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南部アフリカの狩猟採集民グイ(ブッシュマン)の、愉快で生き生きとした会話を緻密に分析することで、かれらの文化と社会の成り立ちを体系的に解明する。近年の人類学批判に応え、新しい民族誌の方法を示す。研究者から社会人・学生まで、次代の人類学の可能性を知ろうとする人々へ送る会心作。
菅原和孝(すがわら かずよし)
1949年東京生まれ。京都大学総合人間学部教授。 南部アフリカ・ボツワナの狩猟採集民グイ(いわゆるブッシュマン)における身体的コミュニケーション(身ぶり、挨拶、身体接触など)研究の第一人者として知られる。近年では、彼らの日常会話や語り、また動物についての知識や信念について研究を行う。
著書に『身体の人類学』(河出書房新社)、『性と出会う』(共著、講談社)など。
1949年東京生まれ。京都大学総合人間学部教授。 南部アフリカ・ボツワナの狩猟採集民グイ(いわゆるブッシュマン)における身体的コミュニケーション(身ぶり、挨拶、身体接触など)研究の第一人者として知られる。近年では、彼らの日常会話や語り、また動物についての知識や信念について研究を行う。
著書に『身体の人類学』(河出書房新社)、『性と出会う』(共著、講談社)など。
草の家より──まえがき
読者のために
原語の発音と表記/会話資料の表記法/おもな登場人物
序章 会話の民族誌へむけて
「民族誌を書くこと」への懐疑
民族誌と会話分析
会話分析を始めよう
ブッシュマンの生態人類学
変 容
会話分析に至るまで
グイ語の概略
人称代名詞と接尾辞/統辞構造と時制/グイ語とガナ語/個人名について/親族名称について
第一章 ことばのなかの身体
民族解剖学さまざまな筋肉
内臓感覚心臓、肝臓など
ライフサイクルのなかの身体
誕生/乳児期/子どもから青年へ/労働・狩猟・分配/性・結婚・病・老い/死
語る身体
罵りの修辞学
性器/尿/糞/肛門
想像力の基底としての身体
第二章 老いた恋人たち
──婚外性関係の個人史
たくさんの女をめとった男
たくさんの恋人をもった女
噂の二人
のろけ話
対 決
批判の包囲
ダンスを語る/恨みの病(カバー)/夫も批判される
冷静な夫
結末
第三章 感情の回路
──婚外性関係の論理
年上の女
贈り物を抱えてくる男
怒り狂う人々
若い娘をめとった青年
第三夫人になった女
回顧されるザーク
夫婦交換
感情の回路
父性の生成/争いと同意の弁証法
第四章 人間のカテゴリー化
──「民族」間の境界
カテゴリー化装置
グイにとっての人間のカテゴリー
〈テベ〉への不信と依存
〈テベ〉の不可解さ/〈テベ〉のために働く
ガナへの否定的特質づけ
グイとガナの通婚と言語
クアとしてのわれわれ
第五章 物語の愉悦
──民話はいかに語られるか
フォークロアと生態 姉と妹のかけあい
インタラクションを通じての生成/社会的現実との重ねあわせ 老人に語り聞かせる娘
民話と昔話
第六章 日常会話の背後へ
──背景知と信念の活性化
狂う人
青年たちの食物忌避
幼獣を煮る鍋を囲んで/感づきあう身体/ヒョウの匂い
原野の中の身体
終章 〈語る身体〉、自然、そして権力
──途上での総括
注/引用文献/索引
木の家にて──あとがきにかえて
読者のために
原語の発音と表記/会話資料の表記法/おもな登場人物
序章 会話の民族誌へむけて
「民族誌を書くこと」への懐疑
民族誌と会話分析
会話分析を始めよう
ブッシュマンの生態人類学
変 容
会話分析に至るまで
グイ語の概略
人称代名詞と接尾辞/統辞構造と時制/グイ語とガナ語/個人名について/親族名称について
第一章 ことばのなかの身体
民族解剖学さまざまな筋肉
内臓感覚心臓、肝臓など
ライフサイクルのなかの身体
誕生/乳児期/子どもから青年へ/労働・狩猟・分配/性・結婚・病・老い/死
語る身体
罵りの修辞学
性器/尿/糞/肛門
想像力の基底としての身体
第二章 老いた恋人たち
──婚外性関係の個人史
たくさんの女をめとった男
たくさんの恋人をもった女
噂の二人
のろけ話
対 決
批判の包囲
ダンスを語る/恨みの病(カバー)/夫も批判される
冷静な夫
結末
第三章 感情の回路
──婚外性関係の論理
年上の女
贈り物を抱えてくる男
怒り狂う人々
若い娘をめとった青年
第三夫人になった女
回顧されるザーク
夫婦交換
感情の回路
父性の生成/争いと同意の弁証法
第四章 人間のカテゴリー化
──「民族」間の境界
カテゴリー化装置
グイにとっての人間のカテゴリー
〈テベ〉への不信と依存
〈テベ〉の不可解さ/〈テベ〉のために働く
ガナへの否定的特質づけ
グイとガナの通婚と言語
クアとしてのわれわれ
第五章 物語の愉悦
──民話はいかに語られるか
フォークロアと生態 姉と妹のかけあい
インタラクションを通じての生成/社会的現実との重ねあわせ 老人に語り聞かせる娘
民話と昔話
第六章 日常会話の背後へ
──背景知と信念の活性化
狂う人
青年たちの食物忌避
幼獣を煮る鍋を囲んで/感づきあう身体/ヒョウの匂い
原野の中の身体
終章 〈語る身体〉、自然、そして権力
──途上での総括
注/引用文献/索引
木の家にて──あとがきにかえて