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政治を顧みず王朝を滅亡に導いたとされる北宋の文人皇帝徽宗が, 為政者として目指したものは何だったのか.彼の置かれた歴史的文脈を正しく捉え,その政治姿勢,権臣宰相蔡京らとの関係を検討し直すことで,徽宗が果たした歴史的役割が見えてくる.南宋孝宗朝までをも視野に入れ,これまでの宋代「君主独裁制」を批判的に再検討する.
『東方』408号(2015年2月)、22-25頁、評者:小林義廣氏
『東洋史研究』第74巻 第1号、105-114頁、評者:久保田和男氏
『歴史学研究』No.942(2016年3月)、49-52頁、評者:宮崎聖明氏
『東洋史研究』第74巻 第1号、105-114頁、評者:久保田和男氏
『歴史学研究』No.942(2016年3月)、49-52頁、評者:宮崎聖明氏
藤本 猛(ふじもと たけし)
1977年 大阪府生まれ
2007年 京都大学大学院文学研究科博士後期課程指導認定退学
2009年 京都大学博士(文学)
現在 日本学術振興会特別研究員PD
奈良大学非常勤講師
関西学院大学非常勤講師
主な論文
「「武臣の清要」―南宋孝宗朝の政治状況と閤門舎人」(『東洋史研究』63―1,2004),「宋代の殿中省」(『東方学』114,2007),「北宋末の宣和殿―皇帝徽宗と学士蔡攸」(『東方学報』81,2007),「崇寧五年正月の政変―対遼交渉をめぐる徽宗と蔡京の対立」(『史林』92―6,2009),「妖人・張懐素の獄」(『東洋学報』93―4,2012)
1977年 大阪府生まれ
2007年 京都大学大学院文学研究科博士後期課程指導認定退学
2009年 京都大学博士(文学)
現在 日本学術振興会特別研究員PD
奈良大学非常勤講師
関西学院大学非常勤講師
主な論文
「「武臣の清要」―南宋孝宗朝の政治状況と閤門舎人」(『東洋史研究』63―1,2004),「宋代の殿中省」(『東方学』114,2007),「北宋末の宣和殿―皇帝徽宗と学士蔡攸」(『東方学報』81,2007),「崇寧五年正月の政変―対遼交渉をめぐる徽宗と蔡京の対立」(『史林』92―6,2009),「妖人・張懐素の獄」(『東洋学報』93―4,2012)
序 章
はじめに
第一節 宋代の「君主独裁制」論
第二節 「君主独裁制」下の「専制君主」神宗
第三節 皇帝直筆の命令文書―御筆手詔の登場
おわりに
第一章 崇寧五年正月の政変―蔡京の第一次当国と対遼交渉
はじめに
第一節 徽宗朝初年の政局
一、向太后と蔡京―元符三年
二、徽宗の親政と曽布の失敗―建中靖国元年
三、蔡京の第一次当国―崇寧年間
四、政変後の趙挺之・劉逵体制―崇寧五年
第二節 崇寧四・五年における対契丹政策の展開
一、徽宗朝以前の西北政策
二、蔡京当国初期における対西夏・遼戦略
三、崇寧四年の宋遼交渉
四、崇寧五年の宋遼再交渉
おわりに
第二章 妖人・張懐素の獄
はじめに
第一節 獄の概要
第二節 主謀者・張懐素
第三節 告発人・范寥
第四節 開封での告発
第五節 獄のゆくえ
おわりに
第三章 政和封禅計画の中止
はじめに
第一節 大観・政和年間の封禅計画
第二節 議礼局と礼制局
第三節 大観・政和年間の政治状況
第四節 封禅をめぐる徽宗と蔡京の関係
おわりに
第四章 徽宗朝の殿中省
はじめに
