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リーダーの信念がそのまま国家の在り方に現れた明治維新,「上」に権を「下」に自由をという木戸孝允の集権的なリーダーシップは,維新期の激動を主導するには大きな力を発揮した。しかしそれは,晩年の国家建設期,木戸の影響力を落とす要因にもなる。生い立ちや交遊といった個人の姿から,藩政の改革者,維新の推進者といった公式の振る舞いまでを一貫して理解して示される新たな木戸像は,激動の21世紀を生きる私たちの指針となろう。
『琉球新報』2018.4.29付 読書面
『沖縄タイムス』2018.5.5付 読書面
『新潟日報』2018.5.6付 読書面
『京都新聞』2018.5.6付 読書面
『山陽新聞』2018.5.6付 読書面
『山陰新聞』2018.5.6付 読書面
『山陰中央新報』2018.5.6付 読書面
『愛媛新聞』2018.5.6付 読書面
『長崎新聞』2018.5.6付 読書面
『佐賀新聞』2018.5.13付 読書面
『東奥日報』2018.5.13付 読書面
『岩手日報』2018.5.13付 読書面
『四國新聞』2018.5.13付 読書面
『大分合同新聞』2018.5.13付 読書面
『福井新聞』2018.5.13付 読書面
『福島民報』2018.5.19付 読書面
『中國新聞』2018.5.20付 読書面
『山梨日日新聞』2018.5.20付 読書面
『岐阜新聞』2018.5.20付 読書面
『讀賣新聞』2018.6.3付「本よみうり堂」、評者:苅部直氏
『山形新聞』2018.6.3付 読書面
『日本歴史』2020年3月号,
96-98頁、評者:西川誠氏
『沖縄タイムス』2018.5.5付 読書面
『新潟日報』2018.5.6付 読書面
『京都新聞』2018.5.6付 読書面
『山陽新聞』2018.5.6付 読書面
『山陰新聞』2018.5.6付 読書面
『山陰中央新報』2018.5.6付 読書面
『愛媛新聞』2018.5.6付 読書面
『長崎新聞』2018.5.6付 読書面
『佐賀新聞』2018.5.13付 読書面
『東奥日報』2018.5.13付 読書面
『岩手日報』2018.5.13付 読書面
『四國新聞』2018.5.13付 読書面
『大分合同新聞』2018.5.13付 読書面
『福井新聞』2018.5.13付 読書面
『福島民報』2018.5.19付 読書面
『中國新聞』2018.5.20付 読書面
『山梨日日新聞』2018.5.20付 読書面
『岐阜新聞』2018.5.20付 読書面
『讀賣新聞』2018.6.3付「本よみうり堂」、評者:苅部直氏
『山形新聞』2018.6.3付 読書面
『日本歴史』2020年3月号,
96-98頁、評者:西川誠氏
齊藤紅葉(さいとう もみじ)
京都大学大学院法学研究科研修員
京都大学博士(法学)
1982年 北海道生まれ
2016年 京都大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得満期退学
[主要論文]「幕末期木戸孝允の国家構想と政治指導――長州藩の統制から倒幕へ(一八三三-一八六五)」(1)~(3)(『法学論叢』第179巻第4号・6号・第180巻第3号、2016年7月・9月・12月)、「木戸孝允と中央集権国家の成立――西洋列強と対峙しうる新国家の樹立(一八六五-一八七一)」(1)~(3)(『法学論叢』第181巻第1~3号、2017年4~6月)、「木戸孝允と薩長同盟――慶応元年から慶応三年」(伊藤之雄・中西寬編 『日本政治史の中のリーダーたち――明治維新から敗戦後の秩序変容まで』京都大学学術出版会、2018年)
[編集]吉田清成関係文書研究会編『吉田清成関係文書』五・六 書類篇1・2(思文閣出版、2013・2016年)
京都大学大学院法学研究科研修員
京都大学博士(法学)
1982年 北海道生まれ
2016年 京都大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得満期退学
[主要論文]「幕末期木戸孝允の国家構想と政治指導――長州藩の統制から倒幕へ(一八三三-一八六五)」(1)~(3)(『法学論叢』第179巻第4号・6号・第180巻第3号、2016年7月・9月・12月)、「木戸孝允と中央集権国家の成立――西洋列強と対峙しうる新国家の樹立(一八六五-一八七一)」(1)~(3)(『法学論叢』第181巻第1~3号、2017年4~6月)、「木戸孝允と薩長同盟――慶応元年から慶応三年」(伊藤之雄・中西寬編 『日本政治史の中のリーダーたち――明治維新から敗戦後の秩序変容まで』京都大学学術出版会、2018年)
