ホーム > 書籍詳細ページ
経済のグローバル化は互いに離れた地域を均質化するかに見える。地域の近接性はまた,固有のローカリティを生んでいる。グローバルとローカルの相克の間で,新たな技術創造はいかにして生じるのか。浩瀚な理論的枠組と地域に密着した産業調査からその全体像を分析し,日本経済の行く末を探る。遠隔と近接が生む人・モノ・知識の新結合。
第6回 経済地理学会著作賞 受賞
水野真彦(みずの まさひこ)
1971年 大阪府生まれ
1994年 京都大学文学部卒業
1998年 京都大学大学院文学研究科博士後期課程中退,大阪府立大学総合科学部助手
2001年 京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了,博士(文学)
現在 大阪府立大学人間社会学部准教授
専門分野 経済地理学
1971年 大阪府生まれ
1994年 京都大学文学部卒業
1998年 京都大学大学院文学研究科博士後期課程中退,大阪府立大学総合科学部助手
2001年 京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了,博士(文学)
現在 大阪府立大学人間社会学部准教授
専門分野 経済地理学
第Ⅰ部 理論編
序 章 なぜ今イノベーションか —グローバルとローカルの間で—
第1章 制度・慣習・進化と経済地理学
—1990年代の英語圏の地理学と隣接分野の動向から—
1 はじめに
2 社会,制度,慣習,進化
(1)新古典派経済学とその問題点
(2)新制度派経済学とゲーム理論
(3)embeddednessアプローチ
(4)進化経済学(evolutionary economics)
(5)レギュラシオン理論とコンヴァンシオン理論
(6)小括
3 経済地理学と社会・制度・慣習
4 ローカル対グローバル,大企業対中小企業
(1)集積内部の評価
(2)大企業の組織・連関
(3)グローバルかローカルか?
(4)集積間の比較・類型
(5)国家 —ローカルとグローバルの間—
(6)小括
5 本章のまとめ
第2章 イノベーションの地理学 —方法とフレームワーク—
1 はじめに
2 イノベーションの定量的研究
3 技術,組織,地理
(1)セクター・イノベーション論
(2)地域イノベーションシステム論
(3)知識基盤の3類型論
(4)アーキテクチャー論
(5)「生産の世界」論
4 結 語
第3章 知識,ネットワーク,近接性 —イノベーションの経済地理に向けて—
1 はじめに
2 社会ネットワーク論とは
(1)Granovetterの社会ネットワーク論
(2)社会ネットワーク分析
3 社会ネットワークと多様性,流動性
(1)アクターの多様性の再考
(2)社会ネットワーク論からみた多様性
(3)ネットワークにおけるアクターの流動性,開放性
4 イノベーション,知識創造と近接性
(1)知識と近接性
(2)地理的近接性(geographical proximity)
(3)組織的近接性(organizational proximity)
(4)制度的近接性(institutional proximity)
5 「適度な」認知的近接性とは
6 まとめ
第Ⅱ部 実証編
第4章 取引関係,近接性,イノベーション(1)自動車産業の事例
1 はじめに
(1)問題の所在
(2)関係的技能
(3)課題と方法
2 完成車メーカーと部品サプライヤーとの連関 —A社の事例—
(1)開発プロセス
(2)近接性の重要性
(3)1990年代の変化
3 一次部品メーカーにおける企業連関と近接性
(1)生産・物流体制
(2)資材・市販品タイプの部品の調達と外注加工
(3)製品種類削減と部品共通化
4 小結—企業間連関についての仮説の提示
(1)貸与図部品サプライヤー
(2)承認図部品サプライヤー
(3)市販品タイプの部品サプライヤー
(4)1990年代以降における企業連関の変化
第5章 取引関係,近接性,イノベーション(2)電気・一般機械産業の事例
1 対象企業の概要
2 国内サプライヤーとの取引
(1)部品の分類
(2)部品調達組織
(3)国内調達
(4)カスタム部品の開発プロセス
3 海外からの部品調達
(1)D社
(2)E社
(3)F社
(4)G社
4 サプライヤーの再編
5 電気・一般機械産業から得られた知見
第6章 特許データの地理的分析の試み(1)自動車産業の分析
1 はじめに
2 研究の方法
(1)特許制度の概要
(2)特許データを用いることの意義と限界
(3)研究の対象
3 自動車産業を事例とした分析の試み
(1)分析の概要
(2)特許権者別の分析
(3)発明者による地理的分析
(4)海外企業や公的研究機関・大学
4 自動車産業の分析から得られた知見
第7章 特許データの地理的分析の試み(2)大阪中小企業の分析
1 目的と対象
(1)研究目的
(2)対象地域
2 考 察
(1)共同発明相手の地理的分布
(2)対象企業の属性
(3)共同発明相手の属性
3 大阪府の中小企業の分析から得られた知見
終 章 技術的イノベーションから知識・価値の創造へ
参考文献
謝 辞
索 引
序 章 なぜ今イノベーションか —グローバルとローカルの間で—
第1章 制度・慣習・進化と経済地理学
—1990年代の英語圏の地理学と隣接分野の動向から—
1 はじめに
2 社会,制度,慣習,進化
(1)新古典派経済学とその問題点
(2)新制度派経済学とゲーム理論
(3)embeddednessアプローチ
(4)進化経済学(evolutionary economics)
(5)レギュラシオン理論とコンヴァンシオン理論
(6)小括
3 経済地理学と社会・制度・慣習
4 ローカル対グローバル,大企業対中小企業
(1)集積内部の評価
(2)大企業の組織・連関
(3)グローバルかローカルか?
