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年平均10%という途方もない成長を生み出したのは「神の見えざる手」だけではない。これまでの経済史は、政府の介入が市場メカニズムに果たした役割を見過ごしてきた。国家の介入を通じて産業が育成された東アジアの共通点を抉り出し、政府の資源配分、通商産業政策がいかに成長を支えたかを明らかにする、実態に迫る新たな経済史。
『同時代史研究』第14号 2021年、157-158頁、評者:湯浅俊介氏
著者一覧(五十音順、★は編者)
林采成(いむ・ちぇそん)★
立教大学経済学部教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。専門は経済史。主な著作に、『鉄道員と身体 ―帝国の労働衛生』(京都大学学術出版会、2019年)、『戦時経済と鉄道運営 ―「植民地」朝鮮から「分断」韓国への歴史的経路を探る』(東京大学出版会、2005年)などがある。
河村徳士(かわむら・さとし)
城西大学経済学部准教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。専門は日本経済史、日本経営史。主な著作に、『日本における小運送業の発展と小運送問題への対応』(雄松堂書店、2015年)、「消費をめぐる議論の意義と音楽産業分析の可能性」(『城西大学経済経営紀要』第37巻、2019年)などがある。
呉聡敏(ご・そうびん)
國立台湾大学名誉教授。Ph.D., University of Rochester。専門は台湾経済史、経済成長。主な著作に、「大租權土地制度之分析」(『經濟論文叢刊』45(3)、2017年)、「從貿易與產業發展看荷治時期台灣殖民地經營之績效」(『經濟論文叢刊』44(3)、2016年)などがある。
武田晴人(たけだ・はるひと)★
東京大学名誉教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、博士(経済学)。専門は日本経済史。主な著作に、『日本経済史』(有斐閣、2019年)、『異端の試み ―日本経済史研究を読み解く』(日本経済評論社、2017年)などがある。
張紅詠(ちょう・こうえい)
独立行政法人経済産業研究所研究員、京都大学東アジア経済研究センター外部研究員。京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了、博士(経済学)。専門は国際経済学、中国経済。主な著作に、“Understanding the International Mobility of Chinese Temporary Workers"(The World Economy, Vol. 42, Wiley, March 2019, pp. 738―758), “Markups and Exporting Behaviors of Foreign Affiliates"(coauthored with Lianming Zhu, Journal of Comparative Economics), Vol. 45, Elsevier, August 2017, pp. 445―455)などがある。
湊照宏(みなと・てるひろ)
立教大学経済学部教授。東京大学大学院経済学研究科博士過程満期取得退学、博士(経済学)。専門は台湾経済史・産業史。主な著作に、『近代台湾の電力産業』(御茶の水書房、2011年)、「台湾電力業と米国援助 ―ECA援助からMSA援助へ」(『東アジア高度成長の歴史的起源』京都大学学術出版会、2016年)などがある。
呂寅満(よ・いんまん)
江陵原州大学校国際通商学科教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。専門は日本経済史。主な著作に、『日本自動車工業史 ―「小型車」と「大衆車」による二つの道程』(東京大学出版会、2011年)、「産業史研究の意義と方法」(武田晴人・石井晋・池元有一編『日本経済の構造と変遷』日本経済評論社、2018年)などがある。
林采成(いむ・ちぇそん)★
立教大学経済学部教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。専門は経済史。主な著作に、『鉄道員と身体 ―帝国の労働衛生』(京都大学学術出版会、2019年)、『戦時経済と鉄道運営 ―「植民地」朝鮮から「分断」韓国への歴史的経路を探る』(東京大学出版会、2005年)などがある。
河村徳士(かわむら・さとし)
