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数値化・普遍化に傾注する従来の学問のみでは,弱くゆらぎやすい私たちの「生」をとらえることはできない。これを打開する鍵が,多様な困り事を抱えたひとびとの「声にならない〈声〉」の中にある。障害・依存症・難病の当事者の「語りの場」から,学問が「生に対する意義」を回復するための挑戦。
[編者]
嶺重慎(みねしげしん)
京都大学名誉教授。1986年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了,理学博士。2023年京都大学を定年退職。専門は宇宙物理学(ブラックホール天文学)。専門研究の傍らバリアフリー学習教材(点字版・手話版)製作や京都大学バリアフリーシンポジウムの企画に携わる。2007年井上学術賞,2008年日本天文学会林忠四郎賞,2012年京都新聞教育社会賞受賞。主な著書に『知のバリアフリー:「障害」で学びを拡げる』(共編著,京都大学学術出版会,2014年),『知のスイッチ:「障害」からはじまるリベラルアーツ』)(共編著,岩波書店,2019年),『ブラックホールってなんだろう?』(福音館書店,2022年),『宇宙と時間』(共編著,恒星社厚生閣,2024年)など。
熊谷晋一郎(くまがやしんいちろう)
東京大学先端科学技術研究センター教授,小児科医。東京大学バリアフリー支援室長,日本学術会議会員,内閣府障害者政策委員会委員長。新生児仮死の後遺症で,脳性マヒに。以後車いす生活となる。東京大学医学部医学科卒業後,千葉西病院小児科,埼玉医科大学小児心臓科での勤務,東京大学大学院医学系研究科博士課程での研究生活を経て,現職。専門は小児科学,当事者研究。主な著作に『リハビリの夜』(医学書院,2009年),『発達障害当事者研究:ゆっくりていねいにつながりたい』(共著,医学書院,2008年),『つながりの作法:同じでもなく 違うでもなく』(共著,NHK出版,2010年),『みんなの当事者研究』(編著,金剛出版,2017年),『当事者研究と専門知』(編著,金剛出版,2018年),『当事者研究をはじめよう』(編著,金剛出版,2019年),『当事者研究:等身大の〈わたし〉の発見と回復』(岩波書店,2020年),『<責任>の生成:中動態と当事者研究』(共著,新曜社,2020年)など。
村田淳(むらたじゅん)
京都大学学生総合支援機構准教授。同大学のDRC(障害学生支援部門)チーフコーディネーター,HEAP(高等教育アクセシビリティプラットフォーム)ディレクター。2007年より,京都大学における障害学生支援に従事。組織的な支援体制の構築や合理的配慮の提供に関するシステムを構築するなど,組織・部署のマネジメント業務を担う一方,障害のある学生の相談・支援コーディネート・各種コンサルテーションやプロジェクトを実施するなど,支援現場で様々な取り組みを行う。社会的な活動として,文部科学省「障害のある学生の修学支援に関する検討会」委員,全国高等教育障害学生支援協議会(AHEAD JAPAN)業務執行理事など。
安井絢子(やすいあやこ)
京都大学文学部非常勤講師。2015年京都大学大学院文学研究科博士課程指導認定退学。博士(文学)(京都大学)。専門は現代英米倫理学,特にケアの倫理。先天的な視覚障害者。介助者のサポートのもと,滋賀大学や大阪経済大学,看護専門学校などで非常勤講師として授業担当する傍ら,一般向け講演,京都府立植物園における視覚障害者向けガイド養成講座にも携わる。主な著書に,『徳倫理学基本論文集』(共訳,勁草書房,2015年),『知のスイッチ:「障害」からはじまるリベラルアーツ』(共著,岩波書店,2019年),『倫理学』(共著,昭和堂,2023年)など。