第一節 宋徽宗「蔡行勅」考
一、「蔡行勅」跋文の検討
二、「蔡行勅」の所蔵経緯
三、「御書之宝」について
四、皇帝の「御筆手詔」
第二節 宋代の殿中省
一、設置の経緯
二、地理的位置
三、内部の構成
四、人事面に見る蔡京の影響
おわりに
第五章 北宋末の宣和殿─皇帝徽宗と学士蔡攸
はじめに
第一節 宣和殿と保和殿
一、その沿革と諸殿の関係
二、宣和殿の機能
第二節 蔡京一族と宣和殿
一、宣和殿学士の設置
二、徽宗と蔡攸
おわりに
第六章 宋代の転対・輪対制度
はじめに
第一節 転対の概要
一、転対の沿革
二、転対の概要
三、転対の効能
第二節 輪対の沿革
第三節 輪対の概要
一、開催日程
二、開催場所と管轄部署
三、官僚一人当たりの輪対参加頻度
四、輪対当日の流れ
五、輪対箚子
六、輪対による人物評定
おわりに
第七章 「武臣の清要」―南宋孝宗朝の政治状況と閤門舎人
はじめに
第一節 孝宗の武臣重用と反士大夫感情
第二節 孝宗朝における宰執の権限と御筆政治の展開
第三節 閤門舎人について
一、閤門舎人の特徴
二、側近性について
おわりに
終 章
あとがき
中文提要
索引
はじめに
第一節 宋代の「君主独裁制」論
第二節 「君主独裁制」下の「専制君主」神宗
第三節 皇帝直筆の命令文書―御筆手詔の登場
おわりに
第一章 崇寧五年正月の政変―蔡京の第一次当国と対遼交渉
はじめに
第一節 徽宗朝初年の政局
一、向太后と蔡京―元符三年
二、徽宗の親政と曽布の失敗―建中靖国元年
三、蔡京の第一次当国―崇寧年間
四、政変後の趙挺之・劉逵体制―崇寧五年
第二節 崇寧四・五年における対契丹政策の展開
一、徽宗朝以前の西北政策
二、蔡京当国初期における対西夏・遼戦略
三、崇寧四年の宋遼交渉
四、崇寧五年の宋遼再交渉
おわりに
第二章 妖人・張懐素の獄
はじめに
第一節 獄の概要
第二節 主謀者・張懐素
第三節 告発人・范寥
第四節 開封での告発
第五節 獄のゆくえ
おわりに
第三章 政和封禅計画の中止
はじめに
第一節 大観・政和年間の封禅計画
第二節 議礼局と礼制局
第三節 大観・政和年間の政治状況
第四節 封禅をめぐる徽宗と蔡京の関係
おわりに
第四章 徽宗朝の殿中省
はじめに
第一節 宋徽宗「蔡行勅」考
一、「蔡行勅」跋文の検討
二、「蔡行勅」の所蔵経緯
三、「御書之宝」について
四、皇帝の「御筆手詔」
第二節 宋代の殿中省
一、設置の経緯
二、地理的位置
三、内部の構成
四、人事面に見る蔡京の影響
おわりに
第五章 北宋末の宣和殿─皇帝徽宗と学士蔡攸
はじめに
第一節 宣和殿と保和殿
一、その沿革と諸殿の関係
二、宣和殿の機能
第二節 蔡京一族と宣和殿
一、宣和殿学士の設置
二、徽宗と蔡攸
おわりに
第六章 宋代の転対・輪対制度
はじめに
第一節 転対の概要
一、転対の沿革
二、転対の概要
三、転対の効能
第二節 輪対の沿革
第三節 輪対の概要
一、開催日程
二、開催場所と管轄部署
三、官僚一人当たりの輪対参加頻度
四、輪対当日の流れ
五、輪対箚子
六、輪対による人物評定
おわりに
第七章 「武臣の清要」―南宋孝宗朝の政治状況と閤門舎人
はじめに
第一節 孝宗の武臣重用と反士大夫感情
第二節 孝宗朝における宰執の権限と御筆政治の展開
第三節 閤門舎人について
一、閤門舎人の特徴
二、側近性について
おわりに
終 章
あとがき
中文提要
索引