[編集]吉田清成関係文書研究会編『吉田清成関係文書』五・六 書類篇1・2(思文閣出版、2013・2016年)
はじめに
第一章 「開化」の始まり―ペリー来航の衝撃―
一節 江戸で「西洋」と出会う
二節 斎藤弥九郎と周布政之助の目に留まる
(1)西洋理解と西洋技術の導入
(2)産業振興と人脈の広がり
三節 組織統制は集権が有効
(1)一橋派に期待する
(2)西洋知識と人脈を評価される
四節 幕府改革への失望
(1)桜田門外の変後の改革停滞と焦り
(2)若手藩士統率の苦労と収穫
(3)雄藩提携での幕府改革を望む
五節 国政参画への意欲―周布からの評価―
(1)開国を意識した国政改革への意見
(2)昇進へのステップ
第二章 長州藩の「勢」と木戸の迷い―攘夷決行から禁門の変へ―
一節 方針統一と勢力集結を重視した攘夷論
(1)薩摩、越前との提携に期待
(2)長州藩論の統一を目指す
(3)手段としての攘夷への転換と木戸の抜擢
二節 攘夷決行という実戦の覚悟を迫られる
(1)幕府体制の維持と薩長協力を求める
(2)長州藩の強硬姿勢
三節 八・一八政変に至る長州藩の迷走と木戸の離脱志向
(1)藩内統制を周布に期待
(2)海防強化を重視する
(3)攘夷決行の長州に帰らず
(4)藩内統制の崩壊を認識
四節 禁門の変に至る木戸の無力
(1)京都への出兵反対を受け入れられず
(2)幕府、朝廷、諸侯の無力を認識
(3)長州藩内統制の崩壊
(4)次の国家体制を見据えて出石へ
第三章 決意の木戸―長州藩政主導と新国家樹立へ―
一節 長州藩を創り変える
(1)元治の内乱後の木戸の帰藩
(2)実質的な藩政主導の立場へ
(3)諸隊と支藩への統制に着手
(4)藩を「道具」にした国家体制改革
二節 外国、薩摩藩対応を通して自身への集権化を目指す
(1)藩内外の危うい均衡の維持
(2)薩摩藩からの武器購入を独断で決定する
(3)武器購入の成功と藩内統制強化
三節 諸勢力との巧みな情報戦
四節 薩長同盟の締結のために危険を冒す
(1)藩内の同意を取り付ける
(2)薩摩藩から妥協を引き出す
第四章 木戸の求心力と集権化―第二次長州征討から王政復古へ―
一節 幕府軍の撤退と長州藩での集権化の成功
(1)渋る藩政府首脳部の意識改革
(2)はやる諸隊の統制に成功
二節 討幕の先に廃藩を意識
(1)「群雄割拠」に対する危機感と廃藩の萌芽
(2)最終調停者としての藩主の位置づけ
(3)岩倉具視の木戸評価
三節 薩摩藩の方針転換を待つ
(1)諸侯会議の終息を待つ
(2)三条実美への武力討幕の示唆
(3)新国家体制に向けた長州藩政改革
(4)「二王」なき新国家と外国の視線
四節 王政復古と集権国家への第一歩
第五章 維新の主導者へ―明治政府の成立―
一節 大久保、岩倉との提携と外国との関係安定を図る
(1)国家独立の維持を意識した中央集権化の建言
(2)五箇条の御誓文の「公論」と少人数での政策決定
(3)キリスト教徒への対応をめぐる外国交渉
二節 東北・北越の戦いと政府方針の統一の促進
三節 国家侵略への危機感を強める
(1)「万国公法」への不信
(2)廃藩の先に地方の発展を希望する
(3)東幸後、重要事項への決定権を強める
(4)長期的見通しを大久保と語る
四節 廃藩への改革停滞と体調不良
(1)藩の兵権掌握を急ぎ征韓論を主張
(2)版籍奉還への不満
第六章 不可欠な「大果断」―廃藩の実現―
一節 集権化の進展と停滞への危惧
(1)廃藩への前進を望む
(2)改革の失敗を地方に見る
二節 世界情勢の変化から廃藩を急務とする
(1)大蔵省の権限縮小と改革後退の危機
(2)政府への出仕見合わせにより改革推進を求める
(3)廃藩を引き寄せる
三節 待望の廃藩置県―近代日本国家の成立と発展―
(1)反政府分子の強硬な取り締まり
(2)長州藩内改革の進展
(3)木戸なくして廃藩なし
第七章 木戸の焦燥と衰退―岩倉使節団から外征反対、立憲政体へ―
一節 廃藩後の自信と淡い危惧
二節 岩倉使節団での衝撃
三節 外征への怒り
(1)征韓論の阻止と体調の悪化
(2)台湾出兵への静かな反対
(3)強硬な出兵への怒りと帰県の失策
(4)伊藤、山県への落胆と誤算
