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ユダヤ人ホロコースト、カンボジアの内戦、日本の植民地支配……歴史的トラウマは語り伝えられ、次世代へと引き継がれていく。研究者たちはその過程へ飛び込み、語りに耳を傾けた。経験を乗り越えるためのかすかな光に触れた証言者たちの苦闘。全2冊完結。
■編者
田中雅一(たなか・まさかず)
京都大学人文科学研究所教授、人類学(南アジア)、ジェンダー・セクシュアリティ研究。主要著書に、『供犠世界の変貌 南アジアの歴史人類学』法蔵館、2002年(単著)、『癒しとイヤラシエロスの文化人類学』筑摩書房、2010年(単著)、『ジェンダーで学ぶ文化人類学』2005年、『ミクロ人類学の実践』2006年、『ジェンダーで学ぶ宗教学』2007年、『南アジア社会を学ぶ人のために』2010年(以上、世界思想社、共編)、『文化人類学文献事典』弘文堂、2004年(共編)、『暴力の文化人類学』1998年、『フェティシズム研究』全3巻2009—2017年(以上、京都大学学術出版会、編著)、『女神 聖と性の人類学』平凡社、1998年(編著)などがある。
松嶋 健(まつしま・たけし)
広島大学大学院社会科学研究科准教授、文化人類学、医療人類学。主要著書に、『プシコ ナウティカ——イタリア精神医療の人類学』世界思想社、2014年(単著)、『文化人類学の思考法』2019年、『身体化の人類学——認知・記憶・言語・他者』2013年(以上、世界思想社、共著)、『医療人類学を学ぶための60冊——医療を通して「当たり前」を問い直そう』明石書店、2018年(共著)、『Lexicon現代人類学』以文社、2018年(共著)、『世界の手触り——フィールド哲学入門』2015年、『動物と出会う I——出会いの相互行為』2015年、『自然学——来るべき美学のために』2014年(以上、ナカニシヤ出版、共著)、『医療環境を変える——「制度を使った精神療法」の実践と思想』京都大学学術出版会、2008年(共著)などがある。
■著者一覧
小田博志(おだ・ひろし)
北海道大学大学院文学研究院教授。人類学。
酒井朋子(さかい・ともこ)
神戸大学大学院人文学研究科准教授。文化・社会人類学。
三田 牧(みた・まき)
神戸学院大学人文学部准教授。文化人類学。
青木恵理子(あおき・えりこ)
龍谷大学社会学部社会学科教授。人類学。
マヤ・カハノフ
エルサレム・ヘブライ大学ハリ
ー・S・トルーマン平和振興研究所研究員。社会学、人類学、紛争研究。
中屋敷千尋(なかやしき・ちひろ)
京都大学人文科学研究所研究員。社会/文化人類学、南アジア研究。
窪田幸子(くぼた・さちこ)
神戸大学大学院国際文化学研究科教授。文化人類学。
冨田暁(とみた・あき)
岡山大学大学院社会文化科学研究科客員研究員。歴史学(東南アジア、海域アジア)、地域研究(東南アジア)。
岡田浩樹(おかだ・ひろき)
神戸大学大学院国際文化学研究科教授。文化人類学。
北岡一弘(きたおか・かずひろ)
大阪市立大学非常勤講師。英文学、英語圏文学、英語教育学。
武田龍樹(たけだ・りゅうじゅ)
京都大学大学院文学研究科非常勤講師。文化人類学。
吉田尚史(よしだ・なおふみ)
外務省医務官。臨床精神医学、文化精神医学、医療人類学。
アナ・カーデン=コイン
マンチェスター大学、紛争・戦争歴史学教授。文化的戦争歴史学センター局長。
野村亜矢香(のむら・あやか)
京都大学大学院総合生存学館。総合生存学専攻博士課程後期。
藤原久仁子(ふじわら・くにこ)
甲子園大学栄養学部フードデザイン学科准教授。文化人類学。
中村平(なかむら・たいら)
広島大学大学院文学研究科准教授。歴史文化論、人類学、日本学。
松田素二(まつだ・もとじ)
京都大学大学院文学研究科教授。社会人間学、アフリカ地域研究。
福浦厚子(ふくうら・あつこ)
滋賀大学経済学部教授。文化人類学、ジェンダー研究。
ニコラ・タジャン
京都大学大学院人間・環境学研究科特定准教授。精神分析家。
兼清順子(かねきよ・じゅんこ)
