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グローバルな自然環境・政治・経済の変動は,人間圏に偏重した従来の発展パラダイムの見直しと,湾岸産油国に資源利用から経済情勢まで強く依存する現状の社会システムの構造を超え,経済の脱化石資源化が唱えられている.スマトラ州リアウの泥炭湿地での実地調査から,熱帯バイオマス社会の再構築をはかり,新しい発展を模索する.
『東南アジア研究』52-2(2015年1月)、323-325頁、評者:古川久雄氏
[編者紹介](執筆順)
川井 秀一(かわい しゅういち)[第1編のねらい,第3章,第13章,終章]
京都大学生存圏研究所教授.専攻:森林科学.
京都大学木質科学研究所助手,助教授,教授を経て現職.農学博士.2004年「日本の森を育てる木づかい円卓会議」議長(日本木材学会主催).著書に『図解 木材・木質材料用語集』(東洋書店), “Life Cycle Assessment of Preservative-treated Wood: A Case Study of Wooden Bridge”, Doboku-Gakkai Ronbunshu, No.755/VII―30,45―56(共著,2004). “Manufacture of Oriented Board Using the Mild Steam Treated Some Plant Fiber Bundles”, Journal of Wood Science, 54(共著,2008).
水野 広祐(みずの こうすけ)
[序章,第1章,第5章,第6章,第3編のねらい,第8章,第11章,終章]
京都大学東南アジア研究所教授.専攻:インドネシア地域研究,農業経済学,労働経済学.
京都大学経済学部卒,京都大学博士(農学).アジア経済研究所研究員,東南アジア研究所助教授・教授・所長を経て現職.主要著作に『インドネシアの地場産業―アジア経済再生の道とは何か?』(地域研究叢書No. 7,京都大学学術出版会,2005年,)Populism in Asia(共編,Kyoto CSEAS Series on Asian Studies 2, NUS Press Singapore in association with Kyoto University Press, 2009),Direktori Serikat Pekerja/Serikat Buruh Indonesia.(Directory of Trade Unions in Indonesia),(共編Akatiga Pusat Analisis Sosial, Bandung, 2007).
藤田 素子(ふじた もとこ)[第2章,第2編のねらい,第8章,第12章,終章]
京都大学東南アジア研究所研究員.専攻:鳥類生態学,景観生態学,物質循環.
横浜国立大学大学院環境情報学府博士課程修了.博士(環境学).京都大学生存圏研究所ミッション専攻研究員,京都大学東南アジア研究所特定研究員(グローバルCOE)を経て現職.主要著作に,“Landscape Effects on Ecosystems: Birds as Active Vectors of Nutrient Transport to Fragmented Urban Forests versus Forest Dominated Landscapes”,Ecosystems,(共著,Vol.12,2009),『カラスの自然史』(共著,北海道大学出版会,2010年),『生態系の暮らし方―アジア視点の環境リスク―マネジメント』(共著,東海大学出版会,2012年).
[著者紹介](執筆順)
R. クスマニンチャス(Retno Kusumaningtyas)[第1章,第6章]
京都大学東南アジア研究所グローバルCOE特任研究員(2012年3月まで). 専攻:環境研究,生態学.
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(東南アジア地域研究専攻)修了.博士(地域研究).元京都大学生存圏研究所研究員.主要著作に,“The Impact of Local Community Agricultural Practices on Livelihood Security and Forest Degradation around Tesso Nilo National Park in Riau Province, Sumatra, Indonesia”, TROPICS, Japanese Society for Tropical Ecology Journal, 18 (2)(共著,2009), “For Better or For Worse, More Are Coming Everyday: Economic Development and Migration Flows to Riau Province, Sumatra” CSEAS Newsletter (No.63, 2011),「市場作物の浸透が樹園地作物の多様性と蓄積に与えた影響―インドネシア,ランプン州の事例」 Journal of Applied Forest Science, 21 (2) (共著,2012).
渡辺 一生(わたなべ かずお)
[序章,第3章,第8章,第9章,第13章,終章]
京都大学東南アジア研究所研究員(機関研究).専攻:農業土木.
四日市大学環境情報学部卒,信州大学大学院農学研究科修士課程修了,岐阜大学大学院連合農学研究科博士後期課程修了.博士(農学).京都大学東南アジア研究所特定研究員(グローバルCOE)を経て現職.主要論文に,「タイ国東北部・ドンデーン村の過去70年間における天水田域拡大過程」『農業農村工学会論文集』75(5)(共著,2007年),「タイ国東北部・ドンデーン村における天水田の区画改変とその水稲生産への影響」『農業農村工学会論文集』76(1)(共著,2008年).
嶋村 鉄也(しまむら てつや)[第4章,終章]
愛媛大学農学部准教授.専攻:森林生態学.
京都大学農学部卒,京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了.博士(地域研究).京都大学防災研究所(産学官連携研究員),京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(特任助教)を経て現職.主要論文に“Organic Matter Dynamics Control Plant Species Coexistence in a Tropical Peat Swamp Forest”, Proceedings of the Royal Society: Biological Science, 272, “A Comparison of Sites Suitable for the seedling Establishment of Two Co-occurring Species, Swintonia glauca and Stemonurus scorpioides, in a Tropical Peat Swamp Forest”, Ecological Research 21.
