Home > Book Detail Page
プリミエ・コレクション 103
アメリカの学習障害児教育
学校教育における支援提供のあり方を模索する
A5上製, 318 pages
ISBN: 9784814002702
pub. date: 03/20
LD(学習障害)指導で悩む現場教師の戦いに応える。学校教育で重篤なつまずきを見せる子どもたちの学習支援はどうあるべきか。アメリカにおいて蓄積されてきた豊富な知見や、新しく導入されたRTI (学習障害支援体制)の是非を通して問いかける。
2022年度日本特別ニーズ教育学会文献賞
『毎日新聞』2020.4.25付朝刊「今週の本棚」、評者:佐藤優氏
『教育方法学研究』第46巻・2020年度(2021年3月)、101-102頁、評者:新井英靖氏
『教育方法学研究』第46巻・2020年度(2021年3月)、101-102頁、評者:新井英靖氏
羽山 裕子(はやま ゆうこ)
滋賀大学教育学部講師
1986年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。国士舘大学文学部講師を経て2017年4月より現職。専門分野は教育方法学,特別支援教育。
主な著作
「ミネソタ大学による『データに基づくプログラム修正』の検討――困難を抱える子どもたちへの支援提供枠組みの構想」(『教育目標・評価学会紀要』第28号,2018年),「アメリカの州学力テストにおける障害のある子どもたちへの特別な配慮」(田中耕治編『グローバル化時代の教育評価改革――日本・アジア・欧米を結ぶ』日本標準,2016年),「2012年度プロジェクトTKにおける小学校第1学年算数科単元『ひきざん』実践――多様な表現手段を認めるパフォーマンス評価の在り方 」(『教育方法の探究』第17巻,2014年),「米国のResponse to Interventionにおける指導の在り方に関する一考察――既存の読み書き介入指導との関係に着目して」(『SNEジャーナル』第19巻,第1号,2013年),「アメリカ合衆国における学習障害児教育の検討――RTIの意義と課題」(『教育方法学研究』第37巻,2012年)
滋賀大学教育学部講師
1986年生まれ。京都大学大学院教育学研究科博士後期課程修了。博士(教育学)。国士舘大学文学部講師を経て2017年4月より現職。専門分野は教育方法学,特別支援教育。
主な著作
「ミネソタ大学による『データに基づくプログラム修正』の検討――困難を抱える子どもたちへの支援提供枠組みの構想」(『教育目標・評価学会紀要』第28号,2018年),「アメリカの州学力テストにおける障害のある子どもたちへの特別な配慮」(田中耕治編『グローバル化時代の教育評価改革――日本・アジア・欧米を結ぶ』日本標準,2016年),「2012年度プロジェクトTKにおける小学校第1学年算数科単元『ひきざん』実践――多様な表現手段を認めるパフォーマンス評価の在り方 」(『教育方法の探究』第17巻,2014年),「米国のResponse to Interventionにおける指導の在り方に関する一考察――既存の読み書き介入指導との関係に着目して」(『SNEジャーナル』第19巻,第1号,2013年),「アメリカ合衆国における学習障害児教育の検討――RTIの意義と課題」(『教育方法学研究』第37巻,2012年)
はじめに
序章 学校教育における学習障害児支援を考える
第1節 学校現場における学習障害児支援の困難さ――本書の問題意識
第1項 学習障害とは何か――日本での定義と診断の構想
第2項 学習障害の新たなとらえ方に向けた模索――2000年代アメリカの新動向
第3項 アメリカにおける学習障害識別――識別モデルの特徴と課題
(1) 乖離に注目した識別方法
(2) 指導を取り込んだ識別方法の構想
第4項 本研究で注目する対象
第2節 分析の対象および分析枠組みの構想――先行研究の到達点
第1項 日本国内における先行研究
(1) 2000年代アメリカにおける学習障害児教育の変化への注目
(2) 新たな手法RTIの実践形態への注目
(3) 新動向に対する批判的検討
