学術選書011
ヒト 家をつくるサル

榎本 知郎

四六並製・193頁・税込 1,620円
ISBN: 9784876988112
発行年月: 2006/05
在庫あり

内容

小鳥は巣をつくり、ウサギやモグラは穴を掘る。世界中の人々も例外なく家を建てる。だが、ヒトに近いサルたちは、身を隠し、子育てできる巣をもたない。また巣があればあったで寄生体に悩まされ、トイレの問題が持ち上がる。なのになぜヒトは巣づくりするのか? 人類学の新しい知見から描き出す、ヒトが家を手に入れるまでの進化の物語

目次

はじめに

第1章 「巣」とは何か
  休憩所としての「巣」
  巣づくりをする動物たち
  巣づくりの進化
第2章 子育てと巣
  早成性と晩成性
  サルのライフ・スタイル
  ヒトのライフ・スタイル
第3章 トイレ
  寄生体と病気
  トイレ
  哺乳類の糞の使い方
  トイレをもつ動物たち
第4章 巣と寄生虫
  害虫と伝染病
  巣に潜む外部寄生虫
  シラミと人類進化
第5章 家の誕生
  ベッドをつくる大型類人猿
  祖先の人類の寝床
  家族で岩陰に寝たネアンデルタール人
  ホモ・サピエンスの登場
  情報の飛躍とホモ・サピエンス
第6章 人間=巣をつくるサル
  「家づくり行動」の遺伝子
  「ねぐら」としての家はいらない
  家づくりは面倒だ
  早熟の人類
  脳と人類進化
  フローレス原人
  晩成性のホモ・サピエンス
  家づくりの条件
  巣づくりをするサルの誕生

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索引

プロフィール

榎本知郎(えのもと ともお)

1947年鳥取県生まれ。京都大学理学部卒業。理学博士。ニホンザルとピグミーチンパンジーの行動研究に従事。現在、東海大学医学部助教授。

『愛の進化:人はなぜ恋を楽しむか』(どうぶつ社、1990年)、『人間の性はどこから来たのか』(平凡社、1994年)、『ボノボ:謎の類人猿に性と愛の進化を探る』(丸善ブックス、1997年)『性・愛・結婚:霊長類学からのアプローチ』(丸善ブックス、1998年)、『霊長類学を学ぶ人のために』(共著、世界思想社、1999年)、『講座 生態人類学8 ホミニゼーション』(共著、京都大学学術出版会、2001年)、『アフリカを歩く:フィールドノートの余白に』(共著、以文社、2002年)など。