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プリミエ・コレクション 127

ローマ帝国を生きるギリシア都市

小アジアにおける文化・経済のダイナミクス

増永 理考

A5上製・382頁

ISBN: 9784814005246

発行年月: 2024/03

  • 本体: 4,600円(税込 5,060円
  • 在庫あり
 
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プロフィール

増永理考(ますなが まさたか)
1988年生まれ。京都大学大学院文学研究科歴史文化学専攻西洋史学専修博士後期課程(研究指導認定退学)。博士(文学)。
現在、京都大学人文学連携研究者。専門は古代ローマ史。
 
主な業績
「ローマ元首政期小アジアにおける見世物と都市——アフロディシアスの事例を中心として」『史林』98-2(2015年)、R. クナップ(西村昌洋監訳、増永理考、山下孝輔訳)『古代ローマの庶民たち——歴史からこぼれ落ちた人々の生活』白水社(2015年)、「ローマ帝政前期小アジアにおける公共建築物と都市——エフェソスの碑文史料とディオン・クリュソストモスの弁論を材料に」『古代文化』70-1(2018年)、「ローマ帝政前期小アジアにおける文化資本——経済的持続性をめぐって」『史林』102-4(2019年)、「ローマ帝国統治下リュキアにおける善行と都市——大善行者オプラモアスの恵与を中心に」『西洋古典学研究』68(2020年)、「ローマ帝国に生きるギリシア人の苦悩とその超克」(南川高志、井上文則編著『生き方と感情の歴史学——古代ギリシア・ローマ世界の深層を求めて』山川出版社、2021年)。

目次

口絵
凡例
巻頭地図

序 章 ローマ帝国のなかのギリシア

第一章 たそがれのギリシア都市?――学説史とその問題
第一節 ギリシア人とローマ人の邂逅、そして支配へ
第二節 ギリシア本土から小アジアへ、衰退から連続へ
第三節 研究史上の問題とその解決に向けて

第二章 小アジアにおけるギリシア都市の広がりと構造
はじめに
第一節 都市の分布、規模、および都市間の序列
第二節 都市内部の構造
おわりに

第三章 公共建築物と都市――エフェソス、プルサの事例
はじめに
第一節 建築物に関する学説とその問題
第二節 建築物関連の碑文史料にみる都市――エフェソス市の場合
第三節 ディオン・クリュソストモスの弁論にみる都市――プルサ市の場合
おわりに

第四章 祝祭と都市――アフロディシアスの事例
はじめに
第一節 競技祭に関する学説とその問題
第二節 アフロディシアスにおける「ギリシア風競技」
第三節 アフロディシアスの競技祭にみるローマの要素
おわりに

補 論 アフロディシアスにおける劇場の動態的観測
はじめに
第一節 帝政前期――都市の善行者をめぐる碑文
第二節 「アーカイヴ壁」
第三節 帝政後期
おわりに

第五章 コイノンにおける恵与と都市――リュキアの事例
はじめに
第一節 リュキア・コイノンとオプラモアスの恵与
第二節 リュキア・コイノンにおける都市
第三節 オプラモアスの恵与における都市――ミュラ市の場合
第四節 都市とコイノン――二世紀半ばにおけるミュラ
おわりに

第六章 公共建築物から祝祭へ――「文化資本」としての恵与
はじめに
第一節 恵与の変遷に関する学説とその問題
第二節 文化資本としての公共建築物
第三節 文化資本としての祝祭
第四節 文化資本変遷の背景と都市にとっての意義
おわりに

第七章 公共建築物と祝祭の表象――都市発行貨幣における図像分析
はじめに
第一節 恵与物を描いた貨幣に関する学説とその問題
第二節 建築物、祝祭に関する貨幣図像の分析
第三節 貨幣図像の動向にみる歴史的背景
おわりに

終 章 ギリシア都市からローマ帝国支配をまなざす

あとがき

図像出典
参考文献一覧
英文要約
索引(人名/地名/事項)
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