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プリミエ・コレクション 26

マルクス派最適成長論

金江 亮

A5上製, 188 pages

ISBN: 9784876982622     正誤表JPEG

pub. date: 02/13

  • Price : JPY 3,000 (with tax: JPY 3,300)
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内容

マルクスの労働価値説は、資本主義と人類史を労働の観点から分析する史的唯物論である。通時的効用を最大化する労働の最適配分とは何か。本書は置塩信雄らによるマルクス剰余価値理論の数学的定式化に続き、マルクス史的唯物論の数学的定式化を試みる。最適成長論をその再生産表式で記述し直し、価値と価格の関係を比較する。

プロフィール

金江 亮(かなえ りょう)
1976年兵庫県神戸市生まれ。大阪大学理学部数学科,大阪大学大学院理学研究科数学専攻博士前期課程(理学修士)を経て,京都大学大学院経済学研究科博士後期課程研究指導認定退学。2011年博士・経済学(京都大学)取得。
現在 京都大学,京都府立看護学校,京都経済短期大学非常勤講師
専門は数理マルクス経済学,マクロ経済学

目次

はじめに
序章

第I部「マルクス派最適成長論」の展開

第1章「マルクス派最適成長論」の到達点と課題
1.1 本章の目的
1.2 基本モデルの構造
1.3 2階級モデルへの拡張
1.4 2階級モデルの更なる論点開拓
1.5 生産財生産部門の各種の一般化
1.6 分権的市場均衡モデルへの拡張
1.7 労働価値説との関係
1.8 資本主義を超える長期歴史分析への拡張
1.9 現在の拡張作業
第2章「マルクス派最適成長論」の現実性と価値・価格問題
2.1 本章の目的
2.2 資本財が資本と労働によって生産される場合(拡張モデル)
2.3 結語
補論
第3章 3部門「マルクス派最適成長論モデル」と強蓄積期間
3.1 本章の目的
3.2 「産業革命モデル」のアウトライン
3.3 「第二次産業革命」のモデル化
3.4 結語

第II部不確実性をもつマルクス派最適成長モデル

第4章 資本財生産に不確実性を伴うマルクス派最適成長論
4.1 本章の目的
4.2 確率制御モデル
4.3 モデルの解法
4.4 結語
第5章 2部門RBCモデル—Matlab によるシミュレーション
5.1 本章の目的
5.2 RBC2部門モデル
5.3 シミュレーション
5.4 結語
第6章 様々な効用関数・生産関数の下での確率的最適成長論
6.1 本章の目的
6.2 確率型のHamilton-Jacobi-Bellman 方程式
6.3 対称性による解法
6.4 結語
第7章 確率系モデルの分権経済と社会計画者の最適化
7.1 本章の目的
7.2 確率系分権経済モデル
7.3 結語

第III部 再生産表式への転換と価値・価格問題

第8章 価値・価格の移行動学
8.1 本章の目的
8.2 基本モデルの価値の移行動学
8.3 定常状態での価値・価格の再生産表式
8.4 森岡による批判
8.5 結語
第9章 最適成長論における再生産表式
9.1 本章の目的
9.2 再生産表式の復習
9.3 拡張モデル
9.4 価格の再生産表式
9.5 資本財所有者
9.6 結語
第10章 最適成長論における労働価値説
10.1 本章の目的
10.2 4種類のモデル
10.3 結語
第11章 マルクス派最適成長論と価値・価格問題—線型効用・基本モデルの場合
11.1 本章の目的
11.2 線型効用モデルの特徴
11.3 価値の再生産表式
11.4 価格の再生産表式
11.5 結語
第12章 マルクス派最適成長論と価値・価格問題—線型効用・拡張モデルの場合
12.1 本章の目的
12.2 線型効用モデルの特徴
12.3 価値の再生産表式
12.4 価格の再生産表式
12.5 結語
第13章 価値・価格の移行動学—Mathematica による数値解法
13.1 本章の目的
13.2 基本モデル
13.3 シミュレーション
13.4 結語

まとめ
参考文献
謝辞
索引
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