城西大学経済学部准教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。専門は日本経済史、日本経営史。主な著作に、『日本における小運送業の発展と小運送問題への対応』(雄松堂書店、2015年)、「消費をめぐる議論の意義と音楽産業分析の可能性」(『城西大学経済経営紀要』第37巻、2019年)などがある。
呉聡敏(ご・そうびん)
國立台湾大学名誉教授。Ph.D., University of Rochester。専門は台湾経済史、経済成長。主な著作に、「大租權土地制度之分析」(『經濟論文叢刊』45(3)、2017年)、「從貿易與產業發展看荷治時期台灣殖民地經營之績效」(『經濟論文叢刊』44(3)、2016年)などがある。
武田晴人(たけだ・はるひと)★
東京大学名誉教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学、博士(経済学)。専門は日本経済史。主な著作に、『日本経済史』(有斐閣、2019年)、『異端の試み ―日本経済史研究を読み解く』(日本経済評論社、2017年)などがある。
張紅詠(ちょう・こうえい)
独立行政法人経済産業研究所研究員、京都大学東アジア経済研究センター外部研究員。京都大学大学院経済学研究科博士後期課程修了、博士(経済学)。専門は国際経済学、中国経済。主な著作に、“Understanding the International Mobility of Chinese Temporary Workers"(The World Economy, Vol. 42, Wiley, March 2019, pp. 738―758), “Markups and Exporting Behaviors of Foreign Affiliates"(coauthored with Lianming Zhu, Journal of Comparative Economics), Vol. 45, Elsevier, August 2017, pp. 445―455)などがある。
湊照宏(みなと・てるひろ)
立教大学経済学部教授。東京大学大学院経済学研究科博士過程満期取得退学、博士(経済学)。専門は台湾経済史・産業史。主な著作に、『近代台湾の電力産業』(御茶の水書房、2011年)、「台湾電力業と米国援助 ―ECA援助からMSA援助へ」(『東アジア高度成長の歴史的起源』京都大学学術出版会、2016年)などがある。
呂寅満(よ・いんまん)
江陵原州大学校国際通商学科教授。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)。専門は日本経済史。主な著作に、『日本自動車工業史 ―「小型車」と「大衆車」による二つの道程』(東京大学出版会、2011年)、「産業史研究の意義と方法」(武田晴人・石井晋・池元有一編『日本経済の構造と変遷』日本経済評論社、2018年)などがある。
林采成・武田晴人編
『企業類型と産業育成 —東アジアの高成長史—』
『企業類型と産業育成 —東アジアの高成長史—』
まえがき
序 章 東アジア高成長史の意義 [林采成]
第一部 高成長と経済政策
第1章 日本の高成長と産業政策 [武田晴人]
第2章 台湾の高成長と経済政策 [湊照宏]
第3章 韓国の経済政策と圧縮成長 [林采成]
第4章 中国の産業貿易政策と高成長 [張紅詠]
第二部 産業政策と産業発展
第5章 日本における産業政策の役割
――機械工業と電子工業 [河村徳士]
第6章 台湾経済の体制転換と輸出振興
――1946年から1960年代まで [呉聡敏]
第7章 台湾合成繊維産業の発展と産業政策 [湊照宏]
第8章 韓国の産業構造変化・産業発展・産業政策 [呂寅満]
第9章 韓国石油化学産業の形成と展開
――政府と外資と財閥 [林采成]
第10章 中国の産業政策と企業成長
――鉄鋼業からのエビデンス [張紅詠]
終 章 日本の経験からみた東アジア高成長 [武田晴人]
あとがき
索引
序 章 東アジア高成長史の意義 [林采成]
第一部 高成長と経済政策
第1章 日本の高成長と産業政策 [武田晴人]
第2章 台湾の高成長と経済政策 [湊照宏]
第3章 韓国の経済政策と圧縮成長 [林采成]
第4章 中国の産業貿易政策と高成長 [張紅詠]
第二部 産業政策と産業発展
第5章 日本における産業政策の役割
――機械工業と電子工業 [河村徳士]
第6章 台湾経済の体制転換と輸出振興
――1946年から1960年代まで [呉聡敏]
第7章 台湾合成繊維産業の発展と産業政策 [湊照宏]
第8章 韓国の産業構造変化・産業発展・産業政策 [呂寅満]
第9章 韓国石油化学産業の形成と展開
――政府と外資と財閥 [林采成]
第10章 中国の産業政策と企業成長
――鉄鋼業からのエビデンス [張紅詠]
終 章 日本の経験からみた東アジア高成長 [武田晴人]
あとがき
索引