(4)集積間の比較・類型
(5)国家 —ローカルとグローバルの間—
(6)小括
5 本章のまとめ
第2章 イノベーションの地理学 —方法とフレームワーク—
1 はじめに
2 イノベーションの定量的研究
3 技術,組織,地理
(1)セクター・イノベーション論
(2)地域イノベーションシステム論
(3)知識基盤の3類型論
(4)アーキテクチャー論
(5)「生産の世界」論
4 結 語
第3章 知識,ネットワーク,近接性 —イノベーションの経済地理に向けて—
1 はじめに
2 社会ネットワーク論とは
(1)Granovetterの社会ネットワーク論
(2)社会ネットワーク分析
3 社会ネットワークと多様性,流動性
(1)アクターの多様性の再考
(2)社会ネットワーク論からみた多様性
(3)ネットワークにおけるアクターの流動性,開放性
4 イノベーション,知識創造と近接性
(1)知識と近接性
(2)地理的近接性(geographical proximity)
(3)組織的近接性(organizational proximity)
(4)制度的近接性(institutional proximity)
5 「適度な」認知的近接性とは
6 まとめ
第Ⅱ部 実証編
第4章 取引関係,近接性,イノベーション(1)自動車産業の事例
1 はじめに
(1)問題の所在
(2)関係的技能
(3)課題と方法
2 完成車メーカーと部品サプライヤーとの連関 —A社の事例—
(1)開発プロセス
(2)近接性の重要性
(3)1990年代の変化
3 一次部品メーカーにおける企業連関と近接性
(1)生産・物流体制
(2)資材・市販品タイプの部品の調達と外注加工
(3)製品種類削減と部品共通化
4 小結—企業間連関についての仮説の提示
(1)貸与図部品サプライヤー
(2)承認図部品サプライヤー
(3)市販品タイプの部品サプライヤー
(4)1990年代以降における企業連関の変化
第5章 取引関係,近接性,イノベーション(2)電気・一般機械産業の事例
1 対象企業の概要
2 国内サプライヤーとの取引
(1)部品の分類
(2)部品調達組織
(3)国内調達
(4)カスタム部品の開発プロセス
3 海外からの部品調達
(1)D社
(2)E社
(3)F社
(4)G社
4 サプライヤーの再編
5 電気・一般機械産業から得られた知見
第6章 特許データの地理的分析の試み(1)自動車産業の分析
1 はじめに
2 研究の方法
(1)特許制度の概要
(2)特許データを用いることの意義と限界
(3)研究の対象
3 自動車産業を事例とした分析の試み
(1)分析の概要
(2)特許権者別の分析
(3)発明者による地理的分析
(4)海外企業や公的研究機関・大学
4 自動車産業の分析から得られた知見
第7章 特許データの地理的分析の試み(2)大阪中小企業の分析
1 目的と対象
(1)研究目的
(2)対象地域
2 考 察
(1)共同発明相手の地理的分布
(2)対象企業の属性
(3)共同発明相手の属性
3 大阪府の中小企業の分析から得られた知見
終 章 技術的イノベーションから知識・価値の創造へ
参考文献
謝 辞
索 引