生態学ライブラリー5
森の記憶
飛騨・荘川村六厩の森林史

小見山 章

四六上製・240頁・税込 2,268円
ISBN: 9784876983056
発行年月: 2000/03
在庫あり

書評

『生物科学』53巻4号、評者:石田健氏

内容

森林は、季節の移ろいを通してどのように姿を変えるのか。何十年という歳月を経てどのように変遷してゆくのか。そして、人々の暮らしとどのように関わってきたのか。著者のホームグラウンドである岐阜県山間部の落葉広葉樹林を中心に、亜高山帯林や熱帯林との比較も交えながら、森と人の姿の移りゆきを描き出す。

目次

はじめに
第一章 森の記憶
1 森林史に学ぶ
2 森の出来事を調べる方法
3 人とともに森は変わる
  余談その1・「森の音楽」
第二章 岐阜から森林を考える
1 森林の属性を決めるもの
2 森林のすがた
3 天然林のしくみ
4 二次林の広がり
5 使われすぎたマングローブ林
  余談その2・「マングローブ林での釣り」
第三章 荘川村六廐の森林
1 荘川村と六廐の歴史
2 六廐調査地を設けたいきさつ
3 樹種と密度
4 階層構造
5 バイオマス
  余談その3・「自然を映す渓流
第四章 森林の百年を追う
1 何が六廐調査地に起こったか
2 最初の森はヌルデ林だった
3 ヌルデ林の崩壊
4 森はたえず動いている
5 六廐調査地の百年史とそのゆくえ
第五章 季節と下層木の生活
1 落葉広葉樹林の四季
  余談その4・「熱帯樹が感じる季節」
2 下層木分布の謎を解く
3 林床にとどく第三の光
  余談その5・「静かな森が激変するとき」
第六章 森と人のゆくえ
1 日本の森林の変質
2 二次林の多様性と持続性
3 科学の眼を森に向ける
4 人と二次林
用語説明
謝  辞
読書案内
参考文献
索  引

プロフィール

小見山 章(こみやま あきら)

岐阜大学農学部生物資源生産学科森林生態学教室教授.農学博士.
1951年 京都市生まれ. 1980年 京都大学大学院農学研究科博士後期課程退学. 同 年 岐阜大学農学部に赴任し,現在にまで至る.

専 門 
森林生態学および造林学.

主 著 
『岐阜から生物資源を考える』(1997年,編著,岐阜大学)他.