増田 和也(ますだ かずや)[第5章,第6章,第8章,第9章,第11章,終章]
京都大学東南アジア研究所研究員.専攻:環境人類学,東南アジア地域研究.
同志社大学文学部卒,京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程研究認定退学.博士(人間・環境学).(財)埼玉県生態系保護協会研究員,京都大学研修員,京都大学生存基盤科学研究ユニット研究員を経て現職.主要著書に,『インドネシア 森の暮らしと開発―土地をめぐる〈つながり〉と〈せめぎあい〉の社会史』(明石書店, 2012年), 『開発の社会史―東南アジアにみるジェンダー・マイノリティ・境域の動態』(共著,風響社, 2010年), 『熱帯アジアの人びとと森林管理制度―現場からのガバナンス論』(共著,人文書院,2010年),『みんぱく 実践人類学シリーズ6 東南アジア・南アジア 開発の人類学』(共著,明石書店,2009年).
杉原 薫(すぎはら かおる)[第5章,終章]
東京大学大学院経済学研究科教授, 専攻:近代経済史.
京都大学経済学部卒,東京大学大学院経済学研究科博士課程修了.経済学博士.大阪市立大学経済学部助教授,ロンドン大学東洋アフリカ学院歴史学部上級講師,大阪大学大学院経済学研究科教授, 京都大学東南アジア研究所教授を経て現職.主要著作に,『アジア間貿易の形成と構造』(ミネルヴァ書房, 1996年), Japan, China and the Growth of the Asian International Economy, 1850―1949, (編,Oxford University Press, 2005),『地球圏・生命圏・人間圏―持続的な生存基盤を求めて』(共編,京都大学学術出版会, 2010年), 『歴史のなかの熱帯生存圏―温帯パラダイムを超えて』(共編, 京都大学学術出版会, 2012年).
小林 繁男(こばやし しげお)[第7章,第14章,終章]
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授,専攻:東南アジア地域研究,専門分野:森林生態学,森林土壌学.環境省「E-1002地域住民のREDDへのインセンティブと森林生態資源のセミドメスティケーション化」プロジェクトリーダー.
京都大学農学部卒.農学博士.農水省林野庁熊本営林局造林課,農水省林野庁林業試験場土壌部研究員,国際林業研究センター(CIFOR)シニアリサーチャー,農水省林野庁森林総合研究所研究管理官を経て現職.主要著書に.「チゴユリの生活史と個体群統計学」(河野昭一編『植物の生活史と進化』培風館,1984年),『沈黙する熱帯林』(編著,東洋書店,1992年),「地球環境と林業」陽捷行編『地球環境変動と農林業』(朝倉書店,1995.年),「生産の場としての土壌」(岩坪五郎編『森林生態学』文永堂出版,1996年),“Rehabilitation of Degraded Tropical Forest Ecosystems”(J. Turnbull, T. Toma, T. Mori, N.M.N.A. Majid (eds),CIFOR. 2001).
鈴木 遥(すずき はるか)[第8章,終章]
京都大学生存圏研究所ミッション専攻研究員.専攻:東南アジア地域研究.
京都府立大学農学部森林科学科卒,京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了.博士(地域研究).京都大学東南アジア研究所特定研究員(グローバルCOE)を経て現職.主要論文に,「インドネシア東カリマンタン州低地村落における木造住居の修理と建替え」『民俗建築』140.
甲山 治(こうざん おさむ)[第10章,終章]
京都大学東南アジア研究所准教授.専攻:水文学,土木工学.
京都大学工学部卒,京都大学大学院工学研究科博士課程修了.博士(工学).山梨大学工学部研究員,京都大学防災研究所研究員,京都大学東南アジア研究所特定助教を経て現職.主要著作に,『地球圏・生命圏・人間圏―持続的な生存基盤を求めて』(共著,京都大学学術出版会,2010年).
A. ムハマド(Ahmad Muhammad)[第12章]
リアウ大学自然科学部生物学科講師および京都大学東南アジア研究所博士課程.専攻:生態学.保全生物学.
ガジャマダ大学生物学部卒.ガジャマダ大学大学院生物学科修士課程修了.ヴュルツブルク大学大学院生物学科博士課程中退.
H. グナワン(Haris Gunawan)[第14章]
インドネシア・リアウ大学レクチャラー.専攻:生物学,専門分野:森林生態学,インドネシア・熱帯泥炭湿地林の修復研究センターのリーダーの立場から,インドネシア科学院とのリアウ生物保全圏でのバイオビレッジプロジェクトに従事.
ガジャマダ大学生物学部卒,バンドン工科大学で理学修士号取得後,ゲッティンゲン大学の客員研究員,ライチェスター大学客員研究員,京都大学グローバルCOE研究員を経て現職.博士(地域研究).主要著書に“Peat Swamp Forest Types and their Regeneration in Riau’s Biosphere Reserve”, Peat and Mires,Journal of International Peat Society, Finland,(共著,2012), “Characterizing Biodiversity and Carbon Storage in The Tropical Peat Swamp Forests in Riau Biosphere Reserve: With Initial Result from Rehabilitation Experiments”, Proceeding on 14th International Peat Congress, Sweden(共著,2012).
