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哲学するのになぜ哲学史を学ぶのか
A5並製・302頁
ISBN: 9784876982394
発行年月: 2012/10
- 本体: 2,900円(税込 3,190円)
-
在庫なし
哲学はどのように学ぶのか。哲学が純粋に知を愛する(フィロソフィア)ものであるならば、現在における諸問題のみの考察だけでよいはずであるのに、哲学するためになぜ哲学史を学ぶ必要があるのだろうか。本書は、この素朴な疑問に正面から立ち向かい、哲学史を学ぶ意義についてあらためて考えてみる。
松本啓二朗(まつもと けいじろう)編者【第一章】
大阪教育大学准教授
主な著訳書
『哲学は何を問うべきか』(共著)晃洋書房(2005年)
「〈物への問い〉はいかにして可能か」(『アルケー』12号,2004年)
ギュンター・ペルトナー『医療倫理学の基礎』(共訳)時空出版(2011年)
戸田剛文(とだ たけふみ)編者【第三章】
京都大学大学院人間・環境学研究科准教授
主な著訳書
『世界について』岩波ジュニア新書(2011年)
『バークリ——観念論・科学・常識』法政大学出版局(2008年)
リチャード・ローティ『文化政治としての哲学』(共訳)岩波書店(2011年)
バークリ『ハイラスとフィロナスの三つの対話』岩波文庫(2008年)
渡邉浩一(わたなべ こういち)【第二章】
京都女子大学非常勤講師
主な著訳書
『『純粋理性批判』の方法と原理——概念史によるカント研究』京都大学学術出版会(2012年)
「感性的直観の多様について」(『人間存在論』13号,2007年)
「「コペルニクスの仮説」と『純粋理性批判』の方法」(『アルケー』17号,2009年)
松枝啓至(まつえ けいし)【第四章】
京都大学非常勤講師
主な著訳書
『デカルトの方法』京都大学学術出版会(2011年)
『知を愛する者と疑う心』(共著)晃洋書房(2008年)
根無一信(ねむ かずのぶ)【第五章】
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程/日本学術振興会特別研究員
International doctoral school for Leibniz researchers第1回日本代表(2011年)
山川 仁(やまかわ まさし)【第六章】
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程
主な著訳書
「バークリの非物質論における直接知覚の対象」(『アルケー』19号,2011年)
「バークリと危険回避の手段——ロックによる説明との比較」(『ヒューマンセキュリティ・サイエンス』6号,2011年)
内田浩明(うちだ ひろあき)【第七章】
大阪工業大学准教授
主な著訳書
『カントの自我論——理論理性と実践理性の連関』京都大学学術出版会(2005年)
「カントとフィヒテの自己定立論」(『大阪工業大学紀要』54巻2号,2010年)
ギュンター・ペルトナー『医療倫理学の基礎』(共訳)時空出版(2011年)
H・J・ザントキューラー編『シェリング哲学——入門と研究の手引き』(共訳)昭和堂(2006年)
大阪教育大学准教授
主な著訳書
『哲学は何を問うべきか』(共著)晃洋書房(2005年)
「〈物への問い〉はいかにして可能か」(『アルケー』12号,2004年)
ギュンター・ペルトナー『医療倫理学の基礎』(共訳)時空出版(2011年)
戸田剛文(とだ たけふみ)編者【第三章】
京都大学大学院人間・環境学研究科准教授
主な著訳書
『世界について』岩波ジュニア新書(2011年)
『バークリ——観念論・科学・常識』法政大学出版局(2008年)
リチャード・ローティ『文化政治としての哲学』(共訳)岩波書店(2011年)
バークリ『ハイラスとフィロナスの三つの対話』岩波文庫(2008年)
渡邉浩一(わたなべ こういち)【第二章】
京都女子大学非常勤講師
主な著訳書
『『純粋理性批判』の方法と原理——概念史によるカント研究』京都大学学術出版会(2012年)
