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近代住友の事業多角化

担保史的分析からみるもう一つの源流

佐藤 秀昭

A5上製, 322 pages

ISBN: 9784814003860

pub. date: 02/22

  • Price : JPY 3,800 (with tax: JPY 4,180)
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内容

三大財閥たる住友の代名詞といえば、鉱山業と、派生した金属工業等の製造業部門。しかし他の富豪が時代の荒波に没するなかも発展をつづけた鍵は、銀行業・倉庫業・不動産業という非製造業部門への「事業多角化」にこそあった。新たなファミリービジネス論の先駆となる一著。

プロフィール

佐藤秀昭(さとう ひであき)
 摂南大学経営学部講師。京都大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。専門は経営史・経済史。主な著作に、『住友近代史の研究』(共著、ミネルヴァ書房、2020年)、『産業経営史シリーズ11 金融』(共著、日本経営史研究所、2019年)などがある。

目次

序章
 はじめに
 第1節 住友の事業発展の概観
 第2節 先行研究の成果と課題
 第3節 本書の構成

第1章 並合業への事業多角化過程
 はじめに
 第1節 両替業の断絶と並合業の開始
 第2節 並合業への参入過程
 第3節 各年末貸付残高とその担保別割合
 第4節 部署別の特徴
 おわりに

第2章 並合業の発展と銀行業への参入
 はじめに
 第1節 動産担保の内訳と貸付先
 第2節 明治20年代における並合業
 第3節 住友の並合業は質屋だったのか
 第4節 住友の並合業と大阪の質屋の比較
 おわりに

第3章 担保を媒介とした倉庫業の発展
 はじめに
 第1節 担保関連事業としての性質とその限界
 第2節 保税制度の発展と私設保税倉庫
 第3節 住友倉庫の保税倉庫業
 おわりに

第4章 担保が住友の不動産業に及ぼした影響
 はじめに
 第1節 不動産担保金融の質流れを通じた土地集積
 第2節 住友の宅地所有
 第3節 集積した土地・建物の利用
 おわりに

第5章 無担保金融から「会計の機軸」へ
 はじめに
 第1節 本社部門による資金の「統括」
 第2節 住友の資金調達・資金配分の方法
 第3節 本社部門を介した資金調達・資金配分
 第4節 本社部門を介さない資金調達・資金配分
 おわりに

結  語

あとがき
参考文献一覧
索  引
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