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北魏平城時代

李 憑/劉 可維 訳

A5上製・390頁

ISBN: 9784814003716

発行年月: 2021/10

  • 本体: 4,900円(税込 5,390円
 
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内容

中国の魏晋南北朝史研究の代表的な著作の一つと知られる李憑氏の傑作。首都平城を中心に北魏の成立過程を時系列でたどりながら、政権をになう拓跋部自体の文化と漢文化のそれぞれの特徴が交じり錯綜するありさまを明快に記述する。文献資料に見られる多くの表面的矛盾の背後にある真実を探り、綿密な考証によって斬新で説得力のある結論を導く。

プロフィール

李  憑(り ひょう)
中国江蘇省江陰市出身、1948年9月生まれ

経歴:
2018年 澳門大学で「栄休教授」を獲得
2002年―2018年 浙江大学・華南師範大学・澳門大学教授を歴任
2001年―2002年 韓国国立漢城大学東洋文化研究所韓国高等教育基金資助学者
1996年―2001年 中国社会科学院歴史研究所秦漢魏晋南北朝研究室主任
1991年―1996年 書目文献出版社社長・総編輯
1989年―1991年 北京図書館参考部研究室主任
1989年 北京大学歴史学博士学位取得

著作:
『北朝論稿』、北京師範大学出版社、2018年
『李憑学術経典文集』、山西人民出版社、2015年
『北魏平城時代』(第三版)、上海古籍出版社、2014年
『北朝研究存稿』、商務印書館、2006年

論文:
「新加坡典藏抄本〈史記〉的学術価値」、『歴史研究』2017年第6期
「北史中的宗族与北朝歴史系統」、『中国社会科学』2016年第5期
「黄帝歴史形象的塑造」、『中国社会科学』2012年第3期
「北魏龍城諸后考実」、『歴史研究』2007年第3期
「北魏道武帝早年経歴考」、『中国史研究』1992年第1期
「北魏離散諸部問題考実」、『歴史研究』1990年第2期
ほか多数

訳  者
劉 可維(りゅう かい)
現職:南京師範大学社会発展学院准教授
著作:
『絲路的最東端 ―従倭国到日本国―』、商務印書館、2019年
訳著:
川本芳昭著、劉可維訳『東亜古代的諸民族与国家』、社会科学文献出版社、2020年
三﨑良章著、劉可維訳『五胡十六国 ―中国史上的民族大遷徙―』、商務印書館、2019年
論文:
「敦煌本〈十王圖〉所見刑具刑罰考」、『文史』2016年第3期
「漢魏晋南北朝葬儀中「殊礼」的形成与変遷」、『史学月刊』2016年第11期
「北魏・唐における枷について ―獄官令の検討からみた―」、『九州大学東洋史論集』第43集、2015年
A Discussion of The Han Dynasty's Systems of Coffin Bestowal, Journal of Chinese Studies No. 60, 2015.
「唐代の賵賻制度について ―唐喪葬令を中心として―」、『史学雑誌』第122編11号、2013年
「隴西李氏敦煌房考辨」、『敦煌研究』2008年第4期
ほか

小尾 孝夫(おび たかお)
現職:大東文化大学文学部中国文学科准教授
論文:
「義煕土断における劉裕の政治的意図 ―僑豫州および僑淮南郡の実土化をめぐって―」、『東洋史研究』第77巻第1号、2018年
「建康の歴史的性格と都城圏の形成」、大阪市立大学大学院文学研究科東洋史学専修研究室編『中国都市論への挑動』、汲古書院、2016年
「南朝宋斉時期の国軍体制と僑州南徐州」、『唐代史研究』第13号、2010年
ほか

小野 響(おの ひびき)
現職:日本学術振興会特別研究員PD(京都大学大学院人間・環境学研究科)
著作:
『後趙史の研究』、汲古書院、2020年
論文:
「陶侃出自考 ―六朝時代における「渓」再考―」、『立命館文学』669号、2020年
「烏桓における単于の導入 ―三郡烏桓王権の変化と非漢族への単于授与」、『立命館東洋史学』43号、2020年
「前燕国家体制考 ―慕容儁称帝以後を中心として―」、『史滴』39号、2017年
「前秦苻堅政権論序説」、『集刊東洋学』114号、2016年
ほか

目次

   凡 例
   日本語版への序

序章 北魏平城政権史概観
第一章 皇帝権力の創始
   第一節 道武帝若年期の経歴について
    一 蜀への配流
    二 再び長安へ
    三 中原文化の影響
   第二節 部族解散について
    一 盛楽における「衆を息めて農を課す」の実施
    二 河北における屯田の実施
    三 繁畤にて屯衛を更選したことについて
    四 部族解散後の京畿
   第三節 皇帝権力の確立と危機
    一 乙未・丙申の両詔書の意義
    二 蕭墻の患
   附表一「登国年間部族戦争表」
   附表二「道武朝臣僚処罰表」
第二章 太子監国
   第一節 拓跋燾の立太子について
    一 拓跋燾に対する呼称の齟齬
    二 「太平王燾を立て皇太子と為す」について
   第二節 太子燾の監国
    一 常規を超えた太子監国の権力
    二 明元帝の矛盾する言論について
    三 北魏史上における最初の太子
    四 清河王の政変が示す問題について
    五 拓跋烈は道武帝の同母弟である
    六 道武帝末年の皇位争いについて
    七 崔浩 明元帝の心の病を看破す
    八 太子監国の本質
   第三節 正平事変
    一 正平事変の真相
    二 太子監国の意義と弊害
第三章 乳母の朝政干渉
   第一節 道武帝が劉夫人を殺害した原因
    一 子貴母死の創始者
    二 「父を縛して降を請」う者について
    三 庇護を受ける道武帝
    四 「子貴母死」という過激な対策
   第二節 「子貴母死」の故事
    一 後宮における制度化
    二 「子貴母死」の廃止
    三 「子貴母死」の変遷
   第三節 乳母常氏の権力独占について
    一 常氏の台頭
    二 馮氏の立后
    三 常氏の勢力
第四章 太后の臨朝聴政
   第一節 孝文帝の誕生をめぐる問題
    一 拓跋氏の若年出産
    二 「高祖 生まるる所を知らず」について
    三 楊椿の子孫を戒める言葉
   第二節 文明太后の臨朝聴政
    一 二度の臨朝聴政の間
    二 馮氏の勢力
   第三節 太后の臨朝聴政の背景
    一 馮氏と常氏の経歴
    二 朝廷の小人について
    三 恒代の遺風
    四 宮廷の女官
    五 文明太后の漢文化の素養
   第四節 孝文帝への政権返還
    一 弱体化した皇帝権力
    二 超えることのできない限界
    三 遷都策における孝文帝の感情的要素
    四 文明太后が孝文帝に与えた影響
終章 平城時代の歴史的意義

   附 録
   表一 力微から北魏の建国に至るまでの拓跋氏の系図
   表二 北魏王朝の系図
   表三 北魏平城時代諸帝年表
   訳者あとがき
   索 引
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