ホーム > 書籍詳細ページ

プリミエ・コレクション121

議会共和政の政治空間

フランス第三共和政前期の議員・議会・有権者たち

谷口 良生

A5上製・480頁

ISBN: 9784814004614

発行年月: 2023/03

  • 本体: 5,800円(税込 6,380円
 
  • mixiチェック

内容

フランス第三共和政前期(1870-1914年)を舞台に、議会共和政とは何であったかを問う。議員たちの政治的経歴と政治の専門職化、議員職の兼任、地方議会の「政治化」、議員と有権者との社会的・文化的つながりに焦点を当て、地方議会にまで広がる議会政治の空間を描くことで、議会史を国会のみから語る従来の見方に修正をせまる。

プロフィール

20221202暫定

谷口 良生(たにぐち りょうせい)

明治大学文学部専任講師 博士(文学)(京都大学)
1987年鹿児島県生まれ
京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了、日本学術振興会特別研究員SPDを経て現職

主な業績
「議員職の兼任と「議会政治」 フランス第三共和政前期(1870-1914年)のブーシュ=デュ=ローヌ県を事例に」(『史学雑誌』131-6、2022)
「フランス第三共和政初頭における市町村議会をめぐる二つの「モデル」 ブーシュ=デュ=ローヌ県の都市を事例に」(『西洋史学』272、2021)
「近現代フランス史における「議会史」の誕生 第三共和政前期(1870-1914年)の議会史研究の展開と課題」(『史林』103-4、2020)
「余暇の過ごし方」(上垣豊編著『はじめて学ぶフランスの歴史と文化』ミネルヴァ書房、2020)
「議員職を歴任する フランス第三共和政前期(1870-1914年)におけるブーシュ=デュ=ローヌ県選出議員の政治的経歴」(『歴史学研究』982、2019)
「議会共和政と地方の「政治的議会」 フランス第三共和政前期(1870-1914年)におけるブーシュ=デュ=ローヌ県の事例を中心に」(『史学雑誌』127-4、2018)

目次

20221202暫定

はじめに 議会共和政としての第三共和政  

第一章 近現代フランス史における「議会史」 第三共和政前期の議会史研究の展開と課題
はじめに 
第一節 古典的政治史のなかの議会(同時代 一九七〇年代) 
第二節 プロソポグラフィの普及とその影響(一九五〇年代 ) 
第三節 議会史研究の道へ(一九八〇年代 現在) 
第四節 研究分野としての「議会史」の誕生 
おわりに 
第二章 第三共和政期の議員職とブーシュ=デュ=ローヌ県
はじめに 
第一節 各議員職に関する法的規定 
第二節 第三共和政前期のブーシュ=デュ=ローヌ県 
第一部 議会共和政と議員たちの世界 
第三章 議員職の歴任 政治的経歴の形成と歴史的意義
はじめに 
第一節 ブーシュ=デュ=ローヌ県選出議員の政治的経歴 
第二節 二種類の国会議員 地元議員と非地元議員  
第三節 地元議員か非地元議員か 
第四節 政治的経歴を形成する意味 
おわりに 
第四章 議会活動の規範と「政治の専門職化」 下院における常任委員会制度の導入
はじめに 
第一節 常任委員会制度をめぐる下院での議論 
第二節 議会活動の規範の主体 
第三節 議会活動の変遷 第四立法期と第七立法期における委員会の活動を例に  
おわりに 
第五章 議員職の兼任と「議会政治の空間」 ブーシュ=デュ=ローヌ県における兼任をめぐる実践
はじめに 
第一節 ブーシュ=デュ=ローヌ県における議員職の兼任 
第二節 保守派との争いと共和派議員による兼任 一八七〇年代における兼任議員  
第三節 急進派の時代と兼任回避 一八八〇年代における兼任議員  
第四節 兼任を通じた共和派と社会主義派の闘争 一八九〇年代以降のマルセイユを事例に  
第五節 兼任と「議会政治の空間」 
おわりに 
第六章 議員職の兼任をめぐる「自由主義体制」 法的規制と兼任批判の限界
はじめに 
第一節 第三共和政前期における議員職の兼任 
第二節 下院における兼任禁止法案の議論 
第三節 兼任回避という実践 
第四節 兼任に関する新聞報道 
おわりに 

第二部 議会共和政と地方議会
第七章 議会共和政と地方議会の「政治化」 地方議会による「政治的請願」と「議会政治の空間」の形成
はじめに 
第一節 近代フランスにおける地方分権化と一八七一年八月一〇日法 
第二節 県議会による「政治的請願」 
第三節 第三共和政初期の県議会(一八七一‐一八七九年) 「行政機関」としての県議会  
第四節 議会共和政における県議会(一八七九‐一九一四年) 「政治的議会」としての県議会  
第五節 議会共和政における中央と県議会の関係 非合法あるいは非公式な政治空間の誕生  
おわりに 
第八章 市町村議会をめぐる二つの「モデル」 マルセイユ、エクス、アルルを対象に
はじめに 
第一節 一八七〇年代の都市の権力闘争 
第二節 市町村議会をめぐる闘争と二つの「モデル」 
おわりに 
第九章 忘れられた議会 第三共和政前期における郡議会の位置
はじめに 
第一節 近代フランスにおける郡議会に関する法制度 
第二節 第三共和政前期の郡議会 
第三節 郡議会改革の動きと挫折 
第四節 「複数の議会からなる歴史」における郡議会の位置 
おわりに 

第三部 議会共和政と有権者たち
第一〇章 下院議員の選出過程 選挙の実践からみる議会共和政
はじめに 
第一節 第三共和政前期における投票方法 
第二節 単記式投票制における下院議員の選出過程 一八八一年の下院議員総選挙  
第三節 名簿式投票制における下院議員の選出過程 一八八五年の下院議員総選挙  
おわりに 
第一一章 ブーシュ=デュ=ローヌ県共和派中央委員会と「議会政治の空間」 一八七〇年代初頭 一八八〇年代半ば
はじめに 
第一節 第三共和政前期における党派・政党 
第二節 共和派中央委員会の成立 
第三節 組織としての共和派中央委員会 
第四節 「規律」の限界と共和派の再編 
おわりに 

おわりに 「議会共和政」とは何か 
付録 ブーシュ=デュ=ローヌ県選出国会議員および県議会議員に関する事典 

参考文献一覧
このページの先頭へ