鮫島 弘光(さめじま ひろみつ)[第2章,第8章,第12章,終章]
京都大学東南アジア研究所特定研究員.専攻:生態学.
京都大学理学部卒,京都大学大学院理学研究科博士課程修了.博士(理学).兵庫県立人と自然の博物館研究員,京都大学生態学研究センター研究員,京都大学大学院農学研究科研究員を経て現職.主要論文に “Camera-trapping Rates of Mammals and Birds in a Bornean Tropical Rainforest under Sustainable Forest Management”, Forest Ecology and Management, 270(共著, 2012).
川井 秀一(かわい しゅういち)[第1編のねらい,第3章,第13章,終章]
京都大学生存圏研究所教授.専攻:森林科学.
京都大学木質科学研究所助手,助教授,教授を経て現職.農学博士.2004年「日本の森を育てる木づかい円卓会議」議長(日本木材学会主催).著書に『図解 木材・木質材料用語集』(東洋書店), “Life Cycle Assessment of Preservative-treated Wood: A Case Study of Wooden Bridge”, Doboku-Gakkai Ronbunshu, No.755/VII―30,45―56(共著,2004). “Manufacture of Oriented Board Using the Mild Steam Treated Some Plant Fiber Bundles”, Journal of Wood Science, 54(共著,2008).
水野 広祐(みずの こうすけ)
[序章,第1章,第5章,第6章,第3編のねらい,第8章,第11章,終章]
京都大学東南アジア研究所教授.専攻:インドネシア地域研究,農業経済学,労働経済学.
京都大学経済学部卒,京都大学博士(農学).アジア経済研究所研究員,東南アジア研究所助教授・教授・所長を経て現職.主要著作に『インドネシアの地場産業―アジア経済再生の道とは何か?』(地域研究叢書No. 7,京都大学学術出版会,2005年,)Populism in Asia(共編,Kyoto CSEAS Series on Asian Studies 2, NUS Press Singapore in association with Kyoto University Press, 2009),Direktori Serikat Pekerja/Serikat Buruh Indonesia.(Directory of Trade Unions in Indonesia),(共編Akatiga Pusat Analisis Sosial, Bandung, 2007).
藤田 素子(ふじた もとこ)[第2章,第2編のねらい,第8章,第12章,終章]
京都大学東南アジア研究所研究員.専攻:鳥類生態学,景観生態学,物質循環.
横浜国立大学大学院環境情報学府博士課程修了.博士(環境学).京都大学生存圏研究所ミッション専攻研究員,京都大学東南アジア研究所特定研究員(グローバルCOE)を経て現職.主要著作に,“Landscape Effects on Ecosystems: Birds as Active Vectors of Nutrient Transport to Fragmented Urban Forests versus Forest Dominated Landscapes”,Ecosystems,(共著,Vol.12,2009),『カラスの自然史』(共著,北海道大学出版会,2010年),『生態系の暮らし方―アジア視点の環境リスク―マネジメント』(共著,東海大学出版会,2012年).
[著者紹介](執筆順)
R. クスマニンチャス(Retno Kusumaningtyas)[第1章,第6章]
京都大学東南アジア研究所グローバルCOE特任研究員(2012年3月まで). 専攻:環境研究,生態学.
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(東南アジア地域研究専攻)修了.博士(地域研究).元京都大学生存圏研究所研究員.主要著作に,“The Impact of Local Community Agricultural Practices on Livelihood Security and Forest Degradation around Tesso Nilo National Park in Riau Province, Sumatra, Indonesia”, TROPICS, Japanese Society for Tropical Ecology Journal, 18 (2)(共著,2009), “For Better or For Worse, More Are Coming Everyday: Economic Development and Migration Flows to Riau Province, Sumatra” CSEAS Newsletter (No.63, 2011),「市場作物の浸透が樹園地作物の多様性と蓄積に与えた影響―インドネシア,ランプン州の事例」 Journal of Applied Forest Science, 21 (2) (共著,2012).
渡辺 一生(わたなべ かずお)
[序章,第3章,第8章,第9章,第13章,終章]
京都大学東南アジア研究所研究員(機関研究).専攻:農業土木.
四日市大学環境情報学部卒,信州大学大学院農学研究科修士課程修了,岐阜大学大学院連合農学研究科博士後期課程修了.博士(農学).京都大学東南アジア研究所特定研究員(グローバルCOE)を経て現職.主要論文に,「タイ国東北部・ドンデーン村の過去70年間における天水田域拡大過程」『農業農村工学会論文集』75(5)(共著,2007年),「タイ国東北部・ドンデーン村における天水田の区画改変とその水稲生産への影響」『農業農村工学会論文集』76(1)(共著,2008年).
嶋村 鉄也(しまむら てつや)[第4章,終章]
愛媛大学農学部准教授.専攻:森林生態学.
