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『東洋史研究』第78巻 第1号、186-196頁、評者:杉村伸二氏
『史學雜誌』第128編 第6号、52-60頁、評者:渡邉将智氏
『古代文化』第71巻 第1号、125-127頁、評者:柿沼陽平氏
『史學雜誌』第128編 第6号、52-60頁、評者:渡邉将智氏
『古代文化』第71巻 第1号、125-127頁、評者:柿沼陽平氏
松島 隆真(まつしま たつま)
1981年 広島県生まれ
立命館大学大学院文学研究科修士課程修了
京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了
京都大学大学院非常勤講師
主な著作
「前漢郡国廟の設置とその意義」(『古代文化』69(3)、2017年)
「鉅鹿の戦いとその歴史的意義――「懐王の約」をめぐる項羽と劉邦」(『中国古代史論叢』9、2017年)
「匈奴の出現と前漢高祖期の政治」(『中国古代史論叢』3、2006年)
1981年 広島県生まれ
立命館大学大学院文学研究科修士課程修了
京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了
京都大学大学院非常勤講師
主な著作
「前漢郡国廟の設置とその意義」(『古代文化』69(3)、2017年)
「鉅鹿の戦いとその歴史的意義――「懐王の約」をめぐる項羽と劉邦」(『中国古代史論叢』9、2017年)
「匈奴の出現と前漢高祖期の政治」(『中国古代史論叢』3、2006年)
はしがき
序章 統一国家の形成
第一節 「天下」と「漢」――プロローグ
第二節 前漢前期政治史研究と「劉邦集団」・「郡国制」
(1)二一世紀の日本における前漢前期政治史研究
(2)「劉邦集団」とは何か
(3)「郡国制」の起源
(4)二一世紀の日本における「郡国制」再評価
(5)展開する「郡国制」と旋回する「劉邦集団」
第三節 ユーラシアの視点から――本書の課題
(1)中国・統一・専制国家
(2)本書の構成
(3)関連資料の概説
第一章 漢王朝の成立――高祖劉邦と功臣たちの軌跡65
はじめに
第一節 魏人劉邦と功臣たち
第二節 功臣たちの授爵記事
第三節 高祖五年五月詔と爵制
第四節 高祖六年以降の功臣たち
(1)列侯封爵とその席次
(2)食邑配置の意義
(3)諸侯相と郡守
おわりに
第二章 陳渉から劉邦へ――秦末楚漢の国際秩序と正統性の原理
はじめに
第一節 陳渉挙兵から懐王政権まで
(1)張楚建国と趙・燕の自立
(2)魏の自立から陳渉敗死、臨済の戦いの開始
(3)楚王景駒と斉王田儋の衝突
(4)臨済戦の終結、項梁の登場と懐王政権
第二節 争乱初期の秩序形成、および陳渉推戴記事の資料批判
(1)六国復古の諸相
(2)功徳原理の不在
(3)王位の正統性を保証するもの
(4)国際秩序の形成と王たちの第一人者
第三節 項羽十八王擁立の実像
(1)鉅鹿の戦いと項羽の国際的声望
(2)十八王記事の資料批判的分析
(3)新王の事績――入関と救趙
(4)王国の所在地――戦国中期以前への回帰
(5)諸国分割とその背景
(6)さまざまな問題点
第四節 諸国内訌から楚漢戦争へ
(1)楚斉開戦まで
(2)「争権天下」の端緒
(3)彭城の戦い
第五節 「楚漢分争」と各国状勢
(1)魏の再建を目指して――滎陽攻防戦の背景
(2)淮陰侯韓信の斉・趙遠征
(3)「参分天下」への誘い
(4)謁者随何の淮南派遣、および燕地の動向
(5)和約と破約のはざまで
第六節 皇帝推戴から同姓諸侯王擁立開始まで
(1)回復された「天下」
(2)その後の諸侯王擁立と正統性の原理
おわりに
第三章 「郡国制」を問い直す――前漢前期の国制
はじめに
第一節 諸侯王国は、漢王朝からどれほど自立していたか?
(1)紀年
(2)人事
(3)財政
(4)律令
(5)法の運用
(6)爵
第二節 漢王朝と諸侯王国のあいだには、どれほど一体性があったのか?
