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地域性とはそもそも何か? 海域世界として成立しながら、中国・インドという大人口地域の間で小人口状況を維持し続け、つねに「周辺」としての位置づけを与えられてきた東南アジアを例に、中心/周辺、フロンティア、複合性国家とエスニシティ等のキーワードを用いて、その形成す論理をえぐり出す。文部省重点領域研究の成果公開。
編著者
坪内 良博(つぼうち よしひろ)
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授(研究科長)
1938年京都府に生まれる.京都大学文学部卒業
京都大学東南アジア研究センター助手,助教授を経て
1982年より同センター教授
1993年より同センター所長を兼務
1998年大学院アジア・アフリカ地域研究研究科開設に伴い同研究科へ移籍
主要著書
『離婚・・比較社会学的研究』(共著),創文社,1970年
『マレー農村の研究』(共著),創文社,1976年
『核家族再考・・マレー人の家族圏』(共著),弘文堂,1977年
『東南アジア人口民族誌』勁草書房,1986年
『東南アジアの社会』(編著),弘文堂,1990年
『マレー農村の20年』(地域研究叢書1)京都大学学術出版会,1996年
『小人口世界の人口誌・・東南アジアの風土と社会』(地域研究叢書4)京都大学学術出版会,1998年
『総合的地域研究を求めて・・東南アジア像を手がかりに』 (地域研究叢書6)京都大学学術出版会,1999年
執筆者(執筆順)
加納啓良 東京大学東洋文化研究所教授
田中耕司 京都大学東南アジア研究センター教授
石井 溥 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授
北原 淳 名古屋大学経済学部附属国際経済動態研究センター教授
水原 司 東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授
石川 登 京都大学東南アジア研究センター助教授
桜井由躬雄 東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授
山下 晋司 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部・超域文化科学専攻教授
坪内 良博(つぼうち よしひろ)
京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授(研究科長)
1938年京都府に生まれる.京都大学文学部卒業
京都大学東南アジア研究センター助手,助教授を経て
1982年より同センター教授
1993年より同センター所長を兼務
1998年大学院アジア・アフリカ地域研究研究科開設に伴い同研究科へ移籍
主要著書
『離婚・・比較社会学的研究』(共著),創文社,1970年
『マレー農村の研究』(共著),創文社,1976年
『核家族再考・・マレー人の家族圏』(共著),弘文堂,1977年
『東南アジア人口民族誌』勁草書房,1986年
『東南アジアの社会』(編著),弘文堂,1990年
『マレー農村の20年』(地域研究叢書1)京都大学学術出版会,1996年
『小人口世界の人口誌・・東南アジアの風土と社会』(地域研究叢書4)京都大学学術出版会,1998年
『総合的地域研究を求めて・・東南アジア像を手がかりに』 (地域研究叢書6)京都大学学術出版会,1999年
執筆者(執筆順)
加納啓良 東京大学東洋文化研究所教授
田中耕司 京都大学東南アジア研究センター教授
石井 溥 東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授
北原 淳 名古屋大学経済学部附属国際経済動態研究センター教授
水原 司 東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授
石川 登 京都大学東南アジア研究センター助教授
桜井由躬雄 東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授
山下 晋司 東京大学大学院総合文化研究科・教養学部・超域文化科学専攻教授
序章 地域性の形成論理 ✎ 坪内良博
一 東南アジアという地域
二 重層するキーワード
三 地域形成要因としての生態
四 介在的要因としての人口
五 相対的把握に向かって
第Ⅰ部 東南アジアの固有性
第1章 ジャワ型稠密社会の形成——移動・拡散から固着・凝集へ ✎ 加納啓良
一 「小人口世界」から「稠密社会」へ
二 バンギル、マラン両県の地租詳細査定
三 村落の新旧比較
四 村のすがた
五 「耕作者」のすがた
六 結びにかえて