京都大学農学部卒,京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了.博士(地域研究).京都大学防災研究所(産学官連携研究員),京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科(特任助教)を経て現職.主要論文に“Organic Matter Dynamics Control Plant Species Coexistence in a Tropical Peat Swamp Forest”, Proceedings of the Royal Society: Biological Science, 272, “A Comparison of Sites Suitable for the seedling Establishment of Two Co-occurring Species, Swintonia glauca and Stemonurus scorpioides, in a Tropical Peat Swamp Forest”, Ecological Research 21.
増田 和也(ますだ かずや)[第5章,第6章,第8章,第9章,第11章,終章]
京都大学東南アジア研究所研究員.専攻:環境人類学,東南アジア地域研究.
同志社大学文学部卒,京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程研究認定退学.博士(人間・環境学).(財)埼玉県生態系保護協会研究員,京都大学研修員,京都大学生存基盤科学研究ユニット研究員を経て現職.主要著書に,『インドネシア 森の暮らしと開発―土地をめぐる〈つながり〉と〈せめぎあい〉の社会史』(明石書店, 2012年), 『開発の社会史―東南アジアにみるジェンダー・マイノリティ・境域の動態』(共著,風響社, 2010年), 『熱帯アジアの人びとと森林管理制度―現場からのガバナンス論』(共著,人文書院,2010年),『みんぱく 実践人類学シリーズ6 東南アジア・南アジア 開発の人類学』(共著,明石書店,2009年).
杉原 薫(すぎはら かおる)[第5章,終章]
東京大学大学院経済学研究科教授, 専攻:近代経済史.
京都大学経済学部卒,東京大学大学院経済学研究科博士課程修了.経済学博士.大阪市立大学経済学部助教授,ロンドン大学東洋アフリカ学院歴史学部上級講師,大阪大学大学院経済学研究科教授, 京都大学東南アジア研究所教授を経て現職.主要著作に,『アジア間貿易の形成と構造』(ミネルヴァ書房, 1996年), Japan, China and the Growth of the Asian International Economy, 1850―1949, (編,Oxford University Press, 2005),『地球圏・生命圏・人間圏―持続的な生存基盤を求めて』(共編,京都大学学術出版会, 2010年), 『歴史のなかの熱帯生存圏―温帯パラダイムを超えて』(共編, 京都大学学術出版会, 2012年).
小林 繁男(こばやし しげお)[第7章,第14章,終章]
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授,専攻:東南アジア地域研究,専門分野:森林生態学,森林土壌学.環境省「E-1002地域住民のREDDへのインセンティブと森林生態資源のセミドメスティケーション化」プロジェクトリーダー.
京都大学農学部卒.農学博士.農水省林野庁熊本営林局造林課,農水省林野庁林業試験場土壌部研究員,国際林業研究センター(CIFOR)シニアリサーチャー,農水省林野庁森林総合研究所研究管理官を経て現職.主要著書に.「チゴユリの生活史と個体群統計学」(河野昭一編『植物の生活史と進化』培風館,1984年),『沈黙する熱帯林』(編著,東洋書店,1992年),「地球環境と林業」陽捷行編『地球環境変動と農林業』(朝倉書店,1995.年),「生産の場としての土壌」(岩坪五郎編『森林生態学』文永堂出版,1996年),“Rehabilitation of Degraded Tropical Forest Ecosystems”(J. Turnbull, T. Toma, T. Mori, N.M.N.A. Majid (eds),CIFOR. 2001).
鈴木 遥(すずき はるか)[第8章,終章]
京都大学生存圏研究所ミッション専攻研究員.専攻:東南アジア地域研究.
京都府立大学農学部森林科学科卒,京都大学アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了.博士(地域研究).京都大学東南アジア研究所特定研究員(グローバルCOE)を経て現職.主要論文に,「インドネシア東カリマンタン州低地村落における木造住居の修理と建替え」『民俗建築』140.
甲山 治(こうざん おさむ)[第10章,終章]
京都大学東南アジア研究所准教授.専攻:水文学,土木工学.
京都大学工学部卒,京都大学大学院工学研究科博士課程修了.博士(工学).山梨大学工学部研究員,京都大学防災研究所研究員,京都大学東南アジア研究所特定助教を経て現職.主要著作に,『地球圏・生命圏・人間圏―持続的な生存基盤を求めて』(共著,京都大学学術出版会,2010年).
A. ムハマド(Ahmad Muhammad)[第12章]
リアウ大学自然科学部生物学科講師および京都大学東南アジア研究所博士課程.専攻:生態学.保全生物学.
ガジャマダ大学生物学部卒.ガジャマダ大学大学院生物学科修士課程修了.ヴュルツブルク大学大学院生物学科博士課程中退.
H. グナワン(Haris Gunawan)[第14章]
インドネシア・リアウ大学レクチャラー.専攻:生物学,専門分野:森林生態学,インドネシア・熱帯泥炭湿地林の修復研究センターのリーダーの立場から,インドネシア科学院とのリアウ生物保全圏でのバイオビレッジプロジェクトに従事.