(1)漢法
(2)銅虎符
(3)赦
(4)郡国廟
第三節 「天下」の内と外
(1)高廟と統合の羈絆
(2)「九州」・「中国」
(3)「海内」・「天下」・「郡国」・「郡国諸侯」
(4)「漢国」の発生
(5)「中国」と「四夷」
(6)「天下」と「徼外」
おわりに
第四章 呂氏専権の実像――前漢国家の全国支配とその波紋
はじめに
第一節 呂氏専権の淵源
(1)沛県時代
(2)秦末楚漢期
(3)皇帝推戴以降
第二節 孝恵・高后年間の政治構造
(1)功臣たちとの関係
(2)呂氏一族の処遇
(3)中央支配の諸相
(4)全国統治の諸相
第三節 張氏三代の軌跡
(1)信陵君の記憶
(2)暴走する任侠的精神
(3)再び王位を得るまで
(4)呂氏専権の実像
おわりに
第五章 文帝の登場――孝文初年の政局と功臣・諸侯王
はじめに
第一節 群臣たちによる擁立
第二節 立太子と嗣子への賜爵
第三節 呂氏専権期からの継続性
第四節 列侯就国と斉・趙分割と呉・淮南王入朝
おわりに
第六章 賈誼匈奴論再考――文帝期の北辺防衛改革とその顛末
はじめに
第一節 賈誼の匈奴認識
(1)一般論的華夷認識
(2)時局的匈奴認識
第二節 対匈奴策の分析
(1)「月氏・灌寙の變に備う」
(2)「三表」
(3)「五餌」
(4)「戦徳」
(5)「徳勝」
(6)「二族を去る」
(7)「天子自ら其の民を懐ける」
(8)「関市」
第三節 対匈奴策の系譜
(1)渭水の南
(2)劉敬
(3)季布
(4)田叔
(5)長沙からの帰還
(6)鼂錯
(7)「普天之下、莫非王土、率土之濱、莫非王臣」
おわりに
第七章 淮南問題と「地制」のあいだ(上)
――賈誼の対諸侯王策「分国策」と「天下」一体化への構想375
はじめに
第一節 淮南厲王事件の衝撃
第二節 分国策と「地制」
第三節 淮南問題と「地制」
第四節 除関と「天下」の一体化
おわりに
第八章 淮南問題と「地制」のあいだ(下)
――賈誼の対諸侯王策「藩屏強化策」と孝文年間の諸侯王国再編401
はじめに
第一節 藩屏強化策とその前提
第二節 淮陽国拡大案と代王移動案
第三節 再び淮南厲王事件
第四節 淮南問題と「地制」の行方
おわりに
第九章 呉楚七国の乱への道――漢王朝と諸侯王国の運命
はじめに
第一節 景帝即位までの漢王朝と諸侯王国
第二節 削地とその動機――乱の原因(1)
第三節 皇子擁立の必要性――乱の原因(2)
第四節 叛乱前夜
第五節 破局とその顛末
おわりに
終章 漢帝国の成立と郡県制の確立
はじめに
第一節 南からの眺望
(1)長沙・東越・南越
(2)「天下」の限界
(3)建元六年の転機
第二節 帝国の祭典、あるいは武帝の「封建」論
(1)南越の末路
(2)「封建」の出現
(3)「境界」を越えて
第三節 ユーラシアの東方で――本書の総括
第四節 郡国廟から民爵賜与へ――エピローグ
参考・引用文献一覧
掲載誌一覧
あとがき
人名索引・事項索引
序章 統一国家の形成
第一節 「天下」と「漢」――プロローグ
第二節 前漢前期政治史研究と「劉邦集団」・「郡国制」
(1)二一世紀の日本における前漢前期政治史研究
(2)「劉邦集団」とは何か
(3)「郡国制」の起源
(4)二一世紀の日本における「郡国制」再評価
(5)展開する「郡国制」と旋回する「劉邦集団」
第三節 ユーラシアの視点から――本書の課題
(1)中国・統一・専制国家
(2)本書の構成
(3)関連資料の概説
第一章 漢王朝の成立――高祖劉邦と功臣たちの軌跡65
はじめに
第一節 魏人劉邦と功臣たち
第二節 功臣たちの授爵記事
第三節 高祖五年五月詔と爵制
第四節 高祖六年以降の功臣たち
(1)列侯封爵とその席次
(2)食邑配置の意義
(3)諸侯相と郡守
おわりに
第二章 陳渉から劉邦へ――秦末楚漢の国際秩序と正統性の原理
はじめに
第一節 陳渉挙兵から懐王政権まで
(1)張楚建国と趙・燕の自立
(2)魏の自立から陳渉敗死、臨済の戦いの開始
(3)楚王景駒と斉王田儋の衝突
(4)臨済戦の終結、項梁の登場と懐王政権
第二節 争乱初期の秩序形成、および陳渉推戴記事の資料批判
(1)六国復古の諸相
(2)功徳原理の不在
(3)王位の正統性を保証するもの
(4)国際秩序の形成と王たちの第一人者
第三節 項羽十八王擁立の実像
(1)鉅鹿の戦いと項羽の国際的声望
(2)十八王記事の資料批判的分析
(3)新王の事績――入関と救趙
(4)王国の所在地――戦国中期以前への回帰
(5)諸国分割とその背景
(6)さまざまな問題点
第四節 諸国内訌から楚漢戦争へ
(1)楚斉開戦まで
(2)「争権天下」の端緒
(3)彭城の戦い
第五節 「楚漢分争」と各国状勢
(1)魏の再建を目指して――滎陽攻防戦の背景
(2)淮陰侯韓信の斉・趙遠征
(3)「参分天下」への誘い
(4)謁者随何の淮南派遣、および燕地の動向
(5)和約と破約のはざまで
第六節 皇帝推戴から同姓諸侯王擁立開始まで
(1)回復された「天下」
(2)その後の諸侯王擁立と正統性の原理
おわりに
第三章 「郡国制」を問い直す――前漢前期の国制
はじめに
第一節 諸侯王国は、漢王朝からどれほど自立していたか?