(4) 広い文脈の中でRTIをとらえる研究
第2項 アメリカにおける先行研究
第3節 研究の課題と方法
第1項 検討対象の選択方法
第2項 本研究の検討視角
第3項 研究の遂行方法とその課題
第4節 本書の構成
第1項 本書の構成
第2項 留意点
第Ⅰ部 アメリカにおける学習障害児教育の成立と問い直し
第1章 アメリカにおける学習障害児教育の成立
第1節 学習障害児に対する教育的対応の整備
第1項 学習障害概念の誕生と法的な位置づけをめぐる問題
第2項 法的な位置づけの獲得
第2節 読み書きの困難をとらえるアセスメントの開発――プロセス・アプローチのアセスメント
第1項 フロスティッグによる視知覚能力の評価と指導
第2項 カークらによるアセスメント方法の開発
(1) モンローによる「乖離」への注目
(2) カークによるITPAの開発
(3) ベートマンによる学習障害識別モデル
(4) ITPAに対する批判
第3節 初期の学習障害児指導方法
第1項 フロスティッグによる指導方法
第2項 カークらの提起した指導方法
第3項 新たな指導方法の登場
(1) 直接指導
(2) 認知的方略を明示的に指導する立場
(3) 全体論的・構成主義的指導法
第4節 学習障害概念の確立とその限界
第2章 ミネソタ大学における学習障害児研究とその展開
――1970年代後半以降の取り組みの成果と課題
第1節 「データに基づくプログラム修正」の構想
第1項 1970年代のアメリカにおける特別教育の方針――通常教育環境下での支援提供の促進
第2項 「データに基づくプログラム修正」の方針
(1) 「データに基づくプログラム修正」の問題意識と構想
(2) 「データに基づくプログラム修正」による支援提供の流れ
第3項 「データに基づくプログラム修正」における子どもの実態把握と支援
(1) 関係者の要望の把握
(2) 量的データによる子どもの把握
(3) 支援の必要性の判断
第4項 「データに基づくプログラム修正」における要支援児への対応
第5項 「データに基づくプログラム修正」の特徴と課題
第2節 ミネソタ大学学習障害研究所の研究成果
第1項 5大学学習障害研究プロジェクト
第2項 研究の方針
第3項 問題点の追究と改善の方向性の提起
(1) アセスメントの役割に対する疑問
(2) 教師の判断力に対する疑問
(3) アセスメント尺度に対する疑問
第3節 成果の継承と発展――CBM研究の進展
第1項 1980年代後半~1990年代におけるCBM研究の進展
(1) 特徴の明確化と用途の拡大
(2) コンピュータ化の試み
第2項 オンラインCBMツール
第4節 問題を可視化し数値評価することの意義と問題点
付論 DIBELS第8版の概要
第3章 学校内での支援提供枠組みの模索――アイオワ州ハートランド地域教育局の校内問題解決アプローチ
第1節 ハートランド地域教育局の改革の背景にあるもの――措置委員会の調査と提言
第2節 ハートランド地域教育局における校内支援提供枠組みの問い直し
第1項 障害児教育の理念レベルでの変化とその受容
第2項 学校現場に求められる変化
第3項 ノンカテゴリカルな対応と機能的アセスメント
(1) ノンカテゴリカルな特別教育
(2) 機能的アセスメント
第3節 新たな支援提供枠組みの創出――校内問題解決アプローチ
第1項 校内問題解決アプローチの方針
第2項 校内問題解決アプローチの実際
第3項 改革を支えるもの――スタッフ・ディベロップメント
第4項 校内問題解決アプローチの利点と問題点
第4節 校内問題解決アプローチの変容
第1項 変容の背景
第2項 実践枠組みの具体的な変化
第5節 新たな支援提供モデルとその変容から見えること
第Ⅰ部まとめ
第Ⅱ部 Response to Interventionの導入と変容
第4章 2000年代初頭の学習障害児教育をめぐる議論と新たな方針の提案
第1節 障害者教育法改正直前期のアメリカにおける学習障害研究の総括
第2節 LDサミット
第1項 参加者と議題
第2項 学習障害概念に関する議論
第3項 学習障害のアセスメントが抱える課題
