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プリミエ・コレクション 114

唐代の皇太子制度

千田 豊

A5上製・210頁

ISBN: 9784814003228

発行年月: 2021/03

  • 本体: 3,200円(税込 3,520円
  • 在庫あり
 
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内容

「釈奠」「歯冑の礼」「皇太子号追贈」「太子廟」等々、政権の安寧を図るべく利用された皇太子制度を解明する。

プロフィール

千田豊(せんだゆたか)
1989年兵庫県生まれ
2019年京都大学大学院人間・環境学研究科共生文明学専攻博士後期課程修了、博士(人間・環境学)。現在、大手前大学非常勤講師・帝塚山学院中学校高等学校非常勤講師。
主要論文
「釈奠と歯胄の礼―中国中世の皇太子と儀礼」(『歴史文化社会論講座紀要』、京都大学大学院人間・環境学研究科歴史文化社会論講座、14号、2017年)
「唐代における皇太子号と皇帝号の追贈」(『集刊東洋学』、中国文史哲研究会、120号、2019年)
「西晋の太子師傅」(『歴史文化社会論講座紀要』、京都大学人間・環境学研究科歴史文化社会論講座紀要、16号、2019年)

目次

 序 論
   はじめに
   第一節 中国における皇太子制度について
   第二節 皇太子に関する従来の研究
   第三節 本書の課題と構成
第一章 西晋における太子師傅――皇太子の守り役の役割
   はじめに
   第一節 武帝・恵帝による太子師傅の充実
    一 東宮の整備と太子師傅の兼官
    二 恵帝の即位と太子六傅
   第二節 皇太子司馬衷の太子師傅
    一 太子師傅就任者の名声と実権
    二 太子師傅就任の政治的背景
   第三節 皇太子司馬遹の太子六傅
   おわりに
第二章 釈奠と歯冑の礼――資質の顕示としての皇太子儀礼
   はじめに
   第一節 釈奠礼の系譜――魏晋から唐まで
    一 魏晋南朝における釈奠
    二 北朝における釈奠
    三 唐における釈奠
   第二節 『大唐開元礼』にみえる釈奠
   第三節 釈奠と歯冑の礼
    一 歯冑の礼
    二 唐における歯冑と釈奠
   おわりに
第三章 唐代における皇太子号と皇帝号の追贈――功績重視の皇太子位
   はじめに
   第一節 高宗・玄宗による皇帝号・皇太子号の追贈
    一 高宗による皇帝号の追贈
    二 玄宗による皇太子号・皇帝号の追贈
   第二節 粛宗・代宗・徳宗による皇太子号・皇帝号の追贈
    一 粛宗による追贈
    二 代宗による追贈
    三 徳宗による追贈
   第三節 皇太子号・皇帝号以外の追贈
    一 正第一品の官爵の追贈
    二 皇太子位の官爵化
   おわりに
第四章 唐代における太子廟――皇帝の資質と「孝」と「悌」
   はじめに
   第一節 太子廟祭祀の発議と停止
    一 四太子と太子廟祭祀
    二 子孫による祭祀と国家による祭祀
    三 粛宗による四時享献の停止
   第二節 太子廟祭祀の再開と新たな太子廟
    一 徳宗による太子廟祭祀の再開
    二 憲宗による官僚の削減と皇太子の薨去
    三 宝暦年間の決定とその後
   第三節 文宗による追贈と太子廟祭祀
    一 皇太子号の追贈と皇太子の薨去
    二 文宗による太子廟祭祀
    三 太子廟祭祀のその後
   第四節 皇帝の兄弟と太子廟祭祀
    一 別廟としての太子廟
    二 皇帝の資質としての孝悌
   おわりに
第五章 唐代の皇太子監国――皇位継承からみた
   はじめに
   第一節 隋以前の太子監国について
    一 南朝における太子監国
       劉宋/南斉/南梁
    二 北朝における太子監国
       北魏/北斉/北周/隋
   第二節 唐代における太子監国について
   第三節 皇位継承における太子監国と勾当
    一 皇位継承と太子監国
    二 勾当軍国政事の出現
   おわりに
 結 論

   主な引用史料一覧
   あとがき
   中文概要
   索引(人名 ―事項)
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