ガジャマダ大学生物学部卒,バンドン工科大学で理学修士号取得後,ゲッティンゲン大学の客員研究員,ライチェスター大学客員研究員,京都大学グローバルCOE研究員を経て現職.博士(地域研究).主要著書に“Peat Swamp Forest Types and their Regeneration in Riau’s Biosphere Reserve”, Peat and Mires,Journal of International Peat Society, Finland,(共著,2012), “Characterizing Biodiversity and Carbon Storage in The Tropical Peat Swamp Forests in Riau Biosphere Reserve: With Initial Result from Rehabilitation Experiments”, Proceeding on 14th International Peat Congress, Sweden(共著,2012).
鮫島 弘光(さめじま ひろみつ)[第2章,第8章,第12章,終章]
京都大学東南アジア研究所特定研究員.専攻:生態学.
京都大学理学部卒,京都大学大学院理学研究科博士課程修了.博士(理学).兵庫県立人と自然の博物館研究員,京都大学生態学研究センター研究員,京都大学大学院農学研究科研究員を経て現職.主要論文に “Camera-trapping Rates of Mammals and Birds in a Bornean Tropical Rainforest under Sustainable Forest Management”, Forest Ecology and Management, 270(共著, 2012).
口絵
本講座の刊行によせて
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序章 熱帯バイオマス社会を見る視点 [水野広祐・藤田素子・渡辺一生・川井秀一]
1 「熱帯バイオマス社会」の展開
―人と自然の相互関係の歴史的変遷―
2 バイオマス社会の総合的把握
2―1 三つの視点
2―2 三つの視点の統合
3 住民林業の提唱
4 本書の構成
第1編 熱帯バイオマス社会論の射程
第1章 東南アジアの土地政策と森林政策 [水野広祐・R. クスマニンチャス]
1 東南アジアの土地政策と林業政策
1―1 国有地宣言と所有権・民間企業に対する土地権付与
1―2 科学的林業行政の成立
1―3 森林伐採権の大規模な付与と,産業植林権の行使
結論
第2章 東南アジア熱帯多雨林の生物多様性 [藤田素子・鮫島弘光]
はじめに―人と生態系との関わりの歴史と未来
1 インドネシア熱帯多雨林の生物の多様性
1―1 豊かで多様な熱帯多雨林の生き物
1―2 生物多様性のもつ意義
2 熱帯多雨林の生物多様性の減少
2―1 生物資源の利用と熱帯多雨林の減少
2―2 森林の劣化・減少と乱獲による生物多様性への影響
2―3 生物多様性の連鎖的な減少
3 熱帯多雨林の生物多様性を維持する仕組み
3―1 天然生産林の持続的森林管理
3―2 大規模プランテーションにおける景観管理
3―3 広域景観管理
3―4 熱帯農業景観における生物多様性保全
3―5 生物多様性維持のための資金的メカニズム
3―6 モニタリングシステム確立の重要性
まとめ―生物多様性保全の経済的持続性にむけて
第3章 東南アジアにおける熱帯造林地のバイオマス評価 [川井秀一・渡辺一生]
1 はじめに
2 東南アジアの森林の現況
3 木材利用の変遷―天然木から造林木の利用へ
4 森林および樹木のバイオマス蓄積
5 二酸化炭素吸収源としての森林の役割
6 森林のバイオマスの推定評価と検証―ケーススタディ
7 森林バイオマスのストックとフロー
8 バイオマスの持続性評価
第2編 生存圏としての泥炭湿地 ―歴史・生態―
第4章 熱帯泥炭湿地の概観 [嶋村鉄也]
1 泥炭湿地林の景観
2 泥炭湿地林の形成と発達
3 泥炭湿地林の植生
4 泥炭湿地に含まれる泥炭
5 泥炭湿地林の開発史 ―農地開発とその問題(メガライスプロジェクト)
6 おわりに―熱帯泥炭湿地林研究の深化にむけて
第5章 泥炭地域の社会経済史 交易から土地開発,そして保全へ [増田和也・水野広祐・杉原 薫]
1 はじめに―人々は泥炭地をどのように価値づけてきたのか
2 泥炭地域という空間単位
2―1 スマトラ東岸の地理・生態と河川交易
2―2 泥炭地とその周辺における在地社会の展開
2―3 本章の構成
3 交易を通じた海域ネットワーク社会の形成と展開:1870年まで
3―1 交易の時代
3―2 交易の活性化と覇権争い
