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六朝期の政治は、新貴族制度の確立と僑州郡県制および土断の施行などで知られる。これら六朝政治の重要な主題に対し、本書は、西晋武帝の後宮拡充策を後漢との連続性で捉え、梁の新貴族制度は隋唐科挙官僚制度の先駆けであったこと、僑民の力量の再評価……など、徹底した史料批判により緻密に論証し、大胆に通説を覆す。
1939年生まれ。1969年名古屋大学大学院博士課程単位取得退学。1969年愛知県立大学文学部助手。1972年高知大学教育学部助手。73年同助教授。1978年東北大学文学部助教授。88年同教授。2000年同大学院文学研究科教授。
序 〓
第〓編 晋代の政治史
第一章 西晋朝初期政治史試論
はじめに
一 晋王国世子の策定
二 司馬炎の策立とその時代背景
三 司馬衷の立太子と斉王攸
四 武帝の斉王攸対策
五 弘訓太后の死と斉王攸の服喪
六 武帝の伐呉強行と賈充の反対
むすび
第二章 西晋武帝好色攷
はじめに——好色の皇帝司馬炎
一 至孝の皇帝司馬炎
二 泰始九年「采女」策——実情
三 泰始九年「采女」策——政策意図
四 「封王」制の基本性格
五 泰始九年「采女」策——基本性格
六 「好色」の史的意義
むすび——史料論的補説
第三章 八王の乱と東晋の外戚
はじめに——「公=個人」と「私=個人」
一 「八王」の権力集団
二 「私怨的人間」と「手段的人間」
三 「浮競」的人間と「八王」の乱
四 「八王」の乱の克服
五 東晋初期の外戚
むすび
第四章 東晋の母后臨朝と謝安政権
はじめに
一 桓温死去直後の桓氏対策
二 〓太后の臨朝
三 その後の展開
四 〓太后の臨朝と謝安
五 謝安批判
むすび
第〓編 南朝の政治史
第五章 元嘉時代政治史試論
はじめに
一 彭城王劉義康の廃黜事件について
二 皇太子劉劭の文帝弑殺事件について
むすび
第六章 晋安王劉子〓の反乱と豪族・土豪層
はじめに
一 反乱の経緯
二 標榜の理念
三 反乱側勢力とその動機
四 明帝側勢力とその動機
五 反乱の史的意義
むすび——反乱と南朝門閥貴族体制
第七章 南斉高帝の革命軍団と淮北四州の豪族
はじめに
一 革命軍団の結成
二 革命軍団の性格
三 豪族の現状と結合の動機
四 蕭道成の対豪族姿勢
むすび——革命軍団結成の史的意義
第八章 梁武帝の革命と南朝門閥貴族体制
はじめに
一 東昏侯の暴政
二 武帝と雍州の豪族・土豪
三 武帝と荊州の豪族・土豪
四 武帝の革命と貴族
五 禅譲革命
六 武帝と南朝門閥貴族体制
むすび
第〓編 南朝の政治史と僑民
第九章 晋宋革命と雍州の僑民
はじめに
一 予備的考察
二 軍政支配の実態
三 軍政支配と僑民の反撥
四 みなしの経歴——傅弘之の例を中心に——
五 雍州以外の僑郡県——揚州義成郡を中心に——
むすび
第十章 王玄謨の大明土断について
はじめに
一 大明土断の実施状況
二 当初の意図とその屈折
三 大明土断と王玄謨
むすび
第十一章 僑州郡県制と土断
はじめに
一 僑民と役・征役負担
二 義煕土断の実施状況
むすび——白籍と黄籍
第〓編 南朝の政治史と貴族の自己革新
第十二章 王僧虔「誡子書」攷
はじめに
一 「誡子書」正文竝校勘記
二 「誡子書」の性格
三 「誡子書」試訳
四 「誡子書」の成立
むすび
第十三章 南朝貴族制社会の変革と道徳・倫理
はじめに
一 貴族社会の〓淵批判——その具体相——
二 貴族社会の〓淵批判——その考察——
三 沈約の袁粲・〓淵論
四 裴子野の袁粲・〓淵論
むすび
あとがき
索 引
中文提要
第〓編 晋代の政治史
第一章 西晋朝初期政治史試論
はじめに
一 晋王国世子の策定
二 司馬炎の策立とその時代背景
三 司馬衷の立太子と斉王攸
四 武帝の斉王攸対策
五 弘訓太后の死と斉王攸の服喪
六 武帝の伐呉強行と賈充の反対
むすび
第二章 西晋武帝好色攷
はじめに——好色の皇帝司馬炎
一 至孝の皇帝司馬炎
二 泰始九年「采女」策——実情
三 泰始九年「采女」策——政策意図
四 「封王」制の基本性格
五 泰始九年「采女」策——基本性格
六 「好色」の史的意義
むすび——史料論的補説
第三章 八王の乱と東晋の外戚
はじめに——「公=個人」と「私=個人」
一 「八王」の権力集団
二 「私怨的人間」と「手段的人間」
三 「浮競」的人間と「八王」の乱
四 「八王」の乱の克服
五 東晋初期の外戚
むすび
第四章 東晋の母后臨朝と謝安政権
はじめに
一 桓温死去直後の桓氏対策
二 〓太后の臨朝
三 その後の展開
四 〓太后の臨朝と謝安
五 謝安批判
むすび
第〓編 南朝の政治史
第五章 元嘉時代政治史試論
はじめに
一 彭城王劉義康の廃黜事件について
二 皇太子劉劭の文帝弑殺事件について
むすび
第六章 晋安王劉子〓の反乱と豪族・土豪層
はじめに
一 反乱の経緯
二 標榜の理念
三 反乱側勢力とその動機
四 明帝側勢力とその動機
五 反乱の史的意義
むすび——反乱と南朝門閥貴族体制
第七章 南斉高帝の革命軍団と淮北四州の豪族
はじめに
一 革命軍団の結成
二 革命軍団の性格
三 豪族の現状と結合の動機
四 蕭道成の対豪族姿勢
むすび——革命軍団結成の史的意義
第八章 梁武帝の革命と南朝門閥貴族体制
はじめに
一 東昏侯の暴政
二 武帝と雍州の豪族・土豪
三 武帝と荊州の豪族・土豪
四 武帝の革命と貴族
五 禅譲革命
六 武帝と南朝門閥貴族体制
むすび
第〓編 南朝の政治史と僑民
第九章 晋宋革命と雍州の僑民
はじめに
一 予備的考察
二 軍政支配の実態
三 軍政支配と僑民の反撥
四 みなしの経歴——傅弘之の例を中心に——
五 雍州以外の僑郡県——揚州義成郡を中心に——
むすび
第十章 王玄謨の大明土断について
はじめに
一 大明土断の実施状況
二 当初の意図とその屈折
三 大明土断と王玄謨
むすび
第十一章 僑州郡県制と土断
はじめに
一 僑民と役・征役負担
二 義煕土断の実施状況
むすび——白籍と黄籍
第〓編 南朝の政治史と貴族の自己革新
第十二章 王僧虔「誡子書」攷
はじめに
一 「誡子書」正文竝校勘記
二 「誡子書」の性格
三 「誡子書」試訳
四 「誡子書」の成立
むすび
第十三章 南朝貴族制社会の変革と道徳・倫理
はじめに
一 貴族社会の〓淵批判——その具体相——
二 貴族社会の〓淵批判——その考察——
三 沈約の袁粲・〓淵論
四 裴子野の袁粲・〓淵論
むすび
あとがき
索 引
中文提要