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「家族圏」とは、家族を固定した集団としてではなく、ネットワークの広がりの中での一つのまとまりとして、すなわち「圏」としてとらえる、ということである。 頻繁な離婚、再婚を特徴とするマレー先住民の詳細な民族誌をもとに、「集団」の内と外を画然と区分けする従来の社会研究から、関係論的方法で解く新しいアプローチへと、社会研究の新しいパラダイムを拓く。
立本成文(たちもと なりふみ)
京都大学東南アジア研究センター教授・所長.
1940年釜山生まれ.京都大学文学部卒業.同大学院文学研究科,マラヤ大学人文学部マレー研究科,シカゴ大学大学院人類学科に在籍.シカゴ大学Ph. D.(人類学).
主要著書(旧姓 前田)
『マレー農村の研究』(共編著)創文社,1976年.
『核家族再考』(共著)弘文堂,1977年.
『東南アジアの組織原理』勁草書房,1989年.
『東南アジアの文化』(編著)弘文堂,1991年.
『地域研究の問題と方法』京都大学学術出版会,1996年,増補改訂 1999年.
京都大学東南アジア研究センター教授・所長.
1940年釜山生まれ.京都大学文学部卒業.同大学院文学研究科,マラヤ大学人文学部マレー研究科,シカゴ大学大学院人類学科に在籍.シカゴ大学Ph. D.(人類学).
主要著書(旧姓 前田)
『マレー農村の研究』(共編著)創文社,1976年.
『核家族再考』(共著)弘文堂,1977年.
『東南アジアの組織原理』勁草書房,1989年.
『東南アジアの文化』(編著)弘文堂,1991年.
『地域研究の問題と方法』京都大学学術出版会,1996年,増補改訂 1999年.
まえがき
本書の構成
つなぎとしての地域研究
オラン・フルの人類学的臨地研究
つなぎの概念としての家族圏
序 第I部 オラン・フルの家族圏
第1章 臨地研究へ——1965年
1-1 マラヤの「原住民」(Aborigines)
1-2 エンダウ川流域のオラン・フル(Orang Hulu)の家族覚え書
1-3 マラヤにおける先住民の研究
第2章 親族ネットワーク
2-1 調査のオリエンテーション
2-2 エンダウ川とオラン・フルの部落
2-3 親族名称
2-4 むすび——社会の見方
第3章 家族構成の特質
3-1 はじめに
3-2 建物の構造
3-3 世帯構成の概観
3-4 家とクラミン
3-5 クラミンの構成
3-6 クラミンの形成
3-7 おわりに
第4章 結婚と離婚
4-1 婚姻形式
4-2 婚期と年齢較差
4-3 配偶者の選択
4-4 婚姻対価
4-5 婚姻儀礼
4-6 婚後の居住形式
4-7 性道徳
4-8 婚姻解消
4-9 再婚
4-10 おわりに
第5章 オラン・フルの経済生活
5-1 オラン・フルの集落
5-2 ネクサスを生む生産活動
5-3 ジャンクションの経済活動
5-4 財貨の蓄積
5-5 むすび
第6章 オラン・フルのコミュニティ秩序
6-1 家族内の権威
6-2 親族間のリーダーシップ
6-3 部落の統合と葛藤
6-4 部落間の反目と団結
6-5 外部世界との従属関係
6-6 ムスリム・マレー人部落との比較
破 第Ⅱ部 比較の視点
第7章 マレー農民の家族圏
7-1 マレー語の世界
7-2 生活単位としての世帯
7-3 家族歴と世帯構成
7-4 家族関係と世帯
7-5 原組織としての家族圏
第8章 マレーとタイとの比較
8-1 はじめに
8-2 屋敷地共住集団
8-3 タイにおけるその他の研究
8-4 マレー農村との比較
8-5 おわりに
第9章 オラン・フルとマレー人とブギス人
9-1 はじめに
9-2 民族誌的表象
9-3 比較
9-4 おわりに
急 第Ⅲ部 地域研究に向けて
第10章 ネットワーキング家族
10-1 家族論の境位
10-2 家族の関係性
10-3 関係は本質たりうるか
10-4 綜観への道
第11章 地域研究の考え方
11-1 地域研究の在り方
11-2 多元的一化思考
11-3 エコ・アイデンティティの可能性
11-4 地域研究を生かすシステム
あとがき
索 引
本書の構成
つなぎとしての地域研究
オラン・フルの人類学的臨地研究
つなぎの概念としての家族圏
序 第I部 オラン・フルの家族圏
第1章 臨地研究へ——1965年
1-1 マラヤの「原住民」(Aborigines)
1-2 エンダウ川流域のオラン・フル(Orang Hulu)の家族覚え書
1-3 マラヤにおける先住民の研究
第2章 親族ネットワーク
2-1 調査のオリエンテーション
2-2 エンダウ川とオラン・フルの部落
2-3 親族名称
2-4 むすび——社会の見方
第3章 家族構成の特質
3-1 はじめに
3-2 建物の構造
3-3 世帯構成の概観
3-4 家とクラミン
3-5 クラミンの構成
3-6 クラミンの形成
3-7 おわりに
第4章 結婚と離婚
4-1 婚姻形式
4-2 婚期と年齢較差
4-3 配偶者の選択
4-4 婚姻対価
4-5 婚姻儀礼
4-6 婚後の居住形式
4-7 性道徳
4-8 婚姻解消
4-9 再婚
4-10 おわりに
第5章 オラン・フルの経済生活
5-1 オラン・フルの集落
5-2 ネクサスを生む生産活動
5-3 ジャンクションの経済活動
5-4 財貨の蓄積
5-5 むすび
第6章 オラン・フルのコミュニティ秩序
6-1 家族内の権威
6-2 親族間のリーダーシップ
6-3 部落の統合と葛藤
6-4 部落間の反目と団結
6-5 外部世界との従属関係
6-6 ムスリム・マレー人部落との比較
破 第Ⅱ部 比較の視点
第7章 マレー農民の家族圏
7-1 マレー語の世界
7-2 生活単位としての世帯
7-3 家族歴と世帯構成
7-4 家族関係と世帯
7-5 原組織としての家族圏
第8章 マレーとタイとの比較
8-1 はじめに
8-2 屋敷地共住集団
8-3 タイにおけるその他の研究
8-4 マレー農村との比較
8-5 おわりに
第9章 オラン・フルとマレー人とブギス人
9-1 はじめに
9-2 民族誌的表象
9-3 比較
9-4 おわりに
急 第Ⅲ部 地域研究に向けて
第10章 ネットワーキング家族
10-1 家族論の境位
10-2 家族の関係性
10-3 関係は本質たりうるか
10-4 綜観への道
第11章 地域研究の考え方
11-1 地域研究の在り方
11-2 多元的一化思考
11-3 エコ・アイデンティティの可能性
11-4 地域研究を生かすシステム
あとがき
索 引