[執筆者 掲載順]
第Ⅱ部
1章 重光喬之(しげみつたかゆき)
NPO法人両育わーるど理事長/多摩大学大学院医療・介護ソリューション研究所フェロー,20代半ばで脳脊髄液減少症を発症し,以来24h365dの痛みと共に生きる。趣味は4つ打ちとSF小説。著書に『難病者の社会参加白書』(共編著,難病者の社会参加を考える研究会,2021年)。
2章 なっつ
京都大学大学院で発達心理学を学ぶ。学部1年生の頃から障害者のリアルに迫る京大ゼミ(現:「障害」者のリアルを語り合う京大ゼミ)の運営に携わる。
3章 綾屋紗月(あややさつき)
自閉スペクトラム当事者。東京大学先端科学技術研究センター特任准教授。2020年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了,博士(学術)。専門は当事者研究。近年は自閉症者の人権擁護や,マイノリティ当事者とアカデミアの共同研究のための課題についても取り組んでいる。主な著書に『発達障害当事者研究:ゆっくりていねいにつながりたい』(共著,医学書院,2008年),『当事者研究の誕生』(東京大学出版会,2023年)など。
4章 瀬戸山陽子(せとやまようこ)
東京医科大学教育IRセンター准教授。障害のある医療系学生・医療者支援や,当事者の語りから社会の課題やあり方を考える活動・研究に力を入れている。主な著書に『障害のある人の欠格条項ってなんだろう? Q&A:資格・免許をとって働き,遊ぶには』(共著,解放出版社,2023年)。
5章 上岡陽江(かみおかはるえ)
ダルク女性ハウス代表。1991年に友人と薬物・アルコール依存症をもつ女性をサポートするダルク女性ハウスを設立。依存症の母親とその子どものための包括的な支援に注力。当事者への支援に加え援助職者のための研修,グループワークなどにも従事。また東京大学熊谷研究室にて当事者研究事業に参加。著書に『その後の不自由』(共著,医学書院,2010年),『当事者研究をはじめよう』(共編著,金剛出版,2019年)など。
5章 さち
ダルク女性ハウスにて上岡氏に出会う。今では上岡氏の講演会に同行し,体験談を話したりしている。
6章 山根耕平(やまねこうへい)
早稲田大学大学院理工学研究科機械工学専攻修士課程修了。現在,(社福)浦河べてるの家で勤務。昔から普通の人には見えないものや聞こえないものに関心があり,この本のようにそれを語れる時代になって良かったと思っている。
7章 油田優衣(ゆだゆい)
脊髄性筋萎縮症(SMA)の当事者。電動車椅子&人工呼吸器ユーザー。24時間の公的な介助サービスを使いながら,一人暮らしをしている。京都大学大学院教育学研究科修士課程在学。著書に『当事者研究をはじめよう』(共著,金剛出版,2019年)。
第Ⅲ部
1章 塩瀬隆之(しおせたかゆき)
京都大学工学部卒業。博士(工学)。インクルーシブデザインにより,視覚障害,聴覚障害,車椅子利用者,外国籍の人など多様な来館者を想定した博物館展示リニューアルプロジェクトを多数監修。著書に『問いのデザイン:創造的対話のファシリテーション』(共著,学芸出版社,2020年),『未来を変える偉人の言葉』(共著,新星出版社,2021年)など。
嶺重慎(みねしげしん)
京都大学名誉教授。1986年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了,理学博士。2023年京都大学を定年退職。専門は宇宙物理学(ブラックホール天文学)。専門研究の傍らバリアフリー学習教材(点字版・手話版)製作や京都大学バリアフリーシンポジウムの企画に携わる。2007年井上学術賞,2008年日本天文学会林忠四郎賞,2012年京都新聞教育社会賞受賞。主な著書に『知のバリアフリー:「障害」で学びを拡げる』(共編著,京都大学学術出版会,2014年),『知のスイッチ:「障害」からはじまるリベラルアーツ』)(共編著,岩波書店,2019年),『ブラックホールってなんだろう?』(福音館書店,2022年),『宇宙と時間』(共編著,恒星社厚生閣,2024年)など。
