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イスラム都市に共通する「微細なものが凝縮した独特の美しさ」の根底に流れるものとは何か?。生活の細部までを定めながらも土着的伝統に寛容な、しなやかな世界宗教——通俗的な理解とは異なるイスラームの奥深さが産んだ都市伝統を「三都」の臨地調査から生き生きと描く。近代植民都市論、インド都城論に続く、アジア都市論の頂点。
『史學雜誌』第118編第1号、145-146頁、評者:守田まどか氏
『みすず』'09年1・2月合併号、6頁、評者:小西正捷氏
『みすず』'09年1・2月合併号、6頁、評者:小西正捷氏
布野修司(ふの しゅうじ)
滋賀県立大学大学院環境科学研究科教授
1949年,松江市生まれ.工学博士.都市計画,建築学専攻.京都大学大学 院工学研究科助教授を経て現職.
『インドネシアにおける居住環境の変容とその整備手法に関する研究』で, 日本建築学会賞を受賞(1991年).また『近代世界システムと植民都市』(編 著,京都大学学術出版会,2005年)で,日本都市計画学会賞論文賞(2006年) を受賞.
主な著書
『カンポンの世界』(パルコ出版,1991年).『住まいの夢と夢の住まい』(朝日新聞社,1997年).『植えつけられた都市:英国植民都市 の形成』(ロバート・ホーム著 布野・安藤監訳・アジア都市建築研究会訳, 京都大学学術出版会,2001年).『曼荼羅都市』(京都大学学術出版会,2006年). “Stupa & Swastika",Kyoto University Press + NUS Press,2007(M.M.Pantとの共著) など.
山根 周(やまね しゅう)
滋賀県立大学人間文化学部講師
1968年,宮崎市生まれ.博士(工学).地域生活空間計画,建築学専攻.
主な著作
「モハッラ,クーチャ,ガリ,カトラの空間構成:ラホール旧市街の都市構 成に関する研究 その1」日本建築学会計画系論文集,1998年.「アーメダ バード旧市街(グジャラート,インド)における街区空間の構成」,日本建 築学会計画系論文集,2000年.“Space Formation and Transformation of the Urban Tissue of Old Delhi,India”,Proceedings 6th International Symposium on Architectural Interchange in Asia,Daegu,Korea,2006.『シルクロード学 研究30 インド洋海域世界における港市の研究:インド・カッチ地方を中 心として』(共著,シルクロード学研究センター,2008年)など.
滋賀県立大学大学院環境科学研究科教授
1949年,松江市生まれ.工学博士.都市計画,建築学専攻.京都大学大学 院工学研究科助教授を経て現職.
『インドネシアにおける居住環境の変容とその整備手法に関する研究』で, 日本建築学会賞を受賞(1991年).また『近代世界システムと植民都市』(編 著,京都大学学術出版会,2005年)で,日本都市計画学会賞論文賞(2006年) を受賞.
主な著書
『カンポンの世界』(パルコ出版,1991年).『住まいの夢と夢の住まい』(朝日新聞社,1997年).『植えつけられた都市:英国植民都市 の形成』(ロバート・ホーム著 布野・安藤監訳・アジア都市建築研究会訳, 京都大学学術出版会,2001年).『曼荼羅都市』(京都大学学術出版会,2006年). “Stupa & Swastika",Kyoto University Press + NUS Press,2007(M.M.Pantとの共著) など.
山根 周(やまね しゅう)
滋賀県立大学人間文化学部講師
1968年,宮崎市生まれ.博士(工学).地域生活空間計画,建築学専攻.
主な著作
「モハッラ,クーチャ,ガリ,カトラの空間構成:ラホール旧市街の都市構 成に関する研究 その1」日本建築学会計画系論文集,1998年.「アーメダ バード旧市街(グジャラート,インド)における街区空間の構成」,日本建 築学会計画系論文集,2000年.“Space Formation and Transformation of the Urban Tissue of Old Delhi,India”,Proceedings 6th International Symposium on Architectural Interchange in Asia,Daegu,Korea,2006.『シルクロード学 研究30 インド洋海域世界における港市の研究:インド・カッチ地方を中 心として』(共著,シルクロード学研究センター,2008年)など.
