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植えつけられた都市
英国植民都市の形成
A5上製, 400 pages
ISBN: 9784876984251
pub. date: 07/01
- Price : JPY 5,200 (with tax: JPY 5,720)
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「全ての都市はある意味で植民都市である」——これは、世界のほとんど全ての都市が、近代ヨーロッパの植民都市としての起源をもつということだけを意味しない。注目すべきは、先進諸国の都市計画の源が実は植民地における経験にある、ということである。例えば、今日の都市郊外の住宅形成は、植民地インドからもたらされたものであり、いわゆる「田園都市」の概念も、北米やオーストラリアの英国植民地での経験がもとになっている。植民都市の遺産をどう評価し継承するかは、今日の「都市問題」の解決に通じる重要なテーマなのである。世界的な都市計画史家として広く知られる著者が、21世紀のグローバルな都市研究の基礎を与える。
ロバート・ホーム(Robert Hom)博士
1974年ドイツ生まれ.
東ロンドン大学講師(Reader 日本の助教授にあたる)として,主として発展途上国の都市計画を教える.王立都市計画協会会員.主な研究テーマは計画法,計画史,土地管理,実施計画に関する数多くの著作があり,ナイジェリア,マレーシア,中国,ブルガリア,パキスタン,南アフリカで研究ならびにコンサルタント活動を行ってきた.
■監訳者プロフィール
布野修司(ふの しゅうじ) 1949年, 松江市生まれ.
京都大学大学院工学研究科助教授. 工学博士. 都市計画, 建築学専攻. 1991年, 『インドネシアにおける居住環境の変容とその整備手法に関する研究』で, 日本建築学会賞を受賞.
著書に
『カンポンの世界』パルコ出版, 1991年
『戦後建築の終焉』れんが書房新社, 1995年
『住まいの夢と夢の住まい―アジア居住論』朝日新聞社, 1997年
『裸の建築家―タウンアーキテクト論序説』建築資料研究社, 2000年 など
訳書に
ロクサーナ・ウオータソン著『生きている住まい――東南アジア建築人類学』(布野(監訳)・アジア都市建築研究会訳)学芸出版社, 1997年 など
安藤正雄(あんどう まさお) 1948年, 札幌生まれ.
千葉大学講師. 建築生産・建築構法専攻.
著書に
『インテリアの計画と設計』(共著書), 彰国社, 1996年
『建築計画教科書』(共編著), 彰国社, 1989年
『21世紀の集合住宅』(共著), ベターリビング, 1998年
『これからの木造住宅―計画と設計』(共編著), 丸善, 1998年 など
訳書に
『現代家具の歴史』A.D.A.EDITA, 1979年
『アール・ヌーヴォーの歴史』A.D.A.EDITA, 1982年
『フランク・ロイド・ライト全集・第1巻』A.D.A.EDITA, 1987年 など
1974年ドイツ生まれ.
東ロンドン大学講師(Reader 日本の助教授にあたる)として,主として発展途上国の都市計画を教える.王立都市計画協会会員.主な研究テーマは計画法,計画史,土地管理,実施計画に関する数多くの著作があり,ナイジェリア,マレーシア,中国,ブルガリア,パキスタン,南アフリカで研究ならびにコンサルタント活動を行ってきた.
■監訳者プロフィール
布野修司(ふの しゅうじ) 1949年, 松江市生まれ.
京都大学大学院工学研究科助教授. 工学博士. 都市計画, 建築学専攻. 1991年, 『インドネシアにおける居住環境の変容とその整備手法に関する研究』で, 日本建築学会賞を受賞.
著書に
『カンポンの世界』パルコ出版, 1991年
『戦後建築の終焉』れんが書房新社, 1995年
『住まいの夢と夢の住まい―アジア居住論』朝日新聞社, 1997年
『裸の建築家―タウンアーキテクト論序説』建築資料研究社, 2000年 など
訳書に
ロクサーナ・ウオータソン著『生きている住まい――東南アジア建築人類学』(布野(監訳)・アジア都市建築研究会訳)学芸出版社, 1997年 など
安藤正雄(あんどう まさお) 1948年, 札幌生まれ.
千葉大学講師. 建築生産・建築構法専攻.