(1) ディスクレパンシー・アプローチの課題と妥当な代替手法の不在
(2) 研究の到達点と学校教育実践との乖離
第4項 現状変革につながる提案――Response to Interventionの可能性
第5項 LDラウンドテーブルでのまとめ
第3節 RTIシンポジウム
第1項 参加者と議題
(1) シンポジウムの発表者
(2) シンポジウムのテーマ
第2項 学習障害の識別に関する議論
(1) 学習障害を識別するための具体的な観点や手法――どのような能力をいつ,どのように見取るべきか
(2) 学習障害か否かを決定する境界線――どの程度の正確さをどのように確保すべきか
(3) 認知的側面,神経心理学的側転の重要性――RTIの限界
第3項 指導に関する議論
第4項 RTIへの期待と批判や懸念
第4節 RTIの導入と実践モデル
第5節 フクスらによるRTIモデルの解釈
第1項 スタンダード・プロトコル・アプローチと問題解決アプローチ
(1) スタンダード・プロトコル・アプローチ
(2) 問題解決アプローチ
第2項 層の数に見るRTI観の違い
(1) 層の数の違いとRTI観の違い
(2) 特別教育をどう見るか
(3) RTIと教師の専門性
第3項 フクスらの描くRTIモデル
(1) 初期の読みのパフォーマンスのモニター
(2) 第一層:モントーヤ先生(Ms. Montoya)
(3) 第二層:マクナイト先生(Ms. McKnight)
(4) 第三層:ケース先生(Ms. Case)
第4項 事例に見るRTI実践で求められる教師の力量
第6節 RTIに対する批判と模索
第7節 RTI導入への期待と懸念
第5章 RTI実践における既存の読み書き介入指導の活用
第1節 リーディング・リカバリーの理論と実践
第1項 リーディング・リカバリーにおける学習障害観および学習障害指導観
(1) クレイの批判対象
(2) 具体的な批判点
第2項 プログラムの開発過程
第3項 リーディング・リカバリーの実際
(1) 「観察に基づく検査(Observation Survey)」
(2) 「観察に基づく検査」の解釈
(3) 介入指導と子どもの見取り
(4) 毎日の指導の記録
第4項 指導者の育成
第2節 北米リーディング・リカバリー協会によるRTI受容の実際
第1項 RTIとリーディング・リカバリーの親和性の主張
第2項 実践事例
第3節 RTIとリーディング・リカバリーの親和性の内実――取り入れられたものと捨象されたもの
第4節 RTIを枠組みとして把握することの意義と課題
第6章 中等教育段階の生徒を対象としたRTI
第1節 RTIの対象拡大
第1項 高校におけるRTIへの期待
第2項 2000年代アメリカの学力向上政策の立場からRTIに期待されること
第2節 中等教育段階のRTIをめぐる議論
第1項 実態調査が示すもの
第2項 フクスとヴォーンの議論に見る中等RTIの論点
第3節 中等RTIの検討を通したRTI再考
第1項 初等教育段階のRTIとの相違点に見る新たなRTI像
第2項 RTIを名乗る実践が備えるべき要件
第4節 RTIの拡大援用に隠れた議論の欠落
第Ⅱ部まとめ
終 章
第1節 アメリカにおける学習障害児支援の模索から学べること
第1項 過去の取り組みから引き継ぐものと同時代の文脈で求められるもの
第2項 学習障害を識別することの意味
第3項 学習障害児への支援提供の具体――RTI実践の必須要素は何なのか
第2節 日本の教育への示唆
第3節 今後の課題
コラム1 RTIを参考にした日本での取り組み①
~海津らによるMIMの開発と普及~
コラム2 RTIを参考にした日本での取り組み②
~鳥取大学方式による学習障害児支援~
*元になった論文の初出一覧*
あとがき
参考文献一覧
索引(人名・事項)
序章 学校教育における学習障害児支援を考える
第1節 学校現場における学習障害児支援の困難さ――本書の問題意識
第1項 学習障害とは何か――日本での定義と診断の構想
第2項 学習障害の新たなとらえ方に向けた模索――2000年代アメリカの新動向
第3項 アメリカにおける学習障害識別――識別モデルの特徴と課題
(1) 乖離に注目した識別方法