口絵
凡例
図版リスト
序章
1 「インド都市」論
2 イスラームの「都市性」:移動と国際商業ネットワーク
3 「イスラーム都市」論
4 「イスラーム都市」の空間モデル
5 「イスラーム都市」とコスモロジー
6 「ムガル都市」
第Ⅰ章 「イスラーム都市」
1 イスラーム国家の形成と都市
1−1 二つの聖都:メッカとメディナ
1−2 第3の磁極:ダマスクスとエルサレム
1−3 平安の都:バグダードとサーマッラー
2 「アラブ・イスラーム都市」
2−1 マグリブ・イスラーム都市
2−2 アラブ・イスラーム都市の構成原理
2−3 シャリーアと建築ガイドライン
2−4 街路体系と都市構成要素
3 ユーラシアの中のイスラーム都市
3−1 「オアシス都市」
3−2 イラン・ペルシアの都市
3−3 マー・ワラー・アンナフルの興亡
3−4 ティムールの都市
4 インド・イスラーム都市——ムガル都市
4−1 イスラーム以前のインド都市
4−2 ムスリムのインド侵入
4−3 デリー・サルタナット
4−4 ムガル朝の首都
第Ⅱ章 デリー
1 デリーの都市形成
1−1 デリーの起源
1−2 デリー・サルタナットの都市建設
1−3 プラーナ・キラ
1−4 シャージャーハーナーバード
1−5 英国統治とニューデリーの建設
2 シャージャーハーナーバードの街区形成
2−1 ムガル朝時代の街区
2−2 街区空間の単位
2−3 街区形成のパターン
2−4 19世紀半ばのシャージャーハーナーバードの構成
3 オールド・デリーの街区構成
3−1 街路構成
3−2 街区構成
3−3 都市施設の分布
4 街区空間の変容
4−1 街路構成の変容
4−2 街路門の位置
4−3 水場の位置
4−4 宗教施設の分布
5 ムガル都市・デリー
5−1 デリーの都市構成と街区空間
5−2 街区空間の変容
第Ⅲ章 ラーホール
1 ムガル朝の首都:アーグラー,ファテープル・シークリー
1−1 アーグラー
1−2 ファテープル・シークリー
2 ラーホールの都市形成
3 ラーホール旧市街の街区構成とその変容
3−1 ムガル朝時代の街区
3−2 街路体系と街区構成
3−3 街区の境界
3−4 街路形態と街区の規模
3−5 街区内の施設分布
3−6 街区の名称
3−7 街区コミュニティの変容
4 ラーホールの都市住居
4−1 住居形式と類型
4−2 住居の空間要素と装飾要素
4−3 ハヴェリ
4−4 都市住居の集合形態
5 ムガル都市・ラーホール
5−1 街区空間および都市住居の特質
5−2 街区構成における重層性
第Ⅳ章 アフマダーバード
1 アフマダーバードの都市形成
1−1 都市形成の歴史
1−2 旧市街の形態
1−3 旧市街のコミュニティ
2 アフマダーバード旧市街の街区構成
2−1 ガンディー・ロード周辺の街路体系と街区名称
2−2 マネク・チョウク地区の街区構成
2−3 カディア地区の街区構成
2−4 カマサ地区の街区構成
3 マネク・チョウク地区の住区構成
3−1 街区構成
3−2 宗教施設の分布
3−3 商店業種の分布
4 都市住居の構成
4−1 住居の構成要素
4−2 住居類型
4−3 住居類型の分布と集住形態
4−4 農村住居と都市住居の構成
5 ムガル都市・アフマダーバード
5−1 街区構成の特質
5−2 都市住居の空間構成と集住形態
終章
1 「オアシス都市」と楽園
2 歴史の中の「ムガル都市」
3 「カールムカ」と幾何学
4 「ムガル都市」の計画原理
5 街路体系と街区組織
6 ハヴェリ
結語 ディテールから——しなやかな「イスラーム都市」の原理
あとがき
主要参考文献