3―3 植民地化の進展と在地の権力体の後退
4 丘陵部におけるバイオマス生産の拡大と泥炭地域の再編:1870年―1960年代
4―1 丘陵地におけるプランテーション開発と泥炭地域の周縁化
4―2 小農によるゴム栽培の拡大
4―3 シンガポールの発展と泥炭地域における開墾
4―4 油田開発
5 大規模開発の時代:1960年代半ば~1998年以降
5―1 開発政策下の陸路整備と村落移転
5―2 森林伐採の拡大
5―3 プランテーション開発の拡大
6 開発と保全のせめぎあい:1998年以降
6―1 アブラヤシ栽培の拡大
6―2 森林開発を支える石油資源
6―3 泥炭地保全を目指した取り組み
7 泥炭地の価値とその変化
第6章 泥炭地域の住民社会 ―人口構成と土地利用― [増田和也・R. クスマニンチャス・水野広祐]
1 はじめに
2 泥炭地域における在地社会の変動 ―小人口社会から多民族社会へ
2―1 リアウ州における人口構成の概要
2―2 河川交易の時代における人口構成
2―3 植民地化の進展と人口移動―泥炭地への移民
2―4 「開発の時代」における人口変動
2―5 ポスト・スハルト期の人口移動 ―小農間のアブラヤシ栽培ブームと農地開墾
3 地域住民の泥炭地との関わり
3―1 古くからの住民による泥炭地利用
3―2 近年の移住者による土地利用
4 古くからの住民と移民における土地利用のちがい
第7章 熱帯泥炭湿地林の生態系とREDD+ [小林繁男]
1 熱帯泥炭湿地林生態系
2 熱帯泥炭地の諸特性
2―1 熱帯泥炭の物理・化学性
2―2 泥炭バイオマス利用
3 土地利用の転換と泥炭の分解
4 泥炭湿地林生態系におけるREDD+とセーフガード
4―1 プロジェクトベースでのREDD+とセーフガード
4―2 泥炭湿地林とともに暮らす地域住民と土地利用の変化
第3編 リアウにおけるケーススタディ
第8章 インドネシア・リアウ州における調査地域の概要
[鈴木 遥・鮫島弘光・藤田素子・渡辺一生・増田和也・水野広祐]
はじめに
1 対象地域の地理と社会
1―1 地理
1―2 社会経済の展開
1―3 人口構成
1―4 調査対象地 233
2 ギアム・シアク・クチル-ブキット・バトゥ生物圏保全区
(GSK-BB BR)
2―1 概況
2―2 GSK-BB BR設立の経緯
3 おわりに
第9章 泥炭湿地林の減少とアブラヤシおよびアカシア林の展開過程 [渡辺一生・増田和也・川井秀一]
1 はじめに ―人間活動の拡大にともなう泥炭湿地林の土地利用変化
2 現状土地利用の把握
3 現状土地利用の形成過程
3―1 天然林や密な二次林の卓越した時代
3―2 森林伐採が進行した時代
3―3 アカシアおよびアブラヤシ林が拡大した時代
4 まとめ ―同地域に成立した新たなバイオマス社会の持続可能性
第10章 泥炭湿地における降水現象と地下水位変動 [甲山 治]
1 はじめに―泥炭湿地開発と地下水位変動
2 スマトラ島リアウ州における降水条件
2―1 リアウ州における降水の長期変動
2―2 リアウ州における降水特性
2―3 GSK-BB周辺における降水変動
3 泥炭湿地における地下水位の変動
4 まとめ―泥炭湿地における水文システムの理解に向けて
第11章 複合バイオマス生産と地域経済社会 [水野広祐・増田和也]
1 調査対象および調査方法
1―1 調査村:海域社会ムラユの村
1―2 調査方法
2 調査村の人々
2―1 人口構成
2―2 エスニシティ
3 調査世帯の土地所有
4 泥炭地におけるバイオマス生産
5 放棄泥炭地
6 農外就業機会
7 階層別所得
8 住民林業
9 結論
第12章 土地利用の変化と生物多様性 [鮫島弘光・藤田素子・A. ムハマド]
1 はじめに ―スマトラ泥炭湿地林の転換は生物多様性にどう影響するか
1―1 スマトラ泥炭湿地林の生物多様性
1―2 人工林への転換が泥炭湿地林の生物多様性に与える影響
2 調査方法
2―1 調査地
2―2 中・大型哺乳類の調査
2―3 鳥類調査
3 結果―撮影頻度と観察頻度から見えるもの
3―1 哺乳類
3―2 鳥類
4 泥炭湿地林の転換は生物にどう影響するのか
5 生物多様性保全にむけた泥炭湿地林のあり方
第13章 企業と小農のバイオマス生産 [渡辺一生・川井秀一・水野広祐・増田和也]
1 はじめに
2 企業と小農のバイオマス生産の現場
3 企業と小農のバイオマス資源生産量の評価
3―1 企業:大規模単一生産
3―2 小農:少量多品目生産
4 企業と小農のバイオマス蓄積量の評価
4―1 樹木1本当たりの地上バイオマス蓄積量
4―2 単位面積当たりバイオマス蓄積量
5 まとめ ―地域固有のバイオマス生産体系を活かした泥炭湿地の保全
第14章 荒廃した泥炭湿地林生態系の修復 [H. グナワン・小林繁男]
1 荒廃した森林の修復とは?