(2) 指導を取り込んだ識別方法の構想
第4項 本研究で注目する対象
第2節 分析の対象および分析枠組みの構想――先行研究の到達点
第1項 日本国内における先行研究
(1) 2000年代アメリカにおける学習障害児教育の変化への注目
(2) 新たな手法RTIの実践形態への注目
(3) 新動向に対する批判的検討
(4) 広い文脈の中でRTIをとらえる研究
第2項 アメリカにおける先行研究
第3節 研究の課題と方法
第1項 検討対象の選択方法
第2項 本研究の検討視角
第3項 研究の遂行方法とその課題
第4節 本書の構成
第1項 本書の構成
第2項 留意点
第Ⅰ部 アメリカにおける学習障害児教育の成立と問い直し
第1章 アメリカにおける学習障害児教育の成立
第1節 学習障害児に対する教育的対応の整備
第1項 学習障害概念の誕生と法的な位置づけをめぐる問題
第2項 法的な位置づけの獲得
第2節 読み書きの困難をとらえるアセスメントの開発――プロセス・アプローチのアセスメント
第1項 フロスティッグによる視知覚能力の評価と指導
第2項 カークらによるアセスメント方法の開発
(1) モンローによる「乖離」への注目
(2) カークによるITPAの開発
(3) ベートマンによる学習障害識別モデル
(4) ITPAに対する批判
第3節 初期の学習障害児指導方法
第1項 フロスティッグによる指導方法
第2項 カークらの提起した指導方法
第3項 新たな指導方法の登場
(1) 直接指導
(2) 認知的方略を明示的に指導する立場
(3) 全体論的・構成主義的指導法
第4節 学習障害概念の確立とその限界
第2章 ミネソタ大学における学習障害児研究とその展開
――1970年代後半以降の取り組みの成果と課題
第1節 「データに基づくプログラム修正」の構想
第1項 1970年代のアメリカにおける特別教育の方針――通常教育環境下での支援提供の促進
第2項 「データに基づくプログラム修正」の方針
(1) 「データに基づくプログラム修正」の問題意識と構想
(2) 「データに基づくプログラム修正」による支援提供の流れ
第3項 「データに基づくプログラム修正」における子どもの実態把握と支援
(1) 関係者の要望の把握
(2) 量的データによる子どもの把握
(3) 支援の必要性の判断
第4項 「データに基づくプログラム修正」における要支援児への対応
第5項 「データに基づくプログラム修正」の特徴と課題
第2節 ミネソタ大学学習障害研究所の研究成果
第1項 5大学学習障害研究プロジェクト
第2項 研究の方針
第3項 問題点の追究と改善の方向性の提起
(1) アセスメントの役割に対する疑問
(2) 教師の判断力に対する疑問
(3) アセスメント尺度に対する疑問
第3節 成果の継承と発展――CBM研究の進展
第1項 1980年代後半~1990年代におけるCBM研究の進展
(1) 特徴の明確化と用途の拡大
(2) コンピュータ化の試み
第2項 オンラインCBMツール
第4節 問題を可視化し数値評価することの意義と問題点
付論 DIBELS第8版の概要
第3章 学校内での支援提供枠組みの模索――アイオワ州ハートランド地域教育局の校内問題解決アプローチ
第1節 ハートランド地域教育局の改革の背景にあるもの――措置委員会の調査と提言
第2節 ハートランド地域教育局における校内支援提供枠組みの問い直し
第1項 障害児教育の理念レベルでの変化とその受容
第2項 学校現場に求められる変化
第3項 ノンカテゴリカルな対応と機能的アセスメント
(1) ノンカテゴリカルな特別教育
(2) 機能的アセスメント
第3節 新たな支援提供枠組みの創出――校内問題解決アプローチ
第1項 校内問題解決アプローチの方針
第2項 校内問題解決アプローチの実際
第3項 改革を支えるもの――スタッフ・ディベロップメント
第4項 校内問題解決アプローチの利点と問題点
第4節 校内問題解決アプローチの変容
第1項 変容の背景
第2項 実践枠組みの具体的な変化
第5節 新たな支援提供モデルとその変容から見えること
第Ⅰ部まとめ