「感性的直観の多様について」(『人間存在論』13号,2007年)
「「コペルニクスの仮説」と『純粋理性批判』の方法」(『アルケー』17号,2009年)
松枝啓至(まつえ けいし)【第四章】
京都大学非常勤講師
主な著訳書
『デカルトの方法』京都大学学術出版会(2011年)
『知を愛する者と疑う心』(共著)晃洋書房(2008年)
根無一信(ねむ かずのぶ)【第五章】
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程/日本学術振興会特別研究員
International doctoral school for Leibniz researchers第1回日本代表(2011年)
山川 仁(やまかわ まさし)【第六章】
京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程
主な著訳書
「バークリの非物質論における直接知覚の対象」(『アルケー』19号,2011年)
「バークリと危険回避の手段——ロックによる説明との比較」(『ヒューマンセキュリティ・サイエンス』6号,2011年)
内田浩明(うちだ ひろあき)【第七章】
大阪工業大学准教授
主な著訳書
『カントの自我論——理論理性と実践理性の連関』京都大学学術出版会(2005年)
「カントとフィヒテの自己定立論」(『大阪工業大学紀要』54巻2号,2010年)
ギュンター・ペルトナー『医療倫理学の基礎』(共訳)時空出版(2011年)
H・J・ザントキューラー編『シェリング哲学——入門と研究の手引き』(共訳)昭和堂(2006年)
はじめに——本書の主題と構成
第一部 哲学史への問い
第一章 哲学史と教養——古典を読むこと [松本啓二朗]
第一節 「哲学的な哲学史」について
第二節 教養への問い
(一)さまざまな教養論
(二)「教養」の特徴
第三節 古典を読むこと——「教養」の際立ったあり方
(一)歴史性の強調
(二)「古典」とはどういうものか
(三)古典を読むこと
第四節 教養と哲学
第二章 最近の二つの哲学史観——問題史と発展史について [渡邉 浩一]
第一節 ヴィンデルバントの問題史
(一)ヴィンデルバントの学問的経歴
(二)「カントを理解することとは、カントを越えゆくことをいう」
第二節 ディルタイの発展史
(一)ディルタイの学問的経歴
(二)「著者が自己自身を理解したよりもよく著者を理解する」
第三節 問題史観と発展史観の意義と限界
第二部 知にとって歴史とは
第三章 歴史と哲学 [戸田 剛文]
はじめに
第一節 哲学と科学の蜜月
第二節 オルタナティブ——プラグマティズム
第三節 自然主義をこえて
第四節 経験論、歴史、そして少し文学
第四章 懐疑論についての歴史的考察
——「ものごとを疑う」あるいは「知っている」ということ [松枝 啓至]
はじめに
第一節 ストア主義と古代懐疑主義
(一)ストア主義
(二)古代懐疑主義
第二節 一六・一七世紀における懐疑論
(一)モンテーニュにおけるピュロン主義
(二)デカルトの方法的懐疑
第三節 現代における懐疑論/知識論
(一)現代における懐疑論/知識論の状況
(二)マイケル・ウィリアムズの文脈主義
第三部 哲学の古典をどのように読むか
第五章 必然性と自由の問題——ライプニッツと共に考える [根無 一信]
はじめに
第一節 ライプニッツのさまざまな活動
(一)関係し合う諸学問
(二)理論と実践
第二節 ライプニッツ哲学における必然性と自由の両立
(一)必然性と自由の問題
(二)絶対的必然性(necessite absolue)
(三)無差別の自由(liberte d' indifference)
(四)ライプニッツの答え——傾かせるが強いない(incliner sans necessiter)
(五)人間の自由と義務
(六)「最善」の意味
おわりに
第六章 非物質論とはどのような考え方か
——バークリ哲学から見出される多様な意義 [山川 仁]
はじめに
第一節 非物質論の概要
第二節 物はどのように存在するか
(一)物は実在するか
(二)物は継続して存在するか
(三)物は公共的に存在するか
(四)物は知覚されるとおりに存在するか