立命館大学国際平和ミュージアム学芸員。社会学、博物館学。
田中雅一(たなか・まさかず)
京都大学人文科学研究所教授、人類学(南アジア)、ジェンダー・セクシュアリティ研究。主要著書に、『供犠世界の変貌 南アジアの歴史人類学』法蔵館、2002年(単著)、『癒しとイヤラシエロスの文化人類学』筑摩書房、2010年(単著)、『ジェンダーで学ぶ文化人類学』2005年、『ミクロ人類学の実践』2006年、『ジェンダーで学ぶ宗教学』2007年、『南アジア社会を学ぶ人のために』2010年(以上、世界思想社、共編)、『文化人類学文献事典』弘文堂、2004年(共編)、『暴力の文化人類学』1998年、『フェティシズム研究』全3巻2009—2017年(以上、京都大学学術出版会、編著)、『女神 聖と性の人類学』平凡社、1998年(編著)などがある。
松嶋 健(まつしま・たけし)
広島大学大学院社会科学研究科准教授、文化人類学、医療人類学。主要著書に、『プシコ ナウティカ——イタリア精神医療の人類学』世界思想社、2014年(単著)、『文化人類学の思考法』2019年、『身体化の人類学——認知・記憶・言語・他者』2013年(以上、世界思想社、共著)、『医療人類学を学ぶための60冊——医療を通して「当たり前」を問い直そう』明石書店、2018年(共著)、『Lexicon現代人類学』以文社、2018年(共著)、『世界の手触り——フィールド哲学入門』2015年、『動物と出会う I——出会いの相互行為』2015年、『自然学——来るべき美学のために』2014年(以上、ナカニシヤ出版、共著)、『医療環境を変える——「制度を使った精神療法」の実践と思想』京都大学学術出版会、2008年(共著)などがある。
■著者一覧
小田博志(おだ・ひろし)
北海道大学大学院文学研究院教授。人類学。
酒井朋子(さかい・ともこ)
神戸大学大学院人文学研究科准教授。文化・社会人類学。
三田 牧(みた・まき)
神戸学院大学人文学部准教授。文化人類学。
青木恵理子(あおき・えりこ)
龍谷大学社会学部社会学科教授。人類学。
マヤ・カハノフ
エルサレム・ヘブライ大学ハリ
ー・S・トルーマン平和振興研究所研究員。社会学、人類学、紛争研究。
中屋敷千尋(なかやしき・ちひろ)
京都大学人文科学研究所研究員。社会/文化人類学、南アジア研究。
窪田幸子(くぼた・さちこ)
神戸大学大学院国際文化学研究科教授。文化人類学。
冨田暁(とみた・あき)
岡山大学大学院社会文化科学研究科客員研究員。歴史学(東南アジア、海域アジア)、地域研究(東南アジア)。
岡田浩樹(おかだ・ひろき)
神戸大学大学院国際文化学研究科教授。文化人類学。
北岡一弘(きたおか・かずひろ)
大阪市立大学非常勤講師。英文学、英語圏文学、英語教育学。
武田龍樹(たけだ・りゅうじゅ)
京都大学大学院文学研究科非常勤講師。文化人類学。
吉田尚史(よしだ・なおふみ)
外務省医務官。臨床精神医学、文化精神医学、医療人類学。
アナ・カーデン=コイン
マンチェスター大学、紛争・戦争歴史学教授。文化的戦争歴史学センター局長。
野村亜矢香(のむら・あやか)
京都大学大学院総合生存学館。総合生存学専攻博士課程後期。
藤原久仁子(ふじわら・くにこ)
甲子園大学栄養学部フードデザイン学科准教授。文化人類学。
中村平(なかむら・たいら)
広島大学大学院文学研究科准教授。歴史文化論、人類学、日本学。
松田素二(まつだ・もとじ)
京都大学大学院文学研究科教授。社会人間学、アフリカ地域研究。
福浦厚子(ふくうら・あつこ)
滋賀大学経済学部教授。文化人類学、ジェンダー研究。
ニコラ・タジャン
京都大学大学院人間・環境学研究科特定准教授。精神分析家。
兼清順子(かねきよ・じゅんこ)
立命館大学国際平和ミュージアム学芸員。社会学、博物館学。
はじめに
序章 トラウマを共有する [田中雅一・松嶋 健]
第I部 語る・聴く
第1章 トラウマと歓待
——ホロコースト生存者の声を聴くことと当事者性 [小田博志]
第2章 戦争・紛争体験の語りにおける笑いとユーモア [酒井朋子]
第3章 癒えることのない傷の語りに向き合うこと [三田 牧]
