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【推薦】佐藤文隆氏(元日本物理学会会長・京都大学名誉教授)
人類は二,三千年の文明とともにあり,この先達の遺産を受け継ぐのが読書である。二,三十年の実人生だけでは,食っていく単能な専門家にはなれるが,文明人にはなれない。そうはいっても専門への集中,研鑽も大事である。本書ではこのバランスを “「専門外」の四つのカテゴリー”という考えで上手にマネージする秘訣が提示されている。学術書編集の達人が披露する実践論であり,文明人になる人生の処方箋だ。
人類は二,三千年の文明とともにあり,この先達の遺産を受け継ぐのが読書である。二,三十年の実人生だけでは,食っていく単能な専門家にはなれるが,文明人にはなれない。そうはいっても専門への集中,研鑽も大事である。本書ではこのバランスを “「専門外」の四つのカテゴリー”という考えで上手にマネージする秘訣が提示されている。学術書編集の達人が披露する実践論であり,文明人になる人生の処方箋だ。
『朝日新聞』2020年12月12日付朝刊 読書面
『週刊読書人』2020年12月11日号、評者:森貴志氏
『週刊読書人』2020年12月11日号「図書館流通センター提供書評」、評者:中尾優子氏
『週刊東洋経済』2020年12月5日号、「話題の本」
『読売新聞』2020年11月22日朝刊 本よみうり堂、評者:三中信宏氏
『図書新聞』2020年11月28日付、評者:三浦衛氏
『公明新聞』2020年11月2日付 読書面
『週刊読書人』2020年12月11日号、評者:森貴志氏
『週刊読書人』2020年12月11日号「図書館流通センター提供書評」、評者:中尾優子氏
『週刊東洋経済』2020年12月5日号、「話題の本」
『読売新聞』2020年11月22日朝刊 本よみうり堂、評者:三中信宏氏
『図書新聞』2020年11月28日付、評者:三浦衛氏
『公明新聞』2020年11月2日付 読書面
鈴木哲也(すずき てつや)
京都大学学術出版会専務理事・編集長
京都大学文学部および教育学部に学ぶ。出版社勤務を経て2006年より現職。
著書に,『学術書を書く』(2015年,高瀬桃子との共著),『世界大学ランキングと知の序列化――大学評価と国際競争を問う』(2016年,分担執筆),『京都の「戦争遺跡」をめぐる』(1991/1996年,池田一郎との共著)など。
京都大学学術出版会専務理事・編集長
京都大学文学部および教育学部に学ぶ。出版社勤務を経て2006年より現職。
著書に,『学術書を書く』(2015年,高瀬桃子との共著),『世界大学ランキングと知の序列化――大学評価と国際競争を問う』(2016年,分担執筆),『京都の「戦争遺跡」をめぐる』(1991/1996年,池田一郎との共著)など。
「学びたいことが学べない」―1通のメールから
第I部 考える―学術書を読む意味
第1章 「現場の哲学」が求められる時代―「専門」の限界
複雑さを増す社会の中で
方法や認識の壁を越える対話としての読書
第2章 自省作用と創造―専門外0 の学びの機能とその楽しさ
量子力学を拓いたハイゼンベルクの読書
「実用主義」「理想主義」の肥大を抑える外部からの眼
専門外の学びはそもそも楽しい―読書会の取り組みから
第3章 「わかりやすい」からの脱却
「わかりにくい」本,「わかりやすい」本
「わかりやすい」とバブル時代
丁寧なコミュニケーションを損なう「わかりやすい」
コラム 1 塩漬けにする/補助線を待つ/人に聞く
―「わからない」ときはどうするか?
第II部 選ぶ― 専門外の専門書をどう選ぶか
第4章 「専門外」の四つのカテゴリー
第5章 【カテゴリー①】良質の科学史・社会文化史を読む
―遠い専門外の本を選ぶ
科学史を読む―世界認識の歴史と人の営みとしての科学の姿に触れる
社会文化史,歴史学史を読む― 市民科学の世界史的意義にも繋がる
第6章 【カテゴリー②】「大きな問い」と対立の架橋
―近い専門外の本を選ぶ
「大きな問い」のある本
対立を架橋する本
著者の生き方としての学問を知ることができる3冊
第7章 【カテゴリー③】古典と格闘する―「メタ知識」を育む
メタ知識としての古典が拓くもの
プルタルコス『モラリア1 』を事例に
第8章 【カテゴリー④】現代的課題を歴史的視野から見る本
コラム 2 学識のある人を慕う,という本選び
第III部 読む―学術書の読書から現代を考える
第9章 博識は「ノオス」を教えない―速読・多読は大切か?
「速読・多読」を強いるもう一つのパラダイム
「確証バイアス」と速読・多読―「知識か情報か」ふたたび
セネカの戒め
本を塩もみして,芯を洗い出す
第10章 知の評価の在り方を変えよう
サッカー選手と野球選手の価値を,取った得点で比較する?
「知を数で計る」仕掛け人たち
「知を数で計る」思考はどこから来たか
第11章 危機の時代を乗り越えるための知を
「知を数で計る」ことと「わかりやすい」
専門の知を越えた対話で,現実世界の見えない根に触れていく
あとがき―「対話型専門知」を求めて
参照文献
第I部 考える―学術書を読む意味
第1章 「現場の哲学」が求められる時代―「専門」の限界
複雑さを増す社会の中で
方法や認識の壁を越える対話としての読書
第2章 自省作用と創造―専門外0 の学びの機能とその楽しさ
量子力学を拓いたハイゼンベルクの読書
「実用主義」「理想主義」の肥大を抑える外部からの眼
専門外の学びはそもそも楽しい―読書会の取り組みから
第3章 「わかりやすい」からの脱却
「わかりにくい」本,「わかりやすい」本
「わかりやすい」とバブル時代
丁寧なコミュニケーションを損なう「わかりやすい」
コラム 1 塩漬けにする/補助線を待つ/人に聞く
―「わからない」ときはどうするか?
第II部 選ぶ― 専門外の専門書をどう選ぶか
第4章 「専門外」の四つのカテゴリー
第5章 【カテゴリー①】良質の科学史・社会文化史を読む
―遠い専門外の本を選ぶ
科学史を読む―世界認識の歴史と人の営みとしての科学の姿に触れる
社会文化史,歴史学史を読む― 市民科学の世界史的意義にも繋がる
第6章 【カテゴリー②】「大きな問い」と対立の架橋
―近い専門外の本を選ぶ
「大きな問い」のある本
対立を架橋する本
著者の生き方としての学問を知ることができる3冊
第7章 【カテゴリー③】古典と格闘する―「メタ知識」を育む
メタ知識としての古典が拓くもの
プルタルコス『モラリア1 』を事例に
第8章 【カテゴリー④】現代的課題を歴史的視野から見る本
コラム 2 学識のある人を慕う,という本選び
第III部 読む―学術書の読書から現代を考える
第9章 博識は「ノオス」を教えない―速読・多読は大切か?
「速読・多読」を強いるもう一つのパラダイム
「確証バイアス」と速読・多読―「知識か情報か」ふたたび
セネカの戒め
本を塩もみして,芯を洗い出す
第10章 知の評価の在り方を変えよう
サッカー選手と野球選手の価値を,取った得点で比較する?
「知を数で計る」仕掛け人たち
「知を数で計る」思考はどこから来たか
第11章 危機の時代を乗り越えるための知を
「知を数で計る」ことと「わかりやすい」
専門の知を越えた対話で,現実世界の見えない根に触れていく
あとがき―「対話型専門知」を求めて
参照文献