著書に
『インテリアの計画と設計』(共著書), 彰国社, 1996年
『建築計画教科書』(共編著), 彰国社, 1989年
『21世紀の集合住宅』(共著), ベターリビング, 1998年
『これからの木造住宅―計画と設計』(共編著), 丸善, 1998年 など
訳書に
『現代家具の歴史』A.D.A.EDITA, 1979年
『アール・ヌーヴォーの歴史』A.D.A.EDITA, 1982年
『フランク・ロイド・ライト全集・第1巻』A.D.A.EDITA, 1987年 など
序 「都市の主輸出国」
1 入植地の「グランドモデル」
モデルの構成要素
モデルの進化 アルスターのプランテーション/チャールストンとフィラデルフィア/ジョージア、ジョンソン・タウンシップ、サヴァンナの建設/カナダとシエラ・レオネの入植王党員/オーストラリア・ニュージーランドの体系的な植民地化
「グランドモデル」の影響
2 「植えるのが商売」――植民都市景観の形成者たち
入植地の新しい専門家 土地測量士/エンジニア/「衛生強迫症候群」/建築家と都市計画家
支持イデオロギー
衝突と交渉の領域としての植民都市
公共空間の制御――幅の広い街路
3 大英帝国の港湾都市――世界海洋帝国
植民地経済における港湾都市の勃興
自由放任の自治体
港湾基本構造の改造
伝染病の影響――衛生監視と改善トラスト
4 労働者階級の「収容」
新たな住居形式の探求
バンガロー/「見えざる人」へのハウジング
バラック・ハウジング
トリニダードのバラック・ハウジング/南アフリカの閉ざされた囲い地
他のタイプの労働者住宅
チョウル/ショップハウス・ラフレシア
20世紀のハウジング――新しい方向
不法占拠者と非公式居住地/雇用主住宅供給/公的住宅供給の開始/「コテージ」ハウジングをめざして
5 「ヨーロッパ人の不便」――人種隔離、その起源と衰退
分類法としての隔離
防御としての隔離
健康のための隔離
「信託統治」としての隔離
ゾーニングによる隔離
隔離の遺産
6 「民衆へ奇跡を起こす人」――都市計画の理念(1910-1935)
帝国首都の設計
インドにおける都市計画
「植民地家族主義精神の身振り」
都市計画の伝道師:チャールズ・コンプトン・リード
田園都市と間接統治の出会い:アフリカのアルバート・トンプソン
都市計画「かりそめの実験」
7 「この新しき法制」――都市計画の制度化(1900-1950)
「過密地域の解消」――改善局とその後継者
初期都市計画法制(1915-1935)
植民省が都市計画を売り込む:1932年英国都市計画法の影響
「アメニティが欲しい」:トリニダード=トバゴの場合
8 「あなたはどんな国を望みますか?」――独立への移行
国家による人口制御:囲い地、収容所、再定住村
物的計画の魅力
1945年以降のニュータウンとハウジング
「強者が不正行為をしている」:トリニダード・トバゴの場合
帝国以後の英国
結論:植民都市計画の遺産
訳者解説
1 入植地の「グランドモデル」
モデルの構成要素
モデルの進化 アルスターのプランテーション/チャールストンとフィラデルフィア/ジョージア、ジョンソン・タウンシップ、サヴァンナの建設/カナダとシエラ・レオネの入植王党員/オーストラリア・ニュージーランドの体系的な植民地化
「グランドモデル」の影響
2 「植えるのが商売」――植民都市景観の形成者たち
入植地の新しい専門家 土地測量士/エンジニア/「衛生強迫症候群」/建築家と都市計画家
支持イデオロギー
衝突と交渉の領域としての植民都市
公共空間の制御――幅の広い街路
3 大英帝国の港湾都市――世界海洋帝国
植民地経済における港湾都市の勃興
自由放任の自治体
港湾基本構造の改造
伝染病の影響――衛生監視と改善トラスト
4 労働者階級の「収容」
新たな住居形式の探求
バンガロー/「見えざる人」へのハウジング
バラック・ハウジング
トリニダードのバラック・ハウジング/南アフリカの閉ざされた囲い地
他のタイプの労働者住宅
チョウル/ショップハウス・ラフレシア
20世紀のハウジング――新しい方向
不法占拠者と非公式居住地/雇用主住宅供給/公的住宅供給の開始/「コテージ」ハウジングをめざして
5 「ヨーロッパ人の不便」――人種隔離、その起源と衰退
分類法としての隔離
防御としての隔離
健康のための隔離
「信託統治」としての隔離
ゾーニングによる隔離
隔離の遺産
6 「民衆へ奇跡を起こす人」――都市計画の理念(1910-1935)
帝国首都の設計
インドにおける都市計画
「植民地家族主義精神の身振り」
都市計画の伝道師:チャールズ・コンプトン・リード
田園都市と間接統治の出会い:アフリカのアルバート・トンプソン
都市計画「かりそめの実験」
7 「この新しき法制」――都市計画の制度化(1900-1950)
「過密地域の解消」――改善局とその後継者
初期都市計画法制(1915-1935)
植民省が都市計画を売り込む:1932年英国都市計画法の影響
「アメニティが欲しい」:トリニダード=トバゴの場合
8 「あなたはどんな国を望みますか?」――独立への移行
国家による人口制御:囲い地、収容所、再定住村
物的計画の魅力
1945年以降のニュータウンとハウジング
「強者が不正行為をしている」:トリニダード・トバゴの場合
帝国以後の英国
結論:植民都市計画の遺産
訳者解説