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ドキュメンタリーを作る 2.0

スマホ時代の映像制作

山登 義明

A5判並製・246頁

ISBN: 9784814000463

発行年月: 2016/09

  • 本体: 2,200円(税込 2,420円
  • 在庫あり
 
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内容

高度なカメラ機能を備えたスマートフォンの普及は,映像記録のあり方を大きく変えようとしています。誰もが技術を手に出来る時代だからこそ,今の,何を,どう切り取るかが問われるのです。企画・取材・撮影技術からメディア論まで,大学で番組制作の授業に取り組んできた練達のプロデューサーが,市民のためのハイクオリティの映像作りを伝授します。

書評

『新英語教育』2017年5月号、45頁、評者:高部優子氏

プロフィール

山登義明(やまと よしあき)
 1948年、敦賀市生まれ。
 1970年、NHK入社。大阪局を振り出しに、東京・長崎でディレクターとして番組を作り、東京・広島でチーフプロデューサーとして制作統括。主に教育教養系のドキュメンタリーを担当。
 2005年、NHKを定年退職、NHKエンタープライズ入社。
 2013年、NHKエンタープライズ退社。
 現在、フリーランスのプロデューサー、京都大学文学部 講師。明治学院大学講師。
◎代表作品(テレビ番組)
〈ディレクターとして〉
NHK特集「黒い雨――広島長崎原爆の謎」(地方の時代賞・特別賞、1986年)
NHKスペシャル「世界はヒロシマを覚えているか」(1990年)
〈プロデューサーとして〉
NHKスペシャル「響きあう父と子――大江健三郎と息子光の30年」(国際エミー賞受賞、1994年)
ハイビジョン特集「闘う三味線 人間国宝に挑む〜文楽・一期一会の舞台」(2007年6月、ATP賞ドキュメンタリー部門大賞、総務大臣賞 受賞)
◎著書
『キミちゃんの手紙――ナガサキ被爆女学生の記録』(未来社、1985年)
『もう一度、投げたかった――炎のストッパー津田恒美・最後の闘い』(大古滋久と共著、幻冬舎文庫、1999年)
『テレビ制作入門――企画・取材・編集』(平凡社新書、2000年)
『冬のソナタから考える――私たちと韓国のあいだ』(高野悦子と共著、岩波ブックレット、2004年)

目次

はじめに

第一部 映像作りのプロセスを学ぶ ―― 番組制作実習授業

第一章 制作を始める前に
 1―1 セオリーと〈他者の存在〉――番組ってなんだろう
 1―2 めざすはドキュメンタリースタイルの番組

第二章 企画を立てる(プリ=プロダクション)
 2―1 スケジュール
 2―2 企画立案
 2―3 企画書
 2―4 企画の検討
 2―5 企画の決定

第三章 取材し撮影する(プロダクション)
 3―1 取材の前に――機材と準備
 3―2 リサーチとロケハン
 3―3 取材と撮影
 3―4 インタビュー
 3―5 音声と照明
 3―6 演出の諸技法
 3―7 プロの工夫をみてみよう
 3―8 追加撮影

第四章 編集と仕上げをする(ポスト=プロダクション)
 4―1 粗い編集――編集の初期作業
 4―2 粗編集の下準備
 4―3 粗編集と試写
 4―4 構成を決める――編集の本作業
 4―5 磨きをかける――編集の後期作業
 4―6 仕上げ

第五章 発表する
 5―1 発表会

第二部 番組作りにチャレンジ ―― ウェブ2・0の時代の技法

第六章 ヒューマンドキュメンタリーに挑戦
 6―1 「親の人生」
 6―2 「心の旅」

第七章 スタジオ系ドキュメンタリーに挑戦
 7―1 対談番組
 7―2 講演番組

第八章 スマホドキュメンタリーに挑戦
 8―1 ウェブ2・0の時代の可能性
 8―2 スマホドキュメンタリー・企画篇
 8―3 スマホドキュメンタリー・取材篇
 8―4 スマホドキュメンタリー・編集/仕上げ篇

おわりに――授業を終えて

索  引

コラム
1 尺と枠が番組を決める
2 本当に好きなことを企画する
3 ディレクターが番組を統括する
4 番組は生きもの
5 ドキュメンタリーはアクシデントではない
6 仮説の検証
7 人の目とカメラの目
8 カメラマンのプロフェッショナル
9 長期取材
10 インタビューはコラボレーション
11 ダイレクトシネマとシネマベリテ
12 演出は妙薬にして毒薬(パルマコン)
13 制作と製作
14 観客とは誰か
15 発表することで表現を鍛えよう
16 デジタルストーリーテリングの裏技
17 大江健三郎の講義「言葉の表現、映像の表現」
18 動画は番組を駆逐する!?
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