(1)紀年
(2)人事
(3)財政
(4)律令
(5)法の運用
(6)爵
第二節 漢王朝と諸侯王国のあいだには、どれほど一体性があったのか?
(1)漢法
(2)銅虎符
(3)赦
(4)郡国廟
第三節 「天下」の内と外
(1)高廟と統合の羈絆
(2)「九州」・「中国」
(3)「海内」・「天下」・「郡国」・「郡国諸侯」
(4)「漢国」の発生
(5)「中国」と「四夷」
(6)「天下」と「徼外」
おわりに
第四章 呂氏専権の実像――前漢国家の全国支配とその波紋
はじめに
第一節 呂氏専権の淵源
(1)沛県時代
(2)秦末楚漢期
(3)皇帝推戴以降
第二節 孝恵・高后年間の政治構造
(1)功臣たちとの関係
(2)呂氏一族の処遇
(3)中央支配の諸相
(4)全国統治の諸相
第三節 張氏三代の軌跡
(1)信陵君の記憶
(2)暴走する任侠的精神
(3)再び王位を得るまで
(4)呂氏専権の実像
おわりに
第五章 文帝の登場――孝文初年の政局と功臣・諸侯王
はじめに
第一節 群臣たちによる擁立
第二節 立太子と嗣子への賜爵
第三節 呂氏専権期からの継続性
第四節 列侯就国と斉・趙分割と呉・淮南王入朝
おわりに
第六章 賈誼匈奴論再考――文帝期の北辺防衛改革とその顛末
はじめに
第一節 賈誼の匈奴認識
(1)一般論的華夷認識
(2)時局的匈奴認識
第二節 対匈奴策の分析
(1)「月氏・灌寙の變に備う」
(2)「三表」
(3)「五餌」
(4)「戦徳」
(5)「徳勝」
(6)「二族を去る」
(7)「天子自ら其の民を懐ける」
(8)「関市」
第三節 対匈奴策の系譜
(1)渭水の南
(2)劉敬
(3)季布
(4)田叔
(5)長沙からの帰還
(6)鼂錯
(7)「普天之下、莫非王土、率土之濱、莫非王臣」
おわりに
第七章 淮南問題と「地制」のあいだ(上)
――賈誼の対諸侯王策「分国策」と「天下」一体化への構想375
はじめに
第一節 淮南厲王事件の衝撃
第二節 分国策と「地制」
第三節 淮南問題と「地制」
第四節 除関と「天下」の一体化
おわりに
第八章 淮南問題と「地制」のあいだ(下)
――賈誼の対諸侯王策「藩屏強化策」と孝文年間の諸侯王国再編401
はじめに
第一節 藩屏強化策とその前提
第二節 淮陽国拡大案と代王移動案
第三節 再び淮南厲王事件
第四節 淮南問題と「地制」の行方
おわりに
第九章 呉楚七国の乱への道――漢王朝と諸侯王国の運命
はじめに
第一節 景帝即位までの漢王朝と諸侯王国
第二節 削地とその動機――乱の原因(1)
第三節 皇子擁立の必要性――乱の原因(2)
第四節 叛乱前夜
第五節 破局とその顛末
おわりに
終章 漢帝国の成立と郡県制の確立
はじめに
第一節 南からの眺望
(1)長沙・東越・南越
(2)「天下」の限界
(3)建元六年の転機
第二節 帝国の祭典、あるいは武帝の「封建」論
(1)南越の末路
(2)「封建」の出現
(3)「境界」を越えて
第三節 ユーラシアの東方で――本書の総括
第四節 郡国廟から民爵賜与へ――エピローグ
参考・引用文献一覧
掲載誌一覧
あとがき
人名索引・事項索引