第三節 知覚されないものの存在はどのように主張されるか
(一)心について
(二)心以外の知覚されないものについて
第四節 非物質論の意義、そして、哲学の古典を解釈することの意義
(一)非物質論の哲学史的観点からの意義
(二)非物質論の現代における意義、そして哲学の古典を解釈することの意義
第七章 超越論哲学の歴史的背景——カントとスピノザ主義 [内田 浩明]
はじめに
第一節 批判期の「批判」と「超越論哲学」
第二節 理念論としての『オプス・ポストゥムム』の超越論哲学
第三節 批判期のスピノザ主義への批判
第四節 『オプス・ポストゥムム』のスピノザ主義
(一)「超越論哲学の最高の立場」とスピノザ主義
(二)カントとリヒテンベルク
おわりに [松本啓二朗・戸田 剛文]
人名索引
第一部 哲学史への問い
第一章 哲学史と教養——古典を読むこと [松本啓二朗]
第一節 「哲学的な哲学史」について
第二節 教養への問い
(一)さまざまな教養論
(二)「教養」の特徴
第三節 古典を読むこと——「教養」の際立ったあり方
(一)歴史性の強調
(二)「古典」とはどういうものか
(三)古典を読むこと
第四節 教養と哲学
第二章 最近の二つの哲学史観——問題史と発展史について [渡邉 浩一]
第一節 ヴィンデルバントの問題史
(一)ヴィンデルバントの学問的経歴
(二)「カントを理解することとは、カントを越えゆくことをいう」
第二節 ディルタイの発展史
(一)ディルタイの学問的経歴
(二)「著者が自己自身を理解したよりもよく著者を理解する」
第三節 問題史観と発展史観の意義と限界
第二部 知にとって歴史とは
第三章 歴史と哲学 [戸田 剛文]
はじめに
第一節 哲学と科学の蜜月
第二節 オルタナティブ——プラグマティズム
第三節 自然主義をこえて
第四節 経験論、歴史、そして少し文学
第四章 懐疑論についての歴史的考察
——「ものごとを疑う」あるいは「知っている」ということ [松枝 啓至]
はじめに
第一節 ストア主義と古代懐疑主義
(一)ストア主義
(二)古代懐疑主義
第二節 一六・一七世紀における懐疑論
(一)モンテーニュにおけるピュロン主義
(二)デカルトの方法的懐疑
第三節 現代における懐疑論/知識論
(一)現代における懐疑論/知識論の状況
(二)マイケル・ウィリアムズの文脈主義
第三部 哲学の古典をどのように読むか
第五章 必然性と自由の問題——ライプニッツと共に考える [根無 一信]
はじめに
第一節 ライプニッツのさまざまな活動
(一)関係し合う諸学問
(二)理論と実践
第二節 ライプニッツ哲学における必然性と自由の両立
(一)必然性と自由の問題
(二)絶対的必然性(necessite absolue)
(三)無差別の自由(liberte d' indifference)
(四)ライプニッツの答え——傾かせるが強いない(incliner sans necessiter)
(五)人間の自由と義務
(六)「最善」の意味
おわりに
第六章 非物質論とはどのような考え方か
——バークリ哲学から見出される多様な意義 [山川 仁]
はじめに
第一節 非物質論の概要
第二節 物はどのように存在するか
(一)物は実在するか
(二)物は継続して存在するか
(三)物は公共的に存在するか
(四)物は知覚されるとおりに存在するか
第三節 知覚されないものの存在はどのように主張されるか
(一)心について
(二)心以外の知覚されないものについて
第四節 非物質論の意義、そして、哲学の古典を解釈することの意義
(一)非物質論の哲学史的観点からの意義
(二)非物質論の現代における意義、そして哲学の古典を解釈することの意義
第七章 超越論哲学の歴史的背景——カントとスピノザ主義 [内田 浩明]
はじめに
第一節 批判期の「批判」と「超越論哲学」
第二節 理念論としての『オプス・ポストゥムム』の超越論哲学
第三節 批判期のスピノザ主義への批判
第四節 『オプス・ポストゥムム』のスピノザ主義
(一)「超越論哲学の最高の立場」とスピノザ主義
(二)カントとリヒテンベルク
おわりに [松本啓二朗・戸田 剛文]
人名索引