熊谷晋一郎(くまがやしんいちろう)
東京大学先端科学技術研究センター教授,小児科医。東京大学バリアフリー支援室長,日本学術会議会員,内閣府障害者政策委員会委員長。新生児仮死の後遺症で,脳性マヒに。以後車いす生活となる。東京大学医学部医学科卒業後,千葉西病院小児科,埼玉医科大学小児心臓科での勤務,東京大学大学院医学系研究科博士課程での研究生活を経て,現職。専門は小児科学,当事者研究。主な著作に『リハビリの夜』(医学書院,2009年),『発達障害当事者研究:ゆっくりていねいにつながりたい』(共著,医学書院,2008年),『つながりの作法:同じでもなく 違うでもなく』(共著,NHK出版,2010年),『みんなの当事者研究』(編著,金剛出版,2017年),『当事者研究と専門知』(編著,金剛出版,2018年),『当事者研究をはじめよう』(編著,金剛出版,2019年),『当事者研究:等身大の〈わたし〉の発見と回復』(岩波書店,2020年),『<責任>の生成:中動態と当事者研究』(共著,新曜社,2020年)など。
村田淳(むらたじゅん)
京都大学学生総合支援機構准教授。同大学のDRC(障害学生支援部門)チーフコーディネーター,HEAP(高等教育アクセシビリティプラットフォーム)ディレクター。2007年より,京都大学における障害学生支援に従事。組織的な支援体制の構築や合理的配慮の提供に関するシステムを構築するなど,組織・部署のマネジメント業務を担う一方,障害のある学生の相談・支援コーディネート・各種コンサルテーションやプロジェクトを実施するなど,支援現場で様々な取り組みを行う。社会的な活動として,文部科学省「障害のある学生の修学支援に関する検討会」委員,全国高等教育障害学生支援協議会(AHEAD JAPAN)業務執行理事など。
安井絢子(やすいあやこ)
京都大学文学部非常勤講師。2015年京都大学大学院文学研究科博士課程指導認定退学。博士(文学)(京都大学)。専門は現代英米倫理学,特にケアの倫理。先天的な視覚障害者。介助者のサポートのもと,滋賀大学や大阪経済大学,看護専門学校などで非常勤講師として授業担当する傍ら,一般向け講演,京都府立植物園における視覚障害者向けガイド養成講座にも携わる。主な著書に,『徳倫理学基本論文集』(共訳,勁草書房,2015年),『知のスイッチ:「障害」からはじまるリベラルアーツ』(共著,岩波書店,2019年),『倫理学』(共著,昭和堂,2023年)など。
[執筆者 掲載順]
第Ⅱ部
1章 重光喬之(しげみつたかゆき)
NPO法人両育わーるど理事長/多摩大学大学院医療・介護ソリューション研究所フェロー,20代半ばで脳脊髄液減少症を発症し,以来24h365dの痛みと共に生きる。趣味は4つ打ちとSF小説。著書に『難病者の社会参加白書』(共編著,難病者の社会参加を考える研究会,2021年)。
2章 なっつ
京都大学大学院で発達心理学を学ぶ。学部1年生の頃から障害者のリアルに迫る京大ゼミ(現:「障害」者のリアルを語り合う京大ゼミ)の運営に携わる。
3章 綾屋紗月(あややさつき)
自閉スペクトラム当事者。東京大学先端科学技術研究センター特任准教授。2020年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了,博士(学術)。専門は当事者研究。近年は自閉症者の人権擁護や,マイノリティ当事者とアカデミアの共同研究のための課題についても取り組んでいる。主な著書に『発達障害当事者研究:ゆっくりていねいにつながりたい』(共著,医学書院,2008年),『当事者研究の誕生』(東京大学出版会,2023年)など。
