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冷戦の終結とグローバリゼーションの進展は、硬直化する国民国家や制度の対極に日常を生きる力としての宗教を生んでいる.近代の識字文化とメディアの言説が世界を色分けする今日,人々が活路を築く「場」を、国境・僧俗・民族アイデンティティの三つの境域から照射.既存の「めがね」の狭間から、大陸部東南アジア地域の現在が見えてくる.
『宗教研究』第84巻第1輯、174-179頁、評者:中西裕二氏
執筆者一覧(掲載順)
小林 知 京都大学東南アジア研究所・助教
小島敬裕 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・大学院生
長谷川清 文教大学文学部・教授
村上忠良 大阪大学世界言語研究センター・准教授
林 行夫 京都大学地域研究統合情報センター・教授
ピニット・ラーパターナーノン チュラーロンコーン大学社会調査研究所・主任研究員
高橋美和 愛国学園大学人間文化学部・教授
加藤眞理子 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・大学院生
原田正美 大阪大学・非常勤講師
西本陽一 金沢大学文学部・准教授
速水洋子 京都大学東南アジア研究所・教授
楊 光遠 云南民族大学東南アジア言語文化学院・教授
兼重 努 滋賀医科大学医学部・准教授
サオワニー・チットムアット トンブリー・ラーチャパット大学・准教授
王 柳蘭 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・助教
吉田香世子 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・大学院生
小林 知 京都大学東南アジア研究所・助教
小島敬裕 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・大学院生
長谷川清 文教大学文学部・教授
村上忠良 大阪大学世界言語研究センター・准教授
林 行夫 京都大学地域研究統合情報センター・教授
ピニット・ラーパターナーノン チュラーロンコーン大学社会調査研究所・主任研究員
高橋美和 愛国学園大学人間文化学部・教授
加藤眞理子 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・大学院生
原田正美 大阪大学・非常勤講師
西本陽一 金沢大学文学部・准教授
速水洋子 京都大学東南アジア研究所・教授
楊 光遠 云南民族大学東南アジア言語文化学院・教授
兼重 努 滋賀医科大学医学部・准教授
サオワニー・チットムアット トンブリー・ラーチャパット大学・准教授
王 柳蘭 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・助教
吉田香世子 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・大学院生
序 文 大陸部東南アジア地域の宗教と社会変容(林 行夫)
第1部 国家と制度の〈境域〉
第1章 ポル・ポト時代以後のカンボジア仏教における僧と俗(小林 知)
第2章 現代ミャンマーにおける仏教の制度化と〈境域〉の実践(小島敬裕)
第3章 宗教実践とローカリティ—雲南省・徳宏地域ムンマオ(瑞麗)の事例(長谷川清)
第4章 国境の上の仏教—タイ国北部国境域のシャン仏教をめぐる制度と実践(村上忠良)
第5章 「タイ仏教」と実践仏教の位相——東北農村のタマカーイにみる制度と教派の展開 (林 行夫)
第2部 僧界と俗界の〈境域〉
第6章 「開発僧」と社会変容—東北タイの事例研究(ピニット・ラーパターナーノン/加藤眞理子・林 行夫 訳)
第7章 出家と在家の境域—カンボジア仏教寺院における俗人女性修行者(高橋美和)
第8章 サラパン仏教讃歌—東北タイ農村における女性の宗教実践と社会変容(加藤眞理子)
第9章 近現代ビルマ(ミャンマー)における「経典仏教」の変遷—〈実践〉〈制度〉〈境域〉の視点から(原田正美)
第3部 アイデンティティの〈境域〉
第10章 仏教国家タイと非仏教系山地民—キリスト教徒ラフおよび伝統派ラフの事例(西本陽一)
第11章 カレン州パアンにおける仏教徒ポー・カレンの宗教実践(速水洋子)
第12章 中国雲南省徳宏州ドアン族の仏教文化と土着信仰(楊 光遠/兼重 努 訳)
第13章 西南中国における功徳の観念と積徳行—トン族の橋づくりの事例から(兼重 努)
第14章 タイ・ムスリム社会の位相—歴史と現状(サオワニー・チットムアット/高岡正信 訳)
第15章 北タイにおけるイスラーム環境の形成過程—中国雲南系ムスリム移民の事例から(王 柳蘭)
付録一 「ラオス・サンガ統治法」および宗教関連資料(吉田香世子)
付録二 タイ・ムスリム関連資料(サオワニー・チットムアット/高岡正信 訳)
第1部 国家と制度の〈境域〉
第1章 ポル・ポト時代以後のカンボジア仏教における僧と俗(小林 知)
第2章 現代ミャンマーにおける仏教の制度化と〈境域〉の実践(小島敬裕)
第3章 宗教実践とローカリティ—雲南省・徳宏地域ムンマオ(瑞麗)の事例(長谷川清)
第4章 国境の上の仏教—タイ国北部国境域のシャン仏教をめぐる制度と実践(村上忠良)
第5章 「タイ仏教」と実践仏教の位相——東北農村のタマカーイにみる制度と教派の展開 (林 行夫)
第2部 僧界と俗界の〈境域〉
第6章 「開発僧」と社会変容—東北タイの事例研究(ピニット・ラーパターナーノン/加藤眞理子・林 行夫 訳)
第7章 出家と在家の境域—カンボジア仏教寺院における俗人女性修行者(高橋美和)
第8章 サラパン仏教讃歌—東北タイ農村における女性の宗教実践と社会変容(加藤眞理子)
第9章 近現代ビルマ(ミャンマー)における「経典仏教」の変遷—〈実践〉〈制度〉〈境域〉の視点から(原田正美)
第3部 アイデンティティの〈境域〉
第10章 仏教国家タイと非仏教系山地民—キリスト教徒ラフおよび伝統派ラフの事例(西本陽一)
第11章 カレン州パアンにおける仏教徒ポー・カレンの宗教実践(速水洋子)
第12章 中国雲南省徳宏州ドアン族の仏教文化と土着信仰(楊 光遠/兼重 努 訳)
第13章 西南中国における功徳の観念と積徳行—トン族の橋づくりの事例から(兼重 努)
第14章 タイ・ムスリム社会の位相—歴史と現状(サオワニー・チットムアット/高岡正信 訳)
第15章 北タイにおけるイスラーム環境の形成過程—中国雲南系ムスリム移民の事例から(王 柳蘭)
付録一 「ラオス・サンガ統治法」および宗教関連資料(吉田香世子)
付録二 タイ・ムスリム関連資料(サオワニー・チットムアット/高岡正信 訳)