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なんだか難しそうな哲学。中身は分からなくても、漠然と難しそうにみえる哲学。しかし、哲学することはなにも特別な行為ではない。哲学が扱うのはどれも実は身近な問題ばかりである。ニュースなどで見かける問題、人と話すときに話題にするようなこと、実はそこに哲学が隠れている。本書は、これを手がかりにさらに読者なりに考えを深めるための道具箱のようなものである。カントいわく、哲学は学べない。読者はこれをヒントに自分で考える。そこに哲学が存在する。
戸田 剛文 (とだ たけふみ)[編者・第2章]
京都大学大学院人間・環境学研究科准教授
主な著訳書に『バークリ―観念論・科学・常識』(法政大学出版局、2007年)、『世界について』(岩波ジュニア新書、2011年)、『哲学するのになぜ哲学史を学ぶのか』(編著、京都大学学術出版会、2012年)。翻訳として、ジョージ・バークリ『ハイラスとフィロナスの三つの対話』(岩波文庫、2008年)、トーマス・ピンク『哲学がわかる 自由意志』(豊川祥隆、西内亮平と共訳、岩波書店、2017年)がある。
阿部 将伸 (あべ まさのぶ)[第1章]
京都造形芸術大学芸術学部アートプロデュース学科専任講師
主な著書に『存在とロゴス―初期ハイデガーにおけるアリストテレス解釈』(月曜社、2015年)
谷川 嘉浩 (たにがわ よしひろ)[第3章]
京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程、日本学術振興会特別研究員(DC2)
主な著書に『メディア・コンテンツ・スタディーズ』(共著、岡本健・田島悠来編、ナカニシヤ出版、2019年)
青山 拓央 (あおやま たくお)[第4章]
京都大学大学院人間・環境学研究科准教授
主な著書に『分析哲学講義』(筑摩書房、2012年)
豊川 祥隆 (とよかわ よしたか)[第5章]
京都大学大学院人間・環境学研究科研究員、京都看護大学他非常勤講師
主な著書に『ヒューム哲学の方法論―印象と人間本性をめぐる問題系』(ナカニシヤ出版、2017年)
佐野 泰之 (さの やすゆき)[第6章]
京都大学大学院人間・環境学研究科 特定助教
主な著書に『メルロ=ポンティ読本』(共著、松葉祥一・本郷均・廣瀬浩司編、法政大学出版局、2018年)
松枝 啓至 (まつえ けいし)[第7章]
大阪工業大学非常勤講師など
主な著書に『懐疑主義』(京都大学学術出版会、2016年)
中川 萌子 (なかがわ ほうこ)[第8章]
佛教大学、大阪工業大学非常勤講師
主な著書に『脱‐底 ハイデガーにおける被投的企投』(昭和堂、2018年)
京都大学大学院人間・環境学研究科准教授
主な著訳書に『バークリ―観念論・科学・常識』(法政大学出版局、2007年)、『世界について』(岩波ジュニア新書、2011年)、『哲学するのになぜ哲学史を学ぶのか』(編著、京都大学学術出版会、2012年)。翻訳として、ジョージ・バークリ『ハイラスとフィロナスの三つの対話』(岩波文庫、2008年)、トーマス・ピンク『哲学がわかる 自由意志』(豊川祥隆、西内亮平と共訳、岩波書店、2017年)がある。
阿部 将伸 (あべ まさのぶ)[第1章]
京都造形芸術大学芸術学部アートプロデュース学科専任講師
主な著書に『存在とロゴス―初期ハイデガーにおけるアリストテレス解釈』(月曜社、2015年)
谷川 嘉浩 (たにがわ よしひろ)[第3章]
京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程、日本学術振興会特別研究員(DC2)
主な著書に『メディア・コンテンツ・スタディーズ』(共著、岡本健・田島悠来編、ナカニシヤ出版、2019年)
青山 拓央 (あおやま たくお)[第4章]
京都大学大学院人間・環境学研究科准教授
主な著書に『分析哲学講義』(筑摩書房、2012年)
豊川 祥隆 (とよかわ よしたか)[第5章]
京都大学大学院人間・環境学研究科研究員、京都看護大学他非常勤講師
主な著書に『ヒューム哲学の方法論―印象と人間本性をめぐる問題系』(ナカニシヤ出版、2017年)
佐野 泰之 (さの やすゆき)[第6章]
京都大学大学院人間・環境学研究科 特定助教
主な著書に『メルロ=ポンティ読本』(共著、松葉祥一・本郷均・廣瀬浩司編、法政大学出版局、2018年)
松枝 啓至 (まつえ けいし)[第7章]
大阪工業大学非常勤講師など
主な著書に『懐疑主義』(京都大学学術出版会、2016年)
中川 萌子 (なかがわ ほうこ)[第8章]
佛教大学、大阪工業大学非常勤講師
主な著書に『脱‐底 ハイデガーにおける被投的企投』(昭和堂、2018年)
はじめに(戸田剛文)