4章 瀬戸山陽子(せとやまようこ)
東京医科大学教育IRセンター准教授。障害のある医療系学生・医療者支援や,当事者の語りから社会の課題やあり方を考える活動・研究に力を入れている。主な著書に『障害のある人の欠格条項ってなんだろう? Q&A:資格・免許をとって働き,遊ぶには』(共著,解放出版社,2023年)。
5章 上岡陽江(かみおかはるえ)
ダルク女性ハウス代表。1991年に友人と薬物・アルコール依存症をもつ女性をサポートするダルク女性ハウスを設立。依存症の母親とその子どものための包括的な支援に注力。当事者への支援に加え援助職者のための研修,グループワークなどにも従事。また東京大学熊谷研究室にて当事者研究事業に参加。著書に『その後の不自由』(共著,医学書院,2010年),『当事者研究をはじめよう』(共編著,金剛出版,2019年)など。
5章 さち
ダルク女性ハウスにて上岡氏に出会う。今では上岡氏の講演会に同行し,体験談を話したりしている。
6章 山根耕平(やまねこうへい)
早稲田大学大学院理工学研究科機械工学専攻修士課程修了。現在,(社福)浦河べてるの家で勤務。昔から普通の人には見えないものや聞こえないものに関心があり,この本のようにそれを語れる時代になって良かったと思っている。
7章 油田優衣(ゆだゆい)
脊髄性筋萎縮症(SMA)の当事者。電動車椅子&人工呼吸器ユーザー。24時間の公的な介助サービスを使いながら,一人暮らしをしている。京都大学大学院教育学研究科修士課程在学。著書に『当事者研究をはじめよう』(共著,金剛出版,2019年)。
第Ⅲ部
1章 塩瀬隆之(しおせたかゆき)
京都大学工学部卒業。博士(工学)。インクルーシブデザインにより,視覚障害,聴覚障害,車椅子利用者,外国籍の人など多様な来館者を想定した博物館展示リニューアルプロジェクトを多数監修。著書に『問いのデザイン:創造的対話のファシリテーション』(共著,学芸出版社,2020年),『未来を変える偉人の言葉』(共著,新星出版社,2021年)など。
タイトルに託した思い [嶺重慎・安井絢子]
本書のねらい――「語りの場」とは [嶺重慎]
第Ⅰ部 「当事者の語り」と学問の融合を目指して
第1章 当事者研究:知と倫理 [熊谷晋一郎]
1 個々の経験を表現する
2 解釈的不正義と当事者研究
3 経験の語りがたさについて
4 自伝的記憶と真理論
5 トラウマが自伝的記憶に与える影響
6 解釈的不正義が自伝的記憶に与える影響
第2章 ケアの倫理:中動態に基づく意志決定モデルと「言葉のバリアフリー化」 [安井絢子]
1 ケアされるひとは「自己決定」しているのか
2 倫理学とケアの倫理
3 従来の倫理学の検討対象からこぼれ落ちるもの:「言葉のバリアフリー化」の必要性
4 ケア関係における「自発性」
5 ケア関係における関係的な意志決定
対談 当事者研究とケアの倫理:その響き合うところ [熊谷晋一郎・安井絢子]
第Ⅱ部 当事者による語りと学問創成の可能性
第1章 痛みのある人生を生きる:社会と繋がるための私の試行錯誤 [重光喬之]
1 痛みと向き合う試行錯誤の日々
2 痛みとともに生きる私の3つの心がけ
3 難病者の社会参加を考える研究会と私の働き方
4 私のこれからの「生きる」と「働く」
第2章 「障害」について考えることの学問的楽しさ:京大バリアフリーフォーラムに参加して [なっつ]
1 「障害」者のリアルを語り合う京大ゼミとは?
2 バリアフリーフォーラム:ブース発表
3 バリアフリーフォーラム:座談会
4 リアルゼミの楽しさとは?
