
ブラジル
ⅲ アフリカ
アフリカの基盤
イスラーム時代
ヨーロッパ列強時代
独立と新しい地域作り
3 世界単位と「新型の世界単位」
第4章……世界単位と日本の役割
1 世界単位としての日本
日本の内世界
外文明の到来
日本に見る三層
地縁社会と武士道
2 アジアの森・海文明圏の提唱
南方の一元論的世界
北方の一元論的世界
南北を繋ぐ日本
アジアの森・海文明圏の創設
3 50年後の世界—まとめにかえて
ⅰ 多様な地域の今と50年後
ⅱ ポストモダンへの視座
地域の個性こそが宝
原住民が主人
あとがき
引用文献
索引