第Ⅱ部 Response to Interventionの導入と変容
第4章 2000年代初頭の学習障害児教育をめぐる議論と新たな方針の提案
第1節 障害者教育法改正直前期のアメリカにおける学習障害研究の総括
第2節 LDサミット
第1項 参加者と議題
第2項 学習障害概念に関する議論
第3項 学習障害のアセスメントが抱える課題
(1) ディスクレパンシー・アプローチの課題と妥当な代替手法の不在
(2) 研究の到達点と学校教育実践との乖離
第4項 現状変革につながる提案――Response to Interventionの可能性
第5項 LDラウンドテーブルでのまとめ
第3節 RTIシンポジウム
第1項 参加者と議題
(1) シンポジウムの発表者
(2) シンポジウムのテーマ
第2項 学習障害の識別に関する議論
(1) 学習障害を識別するための具体的な観点や手法――どのような能力をいつ,どのように見取るべきか
(2) 学習障害か否かを決定する境界線――どの程度の正確さをどのように確保すべきか
(3) 認知的側面,神経心理学的側転の重要性――RTIの限界
第3項 指導に関する議論
第4項 RTIへの期待と批判や懸念
第4節 RTIの導入と実践モデル
第5節 フクスらによるRTIモデルの解釈
第1項 スタンダード・プロトコル・アプローチと問題解決アプローチ
(1) スタンダード・プロトコル・アプローチ
(2) 問題解決アプローチ
第2項 層の数に見るRTI観の違い
(1) 層の数の違いとRTI観の違い
(2) 特別教育をどう見るか
(3) RTIと教師の専門性
第3項 フクスらの描くRTIモデル
(1) 初期の読みのパフォーマンスのモニター
(2) 第一層:モントーヤ先生(Ms. Montoya)
(3) 第二層:マクナイト先生(Ms. McKnight)
(4) 第三層:ケース先生(Ms. Case)
第4項 事例に見るRTI実践で求められる教師の力量
第6節 RTIに対する批判と模索
第7節 RTI導入への期待と懸念
第5章 RTI実践における既存の読み書き介入指導の活用
第1節 リーディング・リカバリーの理論と実践
第1項 リーディング・リカバリーにおける学習障害観および学習障害指導観
(1) クレイの批判対象
(2) 具体的な批判点
第2項 プログラムの開発過程
第3項 リーディング・リカバリーの実際
(1) 「観察に基づく検査(Observation Survey)」
(2) 「観察に基づく検査」の解釈
(3) 介入指導と子どもの見取り
(4) 毎日の指導の記録
第4項 指導者の育成
第2節 北米リーディング・リカバリー協会によるRTI受容の実際
第1項 RTIとリーディング・リカバリーの親和性の主張
第2項 実践事例
第3節 RTIとリーディング・リカバリーの親和性の内実――取り入れられたものと捨象されたもの
第4節 RTIを枠組みとして把握することの意義と課題
第6章 中等教育段階の生徒を対象としたRTI
第1節 RTIの対象拡大
第1項 高校におけるRTIへの期待
第2項 2000年代アメリカの学力向上政策の立場からRTIに期待されること
第2節 中等教育段階のRTIをめぐる議論
第1項 実態調査が示すもの
第2項 フクスとヴォーンの議論に見る中等RTIの論点
第3節 中等RTIの検討を通したRTI再考
第1項 初等教育段階のRTIとの相違点に見る新たなRTI像
第2項 RTIを名乗る実践が備えるべき要件
第4節 RTIの拡大援用に隠れた議論の欠落
第Ⅱ部まとめ
終 章
第1節 アメリカにおける学習障害児支援の模索から学べること
第1項 過去の取り組みから引き継ぐものと同時代の文脈で求められるもの
第2項 学習障害を識別することの意味
第3項 学習障害児への支援提供の具体――RTI実践の必須要素は何なのか
第2節 日本の教育への示唆
第3節 今後の課題
コラム1 RTIを参考にした日本での取り組み①
~海津らによるMIMの開発と普及~
コラム2 RTIを参考にした日本での取り組み②
~鳥取大学方式による学習障害児支援~
*元になった論文の初出一覧*
あとがき
参考文献一覧
索引(人名・事項)