第一部 身近なテーマから
第1章……いま芸術に何が期待されているのか(阿部将伸)
はじめに
1 視線の向けかえ―古代
2 視線の落ち着き先の変容1―古代末から中世へ
3 視線の落ち着き先の変容2―近代
4 コミュニティ感覚
おわりに
❖おすすめ書籍
第2章……犬と暮らす(戸田剛文)
はじめに
1 動物への道徳的配慮
2 具体的な問題
3 動物を食べることは正当化できるのか
4 幸福な社会
❖おすすめ書籍
第3章……宗教原理主義が生じた背景とはどのようなものか(谷川嘉浩)
はじめに
1 原理主義とはどのようなものか
2 近代化と、キリスト教原理主義
3 手のなかに収まらないものへ
❖おすすめ書籍
第4章……幸福の背後を語れるか(青山拓央)
はじめに
1 幸福をめぐる三説
2 「私」の反事実的可能性
3 私的倫理と自由意志
4 『論考』と言語
5 『論考』と倫理
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第二部 哲学の伝統
第5章……原因の探求(豊川祥隆)
はじめに―「なぜ」という問いかけ
1 言葉の根―「アイティア」について
2 近代科学という営みと「目的」の瓦解
3 ドミノ倒し
4 現代の「原因」観―概念の多元主義にむけて
5 おわりに―人間の進歩と面白さ
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第6章……言葉と世界(佐野泰之)
はじめに―言葉のない世界
1 言語論的転回
2 論理実証主義への批判
3 解釈学的転回
おわりに―私たちは言語の囚人なのか?
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第7章……知識と懐疑(松枝啓至)
はじめに
1 古代懐疑主義
2 デカルトの「方法的懐疑」
3 「懐疑」について「懐疑」する―ウィトゲンシュタインの思索を手掛かりに
❖おすすめ書籍
第8章……存在を問う(中川萌子)
はじめに
1 「存在とは何か」という問いの動機と必要性―ニーチェとハイデガーの時代診断
2 存在とは何か? 「存在とは何か?」と問うことはどのような営みか?
3 「存在とは何か」という問いの形式と歴史
4 「存在とは何か」と問うことの自由と責任―ハイデガーとヨナスの責任論
おわりに
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あとがき
索引(人名・事項)
第一部 身近なテーマから
第1章……いま芸術に何が期待されているのか(阿部将伸)
はじめに
1 視線の向けかえ―古代
2 視線の落ち着き先の変容1―古代末から中世へ
3 視線の落ち着き先の変容2―近代
4 コミュニティ感覚
おわりに
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第2章……犬と暮らす(戸田剛文)
はじめに
1 動物への道徳的配慮
2 具体的な問題
3 動物を食べることは正当化できるのか
4 幸福な社会
❖おすすめ書籍
第3章……宗教原理主義が生じた背景とはどのようなものか(谷川嘉浩)
はじめに
1 原理主義とはどのようなものか
2 近代化と、キリスト教原理主義
3 手のなかに収まらないものへ
❖おすすめ書籍
第4章……幸福の背後を語れるか(青山拓央)
はじめに
1 幸福をめぐる三説
2 「私」の反事実的可能性
3 私的倫理と自由意志
4 『論考』と言語
5 『論考』と倫理
❖おすすめ書籍
第二部 哲学の伝統
第5章……原因の探求(豊川祥隆)
はじめに―「なぜ」という問いかけ
1 言葉の根―「アイティア」について
2 近代科学という営みと「目的」の瓦解
3 ドミノ倒し
4 現代の「原因」観―概念の多元主義にむけて
5 おわりに―人間の進歩と面白さ
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第6章……言葉と世界(佐野泰之)
はじめに―言葉のない世界
1 言語論的転回
2 論理実証主義への批判
3 解釈学的転回
おわりに―私たちは言語の囚人なのか?
❖おすすめ書籍
第7章……知識と懐疑(松枝啓至)
はじめに
1 古代懐疑主義
2 デカルトの「方法的懐疑」
3 「懐疑」について「懐疑」する―ウィトゲンシュタインの思索を手掛かりに
❖おすすめ書籍
第8章……存在を問う(中川萌子)
はじめに
1 「存在とは何か」という問いの動機と必要性―ニーチェとハイデガーの時代診断
2 存在とは何か? 「存在とは何か?」と問うことはどのような営みか?
3 「存在とは何か」という問いの形式と歴史
4 「存在とは何か」と問うことの自由と責任―ハイデガーとヨナスの責任論
おわりに
❖おすすめ書籍
あとがき
索引(人名・事項)