四節 漸次立憲政体樹立に向けて最後の改革に取り組む
(1)大阪会議は一生の「大失策」
(2)実権の低下
(3)身を引く覚悟と宮内省からの維新展望
(4)木戸の「謀叛」
おわりに
注
あとがき
索引
第一章 「開化」の始まり―ペリー来航の衝撃―
一節 江戸で「西洋」と出会う
二節 斎藤弥九郎と周布政之助の目に留まる
(1)西洋理解と西洋技術の導入
(2)産業振興と人脈の広がり
三節 組織統制は集権が有効
(1)一橋派に期待する
(2)西洋知識と人脈を評価される
四節 幕府改革への失望
(1)桜田門外の変後の改革停滞と焦り
(2)若手藩士統率の苦労と収穫
(3)雄藩提携での幕府改革を望む
五節 国政参画への意欲―周布からの評価―
(1)開国を意識した国政改革への意見
(2)昇進へのステップ
第二章 長州藩の「勢」と木戸の迷い―攘夷決行から禁門の変へ―
一節 方針統一と勢力集結を重視した攘夷論
(1)薩摩、越前との提携に期待
(2)長州藩論の統一を目指す
(3)手段としての攘夷への転換と木戸の抜擢
二節 攘夷決行という実戦の覚悟を迫られる
(1)幕府体制の維持と薩長協力を求める
(2)長州藩の強硬姿勢
三節 八・一八政変に至る長州藩の迷走と木戸の離脱志向
(1)藩内統制を周布に期待
(2)海防強化を重視する
(3)攘夷決行の長州に帰らず
(4)藩内統制の崩壊を認識
四節 禁門の変に至る木戸の無力
(1)京都への出兵反対を受け入れられず
(2)幕府、朝廷、諸侯の無力を認識
(3)長州藩内統制の崩壊
(4)次の国家体制を見据えて出石へ
第三章 決意の木戸―長州藩政主導と新国家樹立へ―
一節 長州藩を創り変える
(1)元治の内乱後の木戸の帰藩
(2)実質的な藩政主導の立場へ
(3)諸隊と支藩への統制に着手
(4)藩を「道具」にした国家体制改革
二節 外国、薩摩藩対応を通して自身への集権化を目指す
(1)藩内外の危うい均衡の維持
(2)薩摩藩からの武器購入を独断で決定する
(3)武器購入の成功と藩内統制強化
三節 諸勢力との巧みな情報戦
四節 薩長同盟の締結のために危険を冒す
(1)藩内の同意を取り付ける
(2)薩摩藩から妥協を引き出す
第四章 木戸の求心力と集権化―第二次長州征討から王政復古へ―
一節 幕府軍の撤退と長州藩での集権化の成功
(1)渋る藩政府首脳部の意識改革
(2)はやる諸隊の統制に成功
二節 討幕の先に廃藩を意識
(1)「群雄割拠」に対する危機感と廃藩の萌芽
(2)最終調停者としての藩主の位置づけ
(3)岩倉具視の木戸評価
三節 薩摩藩の方針転換を待つ
(1)諸侯会議の終息を待つ
(2)三条実美への武力討幕の示唆
(3)新国家体制に向けた長州藩政改革
(4)「二王」なき新国家と外国の視線
四節 王政復古と集権国家への第一歩
第五章 維新の主導者へ―明治政府の成立―
一節 大久保、岩倉との提携と外国との関係安定を図る
(1)国家独立の維持を意識した中央集権化の建言
(2)五箇条の御誓文の「公論」と少人数での政策決定
(3)キリスト教徒への対応をめぐる外国交渉
二節 東北・北越の戦いと政府方針の統一の促進
三節 国家侵略への危機感を強める
(1)「万国公法」への不信
(2)廃藩の先に地方の発展を希望する
(3)東幸後、重要事項への決定権を強める
(4)長期的見通しを大久保と語る
四節 廃藩への改革停滞と体調不良
(1)藩の兵権掌握を急ぎ征韓論を主張
(2)版籍奉還への不満
第六章 不可欠な「大果断」―廃藩の実現―
一節 集権化の進展と停滞への危惧
(1)廃藩への前進を望む
(2)改革の失敗を地方に見る
二節 世界情勢の変化から廃藩を急務とする
(1)大蔵省の権限縮小と改革後退の危機
(2)政府への出仕見合わせにより改革推進を求める
(3)廃藩を引き寄せる
三節 待望の廃藩置県―近代日本国家の成立と発展―
(1)反政府分子の強硬な取り締まり
(2)長州藩内改革の進展
(3)木戸なくして廃藩なし
第七章 木戸の焦燥と衰退―岩倉使節団から外征反対、立憲政体へ―
一節 廃藩後の自信と淡い危惧
二節 岩倉使節団での衝撃
三節 外征への怒り
(1)征韓論の阻止と体調の悪化
(2)台湾出兵への静かな反対
(3)強硬な出兵への怒りと帰県の失策
(4)伊藤、山県への落胆と誤算
四節 漸次立憲政体樹立に向けて最後の改革に取り組む
(1)大阪会議は一生の「大失策」
(2)実権の低下
(3)身を引く覚悟と宮内省からの維新展望
(4)木戸の「謀叛」
おわりに
注
あとがき
索引