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同じ大きさの円が,周囲を取り囲む円の大きさによって違って見える有名な錯視。しかし,ハトではこの錯視図形において,ヒトとは逆方向の錯視が起こるという。この衝撃的な事実は何を意味するのだろうか? 本書では,鳥類をはじめ多数の動物実験を通じて動物の錯視を緻密に検証するとともに,脳と認知の多様性とその進化を考える。
中村 哲之(なかむら のりゆき)
千葉大学先進科学センター特任助教
京都大学文学部卒業。同大学院文学研究科修士課程・博士後期課程修了。文学博士。日本学術振興会特別研究員を経て,2011年より現職。鳥類とヒトの知覚・認知について,行動実験をもとに分析している。
千葉大学先進科学センター特任助教
京都大学文学部卒業。同大学院文学研究科修士課程・博士後期課程修了。文学博士。日本学術振興会特別研究員を経て,2011年より現職。鳥類とヒトの知覚・認知について,行動実験をもとに分析している。
まえがき
第1章 錯視研究の意義とその可能性
1-1 ヒトにおける錯視研究の歴史
1-2 ヒト以外の動物における錯視研究の意義
1-3 錯視の進化へのアプローチ
1-4 トリの眼から錯視現象を探る
1-5 本書の構成
コラム1 不良設定問題 —解けないはずの問題を難なく解く視覚システム—
第2章 長さの錯視—ミュラー・リヤー錯視における類似性と種差
2-1 動物のミュラー・リヤー錯視に関する先行研究と問題点
2-2 ハトのミュラー・リヤー錯視
2-3 ミュラー・リヤー錯視におけるハトとヒトの類似点と相違点
第3章 大きさの錯視—エビングハウス・ティチェナー錯視,同心円錯視
3-1 ハトにおけるエビングハウス・ティチェナー錯視
3-2 ハトにおける同心円錯視
3-3 ニワトリにおける大きさの錯視
3-4 大きさの錯視に関する鳥類とヒトの種差
コラム2 訓練にかかる期間はどれくらいか?
第4章 「遮蔽」された輪郭の錯視 —ニワトリにおけるアモーダル補間の検討
4-1 ニワトリにおけるアモーダル補間の検討
4-2 アモーダル補間に関する鳥類とヒトの種差
コラム③ ハトやニワトリにモニタ画面上の図形をつつかせるには?
第5章 傾きの錯視—対比錯視の種差に関する一般性の検討
5-1 鳥類のツェルナー錯視
5-2 対比錯視の種差
コラム④ 視覚器の多様性
終 章 トリの眼から見えた世界
あとがき
引用文献
索 引
第1章 錯視研究の意義とその可能性
1-1 ヒトにおける錯視研究の歴史
1-2 ヒト以外の動物における錯視研究の意義
1-3 錯視の進化へのアプローチ
1-4 トリの眼から錯視現象を探る
1-5 本書の構成
コラム1 不良設定問題 —解けないはずの問題を難なく解く視覚システム—
第2章 長さの錯視—ミュラー・リヤー錯視における類似性と種差
2-1 動物のミュラー・リヤー錯視に関する先行研究と問題点
2-2 ハトのミュラー・リヤー錯視
2-3 ミュラー・リヤー錯視におけるハトとヒトの類似点と相違点
第3章 大きさの錯視—エビングハウス・ティチェナー錯視,同心円錯視
3-1 ハトにおけるエビングハウス・ティチェナー錯視
3-2 ハトにおける同心円錯視
3-3 ニワトリにおける大きさの錯視
3-4 大きさの錯視に関する鳥類とヒトの種差
コラム2 訓練にかかる期間はどれくらいか?
第4章 「遮蔽」された輪郭の錯視 —ニワトリにおけるアモーダル補間の検討
4-1 ニワトリにおけるアモーダル補間の検討
4-2 アモーダル補間に関する鳥類とヒトの種差
コラム③ ハトやニワトリにモニタ画面上の図形をつつかせるには?
第5章 傾きの錯視—対比錯視の種差に関する一般性の検討
5-1 鳥類のツェルナー錯視
5-2 対比錯視の種差
コラム④ 視覚器の多様性
終 章 トリの眼から見えた世界
あとがき
引用文献
索 引