第3章 仲間・自己・責任:自己権利擁護の前提条件についての覚書 [綾屋紗月]
1 同時代の仲間と等身大の自分
2 先ゆく仲間とのつながり
第4章 関係性とことば [上岡陽江・さち]
1 不思議なことば
2 孤独と孤立
3 時間が動き始める
4 からだの感覚と時間の流れ
5 関係性が人をつくる
6 プログラムありきではなく
第5章 障害のある人のナラティヴから見えてくるもの:当事者の語りデータベースを通じて考える [瀬戸山陽子]
1 DIPEx-Japanの当事者の語りのデータベースとは
2 「障害学生の語り」
3 なぜ当事者の語りなのか:語りから,社会課題に気づくということ
4 違いを意識した新たな価値の創生へ
第6章 精神障害者の当事者研究 [山根耕平]
第7章 自立生活,その後試論 [油田優衣]
1 「私って,自立生活,向いてないな……」
2 「自立生活,その後」を語る必要性
3 私の「自立生活,その後」試論:介助者の「こうしてほしい」のなかで
4 自立生活をより開かれたものにするためにも,自立生活のしんどさを語る
第Ⅲ部 バリアフリーフォーラムという学問創成の場
第1章 フォーラムを俯瞰する [嶺重慎・村田淳・塩瀬隆之]
1 コアコンセプト(第1回会合)
2 審査方針・公募の仕方(第2回会合)
3 フォーラムの設計(第3回会合)
4 審査委員・募集要項・スケジュール(第4回会合)
5 審査会という場
第2章 フォーラムの運営:事務局の対応 [村田淳]
1 フォーラムの準備プロセス
2 フォーラム当日の対応
3 参加者・関係者のレスポンス
4 DRCの活動との連動性
語りの場からの学問創成 [嶺重慎]
索引
執筆者一覧
本書のねらい――「語りの場」とは [嶺重慎]
第Ⅰ部 「当事者の語り」と学問の融合を目指して
第1章 当事者研究:知と倫理 [熊谷晋一郎]
1 個々の経験を表現する
2 解釈的不正義と当事者研究
3 経験の語りがたさについて
4 自伝的記憶と真理論
5 トラウマが自伝的記憶に与える影響
6 解釈的不正義が自伝的記憶に与える影響
第2章 ケアの倫理:中動態に基づく意志決定モデルと「言葉のバリアフリー化」 [安井絢子]
1 ケアされるひとは「自己決定」しているのか
2 倫理学とケアの倫理
3 従来の倫理学の検討対象からこぼれ落ちるもの:「言葉のバリアフリー化」の必要性
4 ケア関係における「自発性」
5 ケア関係における関係的な意志決定
対談 当事者研究とケアの倫理:その響き合うところ [熊谷晋一郎・安井絢子]
第Ⅱ部 当事者による語りと学問創成の可能性
第1章 痛みのある人生を生きる:社会と繋がるための私の試行錯誤 [重光喬之]
1 痛みと向き合う試行錯誤の日々
2 痛みとともに生きる私の3つの心がけ
3 難病者の社会参加を考える研究会と私の働き方
4 私のこれからの「生きる」と「働く」
第2章 「障害」について考えることの学問的楽しさ:京大バリアフリーフォーラムに参加して [なっつ]
1 「障害」者のリアルを語り合う京大ゼミとは?
2 バリアフリーフォーラム:ブース発表
3 バリアフリーフォーラム:座談会
4 リアルゼミの楽しさとは?
第3章 仲間・自己・責任:自己権利擁護の前提条件についての覚書 [綾屋紗月]
1 同時代の仲間と等身大の自分
2 先ゆく仲間とのつながり
第4章 関係性とことば [上岡陽江・さち]
1 不思議なことば
2 孤独と孤立
3 時間が動き始める
4 からだの感覚と時間の流れ
5 関係性が人をつくる
6 プログラムありきではなく
第5章 障害のある人のナラティヴから見えてくるもの:当事者の語りデータベースを通じて考える [瀬戸山陽子]
1 DIPEx-Japanの当事者の語りのデータベースとは
2 「障害学生の語り」
3 なぜ当事者の語りなのか:語りから,社会課題に気づくということ
4 違いを意識した新たな価値の創生へ
第6章 精神障害者の当事者研究 [山根耕平]
第7章 自立生活,その後試論 [油田優衣]
1 「私って,自立生活,向いてないな……」
2 「自立生活,その後」を語る必要性
3 私の「自立生活,その後」試論:介助者の「こうしてほしい」のなかで
4 自立生活をより開かれたものにするためにも,自立生活のしんどさを語る
第Ⅲ部 バリアフリーフォーラムという学問創成の場
第1章 フォーラムを俯瞰する [嶺重慎・村田淳・塩瀬隆之]
1 コアコンセプト(第1回会合)
2 審査方針・公募の仕方(第2回会合)
3 フォーラムの設計(第3回会合)
4 審査委員・募集要項・スケジュール(第4回会合)
5 審査会という場
第2章 フォーラムの運営:事務局の対応 [村田淳]
1 フォーラムの準備プロセス
2 フォーラム当日の対応
3 参加者・関係者のレスポンス
4 DRCの活動との連動性
語りの場からの学問創成 [嶺重慎]
索引
執筆者一覧