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総合生存学

グローバル・リーダーのために

川井秀一・藤田正勝・池田裕一 編

A5並製・350頁

ISBN: 9784876988792

発行年月: 2015/07

  • 本体: 2,800円(税別)
  • 在庫あり
 
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内容

例えば開発と環境保護が対立する現場,国際紛争の現場に飛び込んだ若者が,その場で最も適当な解を見つけるには何が必要か? 個人レベルの生命,自由,財産などの安全保障から,市民社会や国家,地域の秩序に関わる戦術・戦略まで,複合的・構造的課題を見通すには,人文学や基礎科学の素養の上に,工学,農学,医学分野から地域社会,国際法・政治に至る事柄まで,深くかつ広い学識と,それらに裏打ちされた実践力が必要になってくる。文字通り学問と国境の垣根を越えた人材を育成する知の挑戦。

プロフィール

【編者】
川井秀一(かわい・しゅういち)
京都大学大学院総合生存学館・教授
専門:森林学,木質科学
主要な業績に,『熱帯バイオマス社会の再生』(共編著,京都大学学術出版会,2012年),『木材・木質材料用語集』(共編,東洋書店,2013年)など

藤田正勝(ふじた・まさかつ)
京都大学大学院総合生存学館・教授
専門:哲学,倫理学,宗教学,京都学派の哲学
主要な業績に,Philosophie und Religion beim jungen Hegel(Bouvier, 1985),『西田幾多郎―生きることと哲学』(岩波新書,2007年),『哲学のヒント』(岩波新書,2013年)など

池田裕一(いけだ・ゆういち)
京都大学大学院総合生存学館・教授
専門:経済・社会物理学,複雑系科学,エネルギー安全保障
主要な業績に,『パレート・ファームズ―企業の興亡とつながりの科学』(共著,日本経済評論社,2007年),『経済物理学』(共著,共立出版,2008年),Econophysics and companies: Statistical Life and Death in Complex Business Networks(共著,Cambridge University Press,2010年)など

【分担執筆者】
山敷庸亮(やましき・ようすけ)
京都大学大学院総合生存学館・教授
専門:水資源工学,水環境工学,沿岸海洋学,地球惑星科学
主要な業績に,Kenichi Tatsumi, Yosuke Yamashiki (corresponding author), Roberto Valmir da Silva, Kaoru Takara, Yuzuru Matsuoka, Kiyoshi Takahashi, Koki Maruyama, Naoko Kawahara, Estimation of potential changes in cereals production under climate change scenarios. Hydrological Processes 25(17): 2011. Yosuke Yamashiki, Yuichi Onda, Hugh G. Smith, William H. Blake, Taeko Wakahara, Yasuhito Igarashi, Yuki Matsuura, Kazuya Yoshimura, Initial flux of sediment-associated radiocesium to the ocean from the largest river impacted by Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant. Scientific Reports (Nature Publishing Group) 4: 2014など

光山正雄(みつやま・まさお)
京都大学大学院総合生存学館・教授
専門:基礎医学,微生物感染症・免疫学
主要な業績に,Phosphorylation of the adaptor ASC acts as a molecular switch that control the formation of speck-like aggregates and inflammasome activity. Nature Immunology 14(12): 2013,『現代生物科学入門』第5巻『免疫・感染生物学』(岩波書店,2011年)など

泉 拓良(いずみ・たくら)
京都大学大学院総合生存学館・教授
専門:史学(考古学),文化財学,博物学
主要な業績に,『講座日本の考古学』第3・4巻『縄文時代』上・下(共編,青木書店,2013年),『フェニキア・カルタゴから見た古代の東地中海』(監修,京都大学大学院文学研究科,2013年)など

惣脇 宏(そうわき・ひろし)
京都大学大学院総合生存学館・教授
専門:教育政策,文化政策,教育研究とエビデンス
主要な業績に,『教育研究とエビデンス―国際的動向と日本の現状と課題』(共著,明石書店,2012年)など

ヤルナゾフ・ディミター・サボフ(IALNAZOV Dimiter Savov)
京都大学大学院総合生存学館・教授
専門:制度派経済学,発展途上国における政策・制度
主要な業績に,A Game Theory Interpretation of the Post-Communist Evolution (with N. Nenovsky), Journal of Economic Issues Vol. 45, No. 1: 2011, The Impact of EU Accession on Corporate Governance Reform in Bulgaria, Acta Oeconomica Vol. 57(2): 2007など

趙 亮(ちょう・りょう)
京都大学大学院総合生存学館・准教授
専門:情報学基礎,計算基盤
主要な業績に,Liang Zhao, Hiroshi Nagamochi, Toshihide Ibaraki, Greedy splitting algorithms for approximating multiway partition problems, Mathematical Programming vol. 102(1): 2005. Liang Zhao, Hiroshi Nagamochi, Toshihide Ibaraki, A linear time 5/3-approximation for the minimum strongly-connected spanning subgraph problem, Information Processing Letters vol. 86/2: 2003など

