学術選書010
GADV仮説 生命起源を問い直す

池原 健二

四六並製・191頁・税込 1,620円
ISBN: 9784876988105
発行年月: 2006/04
在庫あり

内容

化学進化で容易に合成される4種のアミノ酸からなるタンパク質こそ、初めて複製と代謝を行った生命の起源だ——生命起源説の主流とされる「RNAワールド仮説」に真っ向から異を唱え、既存の諸説が抱える様々な矛盾点を説明する「GADVタンパク質仮説」を提唱して話題を呼んだ著者が、初めて書き下ろす生命起源論の新しい展開。

目次

まえがき
序  論
第1章 生命活動の源——タンパク質と遺伝子
1−1 タンパク質の動き
1−2 代謝
1−3 遺伝子とその働き
1−4 遺伝暗号
1−5 遺伝子の発現
1−6 遺伝現象と生物の生と死
第2章 原始地球と化学進化——[GADV]-アミノ酸の生成
2−1 原始地球と化学進化
2−2 アミノ酸の重要性
2−3 [GADV]-アミノ酸
第3章 生命誕生への第一歩——[GADV]-タンパク質ワールドの形成
3−1 [GADV]-タンパク質の性質
3−2 新しい生命の起源説:[GADV]-タンパク質ワールド仮説
3−3 これまでのタンパク質ワールド仮説
3−4 生命の誕生の鍵—擬似複製か自己複製か—
3−5 代謝前成説と複製前成説
3−6 「RNAワールド仮説」の問題点をまとめると
第4章 生命誕生への確かな歩み——GNC原初遺伝暗号の成立
4−1 ヌクレオチドの合成
4−2 GNC原初遺伝暗号の成立
4−3 GNC原初遺伝暗号とRNA
4−4 GNC原初遺伝暗号とペプチド合成
第5章 生命の誕生へ——(GNC)n 原初遺伝子と生命の基本システムの形成
5−1 (GNC)n 原初遺伝子の形成
5−2 原初タンパク質合成系の成立
5−3 原始的細胞膜構造の形成とその進化
5−4 代謝系の起源を考える際の難しさ
5−5 原初代謝経路の形成
5−6 代謝系の進化
5−7 生命の誕生へ
5−8 [GADV]-タンパク質ワールド仮説の課題
第6章 生命進化から生物進化へ——生命の基本システムの発展
6−1 生命システムの進化
6−2 生命での「ニワトリと卵」関係とその成立
6−3 初期遺伝暗号の進化
6−4 初期遺伝子の進化
6−5 初期タンパク質の進化
6−6 初期代謝経路の進化
6−7 生命進化と生物進化
第7章 多様な生物種の誕生
7−1 現在の生命システムの形成と生物の繁栄
7−2 普遍遺伝暗号の形成
7−3 後期遺伝子の進化
7−4 後期タンパク質の進化
7−5 後期代謝系の進化
第8章 [GADV]-タンパク質ワールド仮説と生命の基本システム
8−1 遺伝子の特徴
8−2 遺伝暗号の特徴
8−3 タンパク質の特徴
8−4 代謝経路の特徴
第9章 [GADV]-タンパク質ワールド仮説とRNAワールド仮説
9−1 [GADV]-アミノ酸とヌクレオチド
9−2 擬似複製と自己複製
9−3 代謝前成説と複製前成説
9−4 タンパク質膜と脂質膜
9−5 遺伝情報の流れと生命システムの形成過程
9−6 生命の起源における三原則
参考文献
あとがき
索  引

プロフィール

池原 健二(いけはら けんじ)

奈良女子大学理学部化学科機能化学講座教授。京都大学工学博士。
1944年生まれ。京都大学工学部工業化学科卒業。京都大学工学研究科工業化学専攻修士課程修了。京都大学工学研究科工業化学専攻博士課程中途退学。東京大学理学部生物化学教室助手。奈良女子大学理学部化学科助教授を経て現職。その間、アメリカ国立衛生研究所(NIH)に10カ月間在籍。

[主な著書]
「自然学ーー自然の「共生循環」を考える」(共著、東海大学出版会、2004年)。「もっと化学を楽しくする5分間」(共編、化学同人、2003年)。「新版ーー化学を楽しくする5分間」(共編、化学同人、1986年)