索 引
凡例
図版リスト
序章
1 「インド都市」論
2 イスラームの「都市性」:移動と国際商業ネットワーク
3 「イスラーム都市」論
4 「イスラーム都市」の空間モデル
5 「イスラーム都市」とコスモロジー
6 「ムガル都市」
第Ⅰ章 「イスラーム都市」
1 イスラーム国家の形成と都市
1−1 二つの聖都:メッカとメディナ
1−2 第3の磁極:ダマスクスとエルサレム
1−3 平安の都:バグダードとサーマッラー
2 「アラブ・イスラーム都市」
2−1 マグリブ・イスラーム都市
2−2 アラブ・イスラーム都市の構成原理
2−3 シャリーアと建築ガイドライン
2−4 街路体系と都市構成要素
3 ユーラシアの中のイスラーム都市
3−1 「オアシス都市」
3−2 イラン・ペルシアの都市
3−3 マー・ワラー・アンナフルの興亡
3−4 ティムールの都市
4 インド・イスラーム都市——ムガル都市
4−1 イスラーム以前のインド都市
4−2 ムスリムのインド侵入
4−3 デリー・サルタナット
4−4 ムガル朝の首都
第Ⅱ章 デリー
1 デリーの都市形成
1−1 デリーの起源
1−2 デリー・サルタナットの都市建設
1−3 プラーナ・キラ
1−4 シャージャーハーナーバード
1−5 英国統治とニューデリーの建設
2 シャージャーハーナーバードの街区形成
2−1 ムガル朝時代の街区
2−2 街区空間の単位
2−3 街区形成のパターン
2−4 19世紀半ばのシャージャーハーナーバードの構成
3 オールド・デリーの街区構成
3−1 街路構成
3−2 街区構成
3−3 都市施設の分布
4 街区空間の変容
4−1 街路構成の変容
4−2 街路門の位置
4−3 水場の位置
4−4 宗教施設の分布
5 ムガル都市・デリー
5−1 デリーの都市構成と街区空間
5−2 街区空間の変容
第Ⅲ章 ラーホール
1 ムガル朝の首都:アーグラー,ファテープル・シークリー
1−1 アーグラー
1−2 ファテープル・シークリー
2 ラーホールの都市形成
3 ラーホール旧市街の街区構成とその変容
3−1 ムガル朝時代の街区
3−2 街路体系と街区構成
3−3 街区の境界
3−4 街路形態と街区の規模
3−5 街区内の施設分布
3−6 街区の名称
3−7 街区コミュニティの変容
4 ラーホールの都市住居
4−1 住居形式と類型
4−2 住居の空間要素と装飾要素
4−3 ハヴェリ
4−4 都市住居の集合形態
5 ムガル都市・ラーホール
5−1 街区空間および都市住居の特質
5−2 街区構成における重層性
第Ⅳ章 アフマダーバード
1 アフマダーバードの都市形成
1−1 都市形成の歴史
1−2 旧市街の形態
1−3 旧市街のコミュニティ
2 アフマダーバード旧市街の街区構成
2−1 ガンディー・ロード周辺の街路体系と街区名称
2−2 マネク・チョウク地区の街区構成
2−3 カディア地区の街区構成
2−4 カマサ地区の街区構成
3 マネク・チョウク地区の住区構成
3−1 街区構成
3−2 宗教施設の分布
3−3 商店業種の分布
4 都市住居の構成
4−1 住居の構成要素
4−2 住居類型
4−3 住居類型の分布と集住形態
4−4 農村住居と都市住居の構成
5 ムガル都市・アフマダーバード
5−1 街区構成の特質
5−2 都市住居の空間構成と集住形態
終章
1 「オアシス都市」と楽園
2 歴史の中の「ムガル都市」
3 「カールムカ」と幾何学
4 「ムガル都市」の計画原理
5 街路体系と街区組織
6 ハヴェリ
結語 ディテールから——しなやかな「イスラーム都市」の原理
あとがき
主要参考文献
索 引