河合江理子(かわい・えりこ)
京都大学大学院総合生存学館・教授
専門:異文化コミュニケーション,グローバル人材育成,資産運用
主要な業績に『自分の小さな「鳥カゴ」から飛び立ちなさい』(ダイヤモンド社,2013年),「非英語圏のグローバル組織に学ぶ―英語公用語時代の多文化コミュニケーション」(Harvard business review 37(10), 2012年)など

大嶌幸一郎(おおしま・こういちろう)
京都大学大学院総合生存学館・教授
専門:有機化学,有機金属化学
主要な業績に,『基礎有機化学』第2版(東京化学同人,2010年),『ズンダール基礎化学』(共訳,東京化学同人,2013年)など

大石 眞(おおいし・まこと)
京都大学大学院総合生存学館・教授
専門:憲法学,立法学
主要な業績に,『憲法講義Ⅰ・Ⅱ』(有斐閣,2012/2014年),『憲法秩序への展望』(有斐閣,2008年)など

櫻井繁樹(さくらい・しげき)
京都大学大学院総合生存学館・教授
専門:グローバル技術戦略論,国際資源エネルギーサイクル論
主要な業績に,『アジアの環境問題―政治・経済・社会からの視点』(共著,花書院,2015年)など

橋口道代(はしぐち・みちよ)
(独)国際協力機構東京国際センターNGO連携課・専任参事
専門:国際協力,開発教育,NGO連携

金村 宗(かなむら・たかし)
京都大学大学院総合生存学館・准教授
専門:ファイナンス,エネルギー経済学,金融工学,リスクマネジメント
主要な業績に,A supply and demand based volatility model for energy prices, Energy Economics vol. 31(5): 2009. Financial Turmoil in Carbon Markets, The Journal of Alternative Investments vol. 15(3): 2013など

山口栄一(やまぐち・えいいち)
京都大学大学院総合生存学館・教授
専門:物性物理学,イノベーション理論
主要な業績に,『イノベーション政策の科学―SBIRの評価と未来産業の創造』(共著,東京大学出版会,2015年),『イノベーション 破壊と共鳴』(NTT出版,2006年),“Recovering from Success: Innovation and Technology Management in Japan”(共著,Oxford University Press, 2006年)など

目次

プロローグ
序論 総合生存学とは何か [川井秀一]

第1部 総合生存学の基礎
第1章 人間の本質への問い
―「われわれはどこから来たのか,われわれは何者か,われわれはどこへ行くのか」 [藤田正勝]
第2章 「宇宙船地球号」―地球の歴史という視点 [山敷庸亮]
第3章 生命の歴史が教えるもの [光山正雄]
第4章 「歴史」から何を学ぶか [泉 拓良]
[Brief Note 1] コミュニケーションの基盤としての人文学 [藤田正勝]

第2部 総合生存学の方法
第5章 社会科学の視点に立って [惣脇 宏・Dimiter Ialnazov(ディミター・ヤルナゾフ)]
第6章 自然科学の視点に立って [池田裕一]
第7章 情報学の視点に立って [趙 亮]
[Brief Note 2] 国際共通語の出現と異文化理解 [河合江理子]
[Brief Note 3] 言語と文化~多言語主義のすすめ [河合江理子]

第3部 現代社会が直面する諸問題と総合生存学
第8章 地球環境の変遷とその将来を見すえて ―環境破壊・災害・気候変動 [山敷庸亮]
第9章 民族間・文化間・宗教間・国家間の対立 ―「多元主義」をめざして [大石 眞]
第10章 現代の人類的課題としての貧困と教育格差 [惣脇 宏]
第11章 人類の脅威としての感染症 [光山正雄]
第12章 人口問題・食糧問題 ―個別科学の限界の枠を超えて [大嶌幸一郎]
第13章 資源・エネルギーの問題 ―“On the Same Boat”という視点 [櫻井繁樹]

第4部 実践の学としての総合生存学
[対談 総合生存学が育む人材とは(川井秀一・大嶌幸一郎)]
第14章 国際協力―援助と自立 [橋口道代]
 [コラム1 学生派遣プログラムについて]
 [コラム2 バングラデシュについて]
第15章 国際機関の役割 ―地球全体の複合的な問題解決 [河合江理子]
 [コラム3 国際的ルール合意の難しさ]
第16章 リスクとマネジメントの問題 [金村 宗・大嶌幸一郎]

第5部 総合生存学と未来開拓
第17章 自然との共存 [川井秀一]
第18章 対立の克服と平和の実現 [大石 眞]
第19章 グリーン成長/グリーン経済の概念 ―経済開発の新しい枠組みになりうるのか?
    [Dimiter Ialnazov(ディミター・ヤルナゾフ)]
第20章 サイエンスとトランス・サイエンス [山口栄一]
エピローグ―将来の世代への責任 [藤田正勝]

用語解説
推薦図書
事項索引
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