2 荒廃泥炭湿地林の修復方法
3 修復された森林の構造
3―1 エンリッチメント植栽後の成長パフォーマンス
3―2 バイオマス量の成長と炭素蓄積量
4 修復された森林の地球環境や地域住民への意義
4―1 修復にもちいる苗木の生産
4―2 バイオマスと炭素蓄積量
4―3 熱帯泥炭湿地林の森林資源とREDD+
4―4 修復における住民参加と地域住民の生業
終章 熱帯バイオマス社会の再生に向けて
[藤田素子・水野広祐・川井秀一・渡辺一生・鮫島弘光
増田和也・鈴木 遥・杉原 薫・小林繁男・甲山 治・嶋村鉄也]
1 泥炭地開発による環境劣化
2 利潤・生存・保全動機の共存の可能性
3 諸動機の立体的構造からみえるバイオマス生産の現状
4 三つの動機の最大化を目指して―住民林業の提案
5 住民林業の実現に向けて
6 学際的地域研究の意義
本書でもちいられている統一用語の解説
謝辞
執筆者紹介
索引
本講座の刊行によせて
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序章 熱帯バイオマス社会を見る視点 [水野広祐・藤田素子・渡辺一生・川井秀一]
1 「熱帯バイオマス社会」の展開
―人と自然の相互関係の歴史的変遷―
2 バイオマス社会の総合的把握
2―1 三つの視点
2―2 三つの視点の統合
3 住民林業の提唱
4 本書の構成
第1編 熱帯バイオマス社会論の射程
第1章 東南アジアの土地政策と森林政策 [水野広祐・R. クスマニンチャス]
1 東南アジアの土地政策と林業政策
1―1 国有地宣言と所有権・民間企業に対する土地権付与
1―2 科学的林業行政の成立
1―3 森林伐採権の大規模な付与と,産業植林権の行使
結論
第2章 東南アジア熱帯多雨林の生物多様性 [藤田素子・鮫島弘光]
はじめに―人と生態系との関わりの歴史と未来
1 インドネシア熱帯多雨林の生物の多様性
1―1 豊かで多様な熱帯多雨林の生き物
1―2 生物多様性のもつ意義
2 熱帯多雨林の生物多様性の減少
2―1 生物資源の利用と熱帯多雨林の減少
2―2 森林の劣化・減少と乱獲による生物多様性への影響
2―3 生物多様性の連鎖的な減少
3 熱帯多雨林の生物多様性を維持する仕組み
3―1 天然生産林の持続的森林管理
3―2 大規模プランテーションにおける景観管理
3―3 広域景観管理
3―4 熱帯農業景観における生物多様性保全
3―5 生物多様性維持のための資金的メカニズム
3―6 モニタリングシステム確立の重要性
まとめ―生物多様性保全の経済的持続性にむけて
第3章 東南アジアにおける熱帯造林地のバイオマス評価 [川井秀一・渡辺一生]
1 はじめに
2 東南アジアの森林の現況
3 木材利用の変遷―天然木から造林木の利用へ
4 森林および樹木のバイオマス蓄積
5 二酸化炭素吸収源としての森林の役割
6 森林のバイオマスの推定評価と検証―ケーススタディ
7 森林バイオマスのストックとフロー
8 バイオマスの持続性評価
第2編 生存圏としての泥炭湿地 ―歴史・生態―
第4章 熱帯泥炭湿地の概観 [嶋村鉄也]
1 泥炭湿地林の景観
2 泥炭湿地林の形成と発達
3 泥炭湿地林の植生
4 泥炭湿地に含まれる泥炭
5 泥炭湿地林の開発史 ―農地開発とその問題(メガライスプロジェクト)
6 おわりに―熱帯泥炭湿地林研究の深化にむけて
第5章 泥炭地域の社会経済史 交易から土地開発,そして保全へ [増田和也・水野広祐・杉原 薫]
1 はじめに―人々は泥炭地をどのように価値づけてきたのか
2 泥炭地域という空間単位
2―1 スマトラ東岸の地理・生態と河川交易
2―2 泥炭地とその周辺における在地社会の展開
2―3 本章の構成
3 交易を通じた海域ネットワーク社会の形成と展開:1870年まで
3―1 交易の時代
3―2 交易の活性化と覇権争い
3―3 植民地化の進展と在地の権力体の後退
4 丘陵部におけるバイオマス生産の拡大と泥炭地域の再編:1870年―1960年代
4―1 丘陵地におけるプランテーション開発と泥炭地域の周縁化
4―2 小農によるゴム栽培の拡大
4―3 シンガポールの発展と泥炭地域における開墾
4―4 油田開発
5 大規模開発の時代:1960年代半ば~1998年以降
5―1 開発政策下の陸路整備と村落移転
5―2 森林伐採の拡大
5―3 プランテーション開発の拡大
6 開発と保全のせめぎあい:1998年以降
6―1 アブラヤシ栽培の拡大
6―2 森林開発を支える石油資源
6―3 泥炭地保全を目指した取り組み
7 泥炭地の価値とその変化
第6章 泥炭地域の住民社会 ―人口構成と土地利用― [増田和也・R. クスマニンチャス・水野広祐]
1 はじめに
2 泥炭地域における在地社会の変動 ―小人口社会から多民族社会へ
2―1 リアウ州における人口構成の概要
2―2 河川交易の時代における人口構成
