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中国近代化において注目される梁啓超ら知識人の存在。清末および明治における文化交流のなかで近代伝記の成立過程を辿る。中国のナショナリズムの発端を啓蒙運動に見出すなど,近代性の原点を解明する。
『中国研究月報』Vol.77 No.3(No.901) 2023年3月号,50-52頁,評者:武田雅哉氏
森岡優紀(もりおか・ゆき)
専門は中国文化研究、東アジア比較研究。
神戸大学大学院文化学研究科単位取得退学。神戸大学博士(学術)。京都大学人間・環境学研究科単位取得退学。京都大学博士(人間・環境学)。
主な業績に、『中国近代小説の成立と写実』(京都大学学術出版会、2012)、『歴史の周縁から』(東方書店、2016)。“The Reception of Modern Biography in East Asia: How Washington's Biographies were translated?" Zinbun 45, 2015. 「叙事,空間与自我意識」(『澳門理工学報』第一期、2018)。「梁啓超『李鴻章』の伝記史上の意義:ヤング・ジョン・アレン(林楽知)・蔡爾康著『中東戦紀本末』の影響からの考察」(『社会システム研究』第二十号、2017)等がある。
専門は中国文化研究、東アジア比較研究。
神戸大学大学院文化学研究科単位取得退学。神戸大学博士(学術)。京都大学人間・環境学研究科単位取得退学。京都大学博士(人間・環境学)。
主な業績に、『中国近代小説の成立と写実』(京都大学学術出版会、2012)、『歴史の周縁から』(東方書店、2016)。“The Reception of Modern Biography in East Asia: How Washington's Biographies were translated?" Zinbun 45, 2015. 「叙事,空間与自我意識」(『澳門理工学報』第一期、2018)。「梁啓超『李鴻章』の伝記史上の意義:ヤング・ジョン・アレン(林楽知)・蔡爾康著『中東戦紀本末』の影響からの考察」(『社会システム研究』第二十号、2017)等がある。
森岡優紀著『中国近代小説の成立と写実』
はじめに
序 章
一 西洋の近代伝記
二 日本の伝記の歴史的変遷
三 西洋伝記の翻訳と日本
四 中国における史学と伝記
五 本書の構成
第一章 東西交流で変容する伝記観――清末の雑誌と海外の人物略伝
一 はじめに
二 清末における宣教師の雑誌と伝記
三 『万国公報』掲載の「地球一百名人伝」
四 変容する伝記観
五 おわりに
第二章 西洋偉人伝の始まり――日本と中国のワシントン伝
一 はじめに
二 『華盛頓全伝』の内容
三 翻訳原本Life of George Washingtonの諸版本
四 中国語の翻訳と日本語の翻訳を比較して
1 日本の翻訳『通俗和聖東伝』について
2 翻訳方法の比較
五 おわりに
第三章 中国の近代伝記と明治日本――吉田宇之助、早田玄洞、梁啓超の三つの『李鴻章』
一 はじめに
二 梁啓超『李鴻章』の内容
三 日本の伝記からの影響
四 梁啓超、吉田宇之助、早田玄洞の伝記から見る日清戦争
五 徳富蘇峰の影響
六 おわりに
第四章 歴史としての伝記――日清戦争戦記『中東戦紀本末』と梁啓超『李鴻章』
一 はじめに
二 宣教師、ヤング・ジョン・アレンの『中東戦紀本末』
三 日清戦争と『李鴻章伝』
四 おわりに
第五章 伝記の政治性――『殉難六烈士伝』と日本の「六士伝」
一 はじめに
二 梁啓超『殉難六烈士伝』の掲載
三 「康広仁伝」
四 「楊深秀伝」、「楊鋭伝」、「林旭伝」、「劉光第伝」
五 「譚嗣同伝」
1 譚嗣同との出会い
2 皇帝の密詔「衣帯密詔」
3 譚嗣同と袁世凱の会談
4 政変の当日における梁啓超と譚嗣同の行動
六 おわりに
第六章 東アジアの歴史認識と志士伝――朝鮮の金玉均伝と日本
一 はじめに
二 金玉均の日記『甲申日録』
三 日本における金玉均に関する文献
四 朝鮮における金玉均に関する文献
五 おわりに
結 語
謝辞
主要参考文献
索引(人名/事項)
序 章
一 西洋の近代伝記
二 日本の伝記の歴史的変遷
三 西洋伝記の翻訳と日本
四 中国における史学と伝記
五 本書の構成
第一章 東西交流で変容する伝記観――清末の雑誌と海外の人物略伝
一 はじめに
二 清末における宣教師の雑誌と伝記
三 『万国公報』掲載の「地球一百名人伝」
四 変容する伝記観
五 おわりに
第二章 西洋偉人伝の始まり――日本と中国のワシントン伝
一 はじめに
二 『華盛頓全伝』の内容
三 翻訳原本Life of George Washingtonの諸版本
四 中国語の翻訳と日本語の翻訳を比較して
1 日本の翻訳『通俗和聖東伝』について
2 翻訳方法の比較
五 おわりに
第三章 中国の近代伝記と明治日本――吉田宇之助、早田玄洞、梁啓超の三つの『李鴻章』
一 はじめに
二 梁啓超『李鴻章』の内容
三 日本の伝記からの影響
四 梁啓超、吉田宇之助、早田玄洞の伝記から見る日清戦争
五 徳富蘇峰の影響
六 おわりに
第四章 歴史としての伝記――日清戦争戦記『中東戦紀本末』と梁啓超『李鴻章』
一 はじめに
二 宣教師、ヤング・ジョン・アレンの『中東戦紀本末』
三 日清戦争と『李鴻章伝』
四 おわりに
第五章 伝記の政治性――『殉難六烈士伝』と日本の「六士伝」
一 はじめに
二 梁啓超『殉難六烈士伝』の掲載
三 「康広仁伝」
四 「楊深秀伝」、「楊鋭伝」、「林旭伝」、「劉光第伝」
五 「譚嗣同伝」
1 譚嗣同との出会い
2 皇帝の密詔「衣帯密詔」
3 譚嗣同と袁世凱の会談
4 政変の当日における梁啓超と譚嗣同の行動
六 おわりに
第六章 東アジアの歴史認識と志士伝――朝鮮の金玉均伝と日本
一 はじめに
二 金玉均の日記『甲申日録』
三 日本における金玉均に関する文献
四 朝鮮における金玉均に関する文献
五 おわりに
結 語
謝辞
主要参考文献
索引(人名/事項)