第4章 恐怖と屈辱の山渓を越えて
——「インドネシアの歴史的トラウマ」と辺境地個人の経験の語り
[青木恵理子]
第5章 パレスチナ問題における承認と和解
——集合的トラウマをめぐるポリティクス
[マヤ・カハノフ(中屋敷千尋 訳)]
第II部 伝える・戸惑う
第6章 ナショナルな歴史経験とトラウマ
——先住民への謝罪と和解 [窪田幸子]
第7章 日本占領下の記憶とトラウマ
——インドネシア西カリマンタン州における語りと表象
[冨田 暁]
第8章 トラウマの解体に抗して
——在日コリアンのアイデンティティ再構築と拡散 [岡田浩樹]
第9章 自伝的文学から考える加害トラウマ
——ジョージ・オーウェルの場合 [北岡一弘]
第10章 民主カンプチア時代の記憶と死者
——カンボジア北西部村落部の事例から [武田龍樹]
第11章 トラウマ・臨床・和解のプロセス
——ジェノサイドを経験したカンボジア人を事例に [吉田尚史]
第12章 化学兵器をめぐる戦争文化
——一九一五年以降の展開
[アナ・カーデン=コイン(野村亜矢香 訳)]
コラム 「ランペドゥーサの悲劇」後の苦難 [藤原久仁子]
第III部 感染る・継承する
第13章 家族-国家日本の殖民暴力とトラウマ]
——脱殖民化と「他人事でなくなること」 [中村 平]
第14章 原爆・植民地支配・戦後放置
——幾重もの「トラウマ」を生きる在韓被爆者 [松田素二]
第15章 コンバット・ストレスの様相
——シェル・ショックから二次トラウマへ [福浦厚子]
第16章 世代横断的トラウマとショアの記憶 [ニコラ・タジャン]
第17章 サバイバーの子どもたちとホロコースト
——ホロコースト博物館展示ガイドへの聞き取り調査から
[兼清順子]
第18章 二次トラウマと感情労働
——アウシュヴィッツのガイドたちの語りをめぐって
[田中雅一]
索 引
序章 トラウマを共有する [田中雅一・松嶋 健]
第I部 語る・聴く
第1章 トラウマと歓待
——ホロコースト生存者の声を聴くことと当事者性 [小田博志]
第2章 戦争・紛争体験の語りにおける笑いとユーモア [酒井朋子]
第3章 癒えることのない傷の語りに向き合うこと [三田 牧]
第4章 恐怖と屈辱の山渓を越えて
——「インドネシアの歴史的トラウマ」と辺境地個人の経験の語り
[青木恵理子]
第5章 パレスチナ問題における承認と和解
——集合的トラウマをめぐるポリティクス
[マヤ・カハノフ(中屋敷千尋 訳)]
第II部 伝える・戸惑う
第6章 ナショナルな歴史経験とトラウマ
——先住民への謝罪と和解 [窪田幸子]
第7章 日本占領下の記憶とトラウマ
——インドネシア西カリマンタン州における語りと表象
[冨田 暁]
第8章 トラウマの解体に抗して
——在日コリアンのアイデンティティ再構築と拡散 [岡田浩樹]
第9章 自伝的文学から考える加害トラウマ
——ジョージ・オーウェルの場合 [北岡一弘]
第10章 民主カンプチア時代の記憶と死者
——カンボジア北西部村落部の事例から [武田龍樹]
第11章 トラウマ・臨床・和解のプロセス
——ジェノサイドを経験したカンボジア人を事例に [吉田尚史]
第12章 化学兵器をめぐる戦争文化
——一九一五年以降の展開
[アナ・カーデン=コイン(野村亜矢香 訳)]
コラム 「ランペドゥーサの悲劇」後の苦難 [藤原久仁子]
第III部 感染る・継承する
第13章 家族-国家日本の殖民暴力とトラウマ]
——脱殖民化と「他人事でなくなること」 [中村 平]
第14章 原爆・植民地支配・戦後放置
——幾重もの「トラウマ」を生きる在韓被爆者 [松田素二]
第15章 コンバット・ストレスの様相
——シェル・ショックから二次トラウマへ [福浦厚子]
第16章 世代横断的トラウマとショアの記憶 [ニコラ・タジャン]
第17章 サバイバーの子どもたちとホロコースト
——ホロコースト博物館展示ガイドへの聞き取り調査から
[兼清順子]
第18章 二次トラウマと感情労働
——アウシュヴィッツのガイドたちの語りをめぐって
[田中雅一]
索 引