第2章 フロンティア世界としての東南アジア——カリマンタンをモデルに ✎ 田中耕司
一 はじめに
二 カリマンタンの自然環境と水系
三 カリマンタン水系モデルと地域の形成
四 資源をめぐるさまざまなフロンティア
五 東南アジア島嶼部の水系モデルとフロンティア形成——おわりにかえて
第Ⅱ部 東南アジアの複合性
第3章 多様性/秩序化/地域——東南アジアとの比較からネパールの地域性を考える ✎ 石井 溥
一 はじめに
二 古代のネパールと東南アジア
三 一三世紀以降のネパールと東南アジア
四 近世ネパールのシャハ王朝のカースト制
五 近世の東南アジアのカースト/カースト論
六 むすび
第4章 タイにおける都市=農村関係の言説の考察 ✎ 北原 淳
はじめに
一 都市=農村関係論の整理枠組み
二 共同体論の力点の変化——地域資源管理の主体としての共同体
三 市民社会論の台頭とその特徴
四 地方有力者(=チャオポー)論にみる都市=農村関係
第5章 多民族国家と地方都市 ✎ 水島 司
はじめに
一 クアラ・カンサルの空間構成
二 ゾーン形成と特徴
三 モザイク性のシンボルとしての都市
第Ⅲ部 地域性の形成
第6章 空間の履歴——サラワク南西部国境地帯における国家領域の生成 ✎ 石川 登
一 空間の弁証法
二 国家の境界と領域
三 ボルネオの伝統的政体と近代国家
四 英蘭条約の落とし子——疑似マンダラとしてのサラワク王国
五 国家の場と実効的支配
六 国境の内在化、人と商品の帰化
七 国家と社会の弁証法
第7章 紅河デルタにおける地域性の形成 ✎ 桜井由躬雄
はじめに
一 紅河デルタの地域性
二 集 団——紅河デルタ社会文化の形成
三 文明としての社会主義
四 文化としての社会主義
五 文明としての合作社の解体
六 ドイモイ後の合作社
結 語
第8章 歴史とエスニシティ——ジャカルタの生成 ✎ 山下晋司
一 はじめに——「複合社会論」の再検討
二 二つの文化概念、二つの文化間関係、二つのグローバリゼーション
三 ジャカルタの歴史
四 混血社会
五 複合社会の誕生
六 ナショナリズム、あるいは混血者たちの政治と文化
七 結語——ジャカルタの生成
索 引(事項索引・人名索引・地名索引)
一 東南アジアという地域
二 重層するキーワード
三 地域形成要因としての生態
四 介在的要因としての人口
五 相対的把握に向かって
第Ⅰ部 東南アジアの固有性
第1章 ジャワ型稠密社会の形成——移動・拡散から固着・凝集へ ✎ 加納啓良
一 「小人口世界」から「稠密社会」へ
二 バンギル、マラン両県の地租詳細査定
三 村落の新旧比較
四 村のすがた
五 「耕作者」のすがた
六 結びにかえて
第2章 フロンティア世界としての東南アジア——カリマンタンをモデルに ✎ 田中耕司
一 はじめに
二 カリマンタンの自然環境と水系
三 カリマンタン水系モデルと地域の形成
四 資源をめぐるさまざまなフロンティア
五 東南アジア島嶼部の水系モデルとフロンティア形成——おわりにかえて
第Ⅱ部 東南アジアの複合性
第3章 多様性/秩序化/地域——東南アジアとの比較からネパールの地域性を考える ✎ 石井 溥
一 はじめに
二 古代のネパールと東南アジア
三 一三世紀以降のネパールと東南アジア
四 近世ネパールのシャハ王朝のカースト制
五 近世の東南アジアのカースト/カースト論
六 むすび
第4章 タイにおける都市=農村関係の言説の考察 ✎ 北原 淳
はじめに
一 都市=農村関係論の整理枠組み
二 共同体論の力点の変化——地域資源管理の主体としての共同体
三 市民社会論の台頭とその特徴
四 地方有力者(=チャオポー)論にみる都市=農村関係
第5章 多民族国家と地方都市 ✎ 水島 司
はじめに
一 クアラ・カンサルの空間構成
二 ゾーン形成と特徴
三 モザイク性のシンボルとしての都市
第Ⅲ部 地域性の形成
第6章 空間の履歴——サラワク南西部国境地帯における国家領域の生成 ✎ 石川 登
一 空間の弁証法
二 国家の境界と領域
三 ボルネオの伝統的政体と近代国家
四 英蘭条約の落とし子——疑似マンダラとしてのサラワク王国
五 国家の場と実効的支配
六 国境の内在化、人と商品の帰化
七 国家と社会の弁証法
第7章 紅河デルタにおける地域性の形成 ✎ 桜井由躬雄
はじめに
一 紅河デルタの地域性
二 集 団——紅河デルタ社会文化の形成
三 文明としての社会主義
四 文化としての社会主義
五 文明としての合作社の解体
六 ドイモイ後の合作社
結 語
第8章 歴史とエスニシティ——ジャカルタの生成 ✎ 山下晋司
一 はじめに——「複合社会論」の再検討
二 二つの文化概念、二つの文化間関係、二つのグローバリゼーション
三 ジャカルタの歴史
四 混血社会
五 複合社会の誕生
六 ナショナリズム、あるいは混血者たちの政治と文化
七 結語——ジャカルタの生成
索 引(事項索引・人名索引・地名索引)