2―3 植民地化の進展と人口移動―泥炭地への移民
2―4 「開発の時代」における人口変動
2―5 ポスト・スハルト期の人口移動 ―小農間のアブラヤシ栽培ブームと農地開墾
3 地域住民の泥炭地との関わり
3―1 古くからの住民による泥炭地利用
3―2 近年の移住者による土地利用
4 古くからの住民と移民における土地利用のちがい
第7章 熱帯泥炭湿地林の生態系とREDD+ [小林繁男]
1 熱帯泥炭湿地林生態系
2 熱帯泥炭地の諸特性
2―1 熱帯泥炭の物理・化学性
2―2 泥炭バイオマス利用
3 土地利用の転換と泥炭の分解
4 泥炭湿地林生態系におけるREDD+とセーフガード
4―1 プロジェクトベースでのREDD+とセーフガード
4―2 泥炭湿地林とともに暮らす地域住民と土地利用の変化
第3編 リアウにおけるケーススタディ
第8章 インドネシア・リアウ州における調査地域の概要
[鈴木 遥・鮫島弘光・藤田素子・渡辺一生・増田和也・水野広祐]
はじめに
1 対象地域の地理と社会
1―1 地理
1―2 社会経済の展開
1―3 人口構成
1―4 調査対象地 233
2 ギアム・シアク・クチル-ブキット・バトゥ生物圏保全区
(GSK-BB BR)
2―1 概況
2―2 GSK-BB BR設立の経緯
3 おわりに
第9章 泥炭湿地林の減少とアブラヤシおよびアカシア林の展開過程 [渡辺一生・増田和也・川井秀一]
1 はじめに ―人間活動の拡大にともなう泥炭湿地林の土地利用変化
2 現状土地利用の把握
3 現状土地利用の形成過程
3―1 天然林や密な二次林の卓越した時代
3―2 森林伐採が進行した時代
3―3 アカシアおよびアブラヤシ林が拡大した時代
4 まとめ ―同地域に成立した新たなバイオマス社会の持続可能性
第10章 泥炭湿地における降水現象と地下水位変動 [甲山 治]
1 はじめに―泥炭湿地開発と地下水位変動
2 スマトラ島リアウ州における降水条件
2―1 リアウ州における降水の長期変動
2―2 リアウ州における降水特性
2―3 GSK-BB周辺における降水変動
3 泥炭湿地における地下水位の変動
4 まとめ―泥炭湿地における水文システムの理解に向けて
第11章 複合バイオマス生産と地域経済社会 [水野広祐・増田和也]
1 調査対象および調査方法
1―1 調査村:海域社会ムラユの村
1―2 調査方法
2 調査村の人々
2―1 人口構成
2―2 エスニシティ
3 調査世帯の土地所有
4 泥炭地におけるバイオマス生産
5 放棄泥炭地
6 農外就業機会
7 階層別所得
8 住民林業
9 結論
第12章 土地利用の変化と生物多様性 [鮫島弘光・藤田素子・A. ムハマド]
1 はじめに ―スマトラ泥炭湿地林の転換は生物多様性にどう影響するか
1―1 スマトラ泥炭湿地林の生物多様性
1―2 人工林への転換が泥炭湿地林の生物多様性に与える影響
2 調査方法
2―1 調査地
2―2 中・大型哺乳類の調査
2―3 鳥類調査
3 結果―撮影頻度と観察頻度から見えるもの
3―1 哺乳類
3―2 鳥類
4 泥炭湿地林の転換は生物にどう影響するのか
5 生物多様性保全にむけた泥炭湿地林のあり方
第13章 企業と小農のバイオマス生産 [渡辺一生・川井秀一・水野広祐・増田和也]
1 はじめに
2 企業と小農のバイオマス生産の現場
3 企業と小農のバイオマス資源生産量の評価
3―1 企業:大規模単一生産
3―2 小農:少量多品目生産
4 企業と小農のバイオマス蓄積量の評価
4―1 樹木1本当たりの地上バイオマス蓄積量
4―2 単位面積当たりバイオマス蓄積量
5 まとめ ―地域固有のバイオマス生産体系を活かした泥炭湿地の保全
第14章 荒廃した泥炭湿地林生態系の修復 [H. グナワン・小林繁男]
1 荒廃した森林の修復とは?
2 荒廃泥炭湿地林の修復方法
3 修復された森林の構造
3―1 エンリッチメント植栽後の成長パフォーマンス
3―2 バイオマス量の成長と炭素蓄積量
4 修復された森林の地球環境や地域住民への意義
4―1 修復にもちいる苗木の生産
4―2 バイオマスと炭素蓄積量
4―3 熱帯泥炭湿地林の森林資源とREDD+
4―4 修復における住民参加と地域住民の生業
終章 熱帯バイオマス社会の再生に向けて
[藤田素子・水野広祐・川井秀一・渡辺一生・鮫島弘光
増田和也・鈴木 遥・杉原 薫・小林繁男・甲山 治・嶋村鉄也]
1 泥炭地開発による環境劣化
2 利潤・生存・保全動機の共存の可能性
3 諸動機の立体的構造からみえるバイオマス生産の現状
4 三つの動機の最大化を目指して―住民林業の提案
5 住民林業の実現に向けて
6 学際的地域研究の意義
本書でもちいられている統一用語の解説
謝辞
執筆者紹介
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