学術選書063
宇宙と素粒子のなりたち

糸山浩司・横山順一・川合 光・南部陽一郎 著

四六並製・174頁・税込 1,620円
ISBN: 9784876988631
発行年月: 2013/08
在庫あり

内容

アインシュタイン、ボーア、湯川らの業績を振り返りながら、素粒子概念の発展にともなって、様々な素粒子の存在が予測され確認されていく過程を解説する。また、宇宙の起源やなりたちを探求するには、天文学的手法と素粒子研究の両方が重要であることを述べる。さらに、これからの素粒子研究で発展が期待される超弦理論の歴史と展望を描き出す。

目次

はじめに

第Ⅰ章 対称性の自発的破れと素粒子物理 [糸山浩司]
1 はじめに
2 「対称性の自発的破れ」とは
3 物質の階層性と素粒子
4 人間が自然界を理解してきたやり方
5 「力」の理解
6 「対称性の自発的破れ」と現代の素粒子物理学
7 南部理論から素粒子の電磁・弱標準理論へ
8 「真空」の歴史
9 超対称性の自発的破れ
10 終わりに

第Ⅱ章 宇宙の始まる前 [横山順一]
1 「宇宙」という言葉
2 ものさしを変えて見る―日常の物理と宇宙の物理
3 ニュートンが考えた宇宙
4 アインシュタインの相対性理論
5 膨張する宇宙
6 宇宙の始まりと宇宙の果て
7 インフレーション

第Ⅲ章 究極理論に向けて―超ひも理論の展望 [川合 光]
1 自然科学の発展のしかた
2 基本的な粒子と相互作用
3 標準模型
4 相互作用の統一
5 重力と他の三つの力の大きさの違い
6 発散の問題の歴史
7 ひも理論とは
8 弦の非摂動効果
9 究極の理論に向けて

第Ⅳ章 二十世紀の物理から二十一世紀の物理へ [南部陽一郎]
1 はじめに
2 アインシュタインの二十世紀
3 現代物理学の地平と展望
4 おわりに ―二十一世紀の物理とは何か

謝 辞
索 引

プロフィール

糸山 浩司(いとやま ひろし)
大阪市立大学大学院理学研究科数物専攻教授。Ph。D。
1956年生まれ,東京大学理学部物理学科卒業,米国コロンビア大学大学院修了,フェルミ国立加速器研究所研究員,ニューヨーク州立大学理論物理学研究所研究員,大阪大学大学院理学研究科助教授を経て,現職。
主な著作
『変貌する超弦理論』(パリティ,丸善,2001年)

横山 順一(よこやま じゅんいち)
東京大学大学院理学系研究科附属ビッグバン宇宙国際研究センター教授。東京大学理学博士。
1967生まれ,東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程中退。
東京大学助手,フェルミ加速器研究所研究員,京都大学基礎物理学研究所助教授,大阪大学助教授などを経て現職。
主な著作
『電磁気学』(講談社,2009年)
『宇宙の向こう側』(共著,青土社)
『宇宙論Ⅰ宇宙のはじまり(第二版)』(共著,日本評論社,2012年)

川合 光(かわい ひかる)
京都大学大学院理学研究科物理学第二教室教授。東京大学理学博士。
1955年生まれ,東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。
米国コーネル大学リサーチアソシエイト,アシスタントプロフェッサー,東京大学理学部助教授,高エネルギー研究所教授を経て,現職。理化学研究所仁科加速器センター主任研究員を兼務。
主な著作
『量子力学I・II』(共著 講談社,1994年)
『はじめての〈超ひも理論〉』(共著,講談社,2005年)
『量子の世界』(共著,京都大学学術出版会,2006年)

南部陽一郎(なんぶ よういちろう)
シカゴ大学名誉教授,大阪市立大学名誉教授。理学博士(東京大学)。
1921年生まれ,東京帝国大学理学部卒。
大阪市立大学理工学部助教授,同教授,プリンストン高等研究所研究員,シカゴ大学助教授,同教授を歴任。
2008年ノーベル物理学賞受賞。
主な著作
『クォーク(第2版)―素粒子物理はどこまで進んできたか』(講談社,1998年)
『大学院素粒子物理(1)―素粒子の基本的性質』(中村誠太郎編,共著,講談社,1997年)