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次世代の流域環境診断技術として発展が期待されている安定同位体アプローチの原理と適用を解説し、流域環境に対する様々な主体の関心に応えるとともに、科学的な理解の重要性への認識を大きく高める。環境科学、環境工学、水文学、地球化学、生態学などの研究者のみならず、環境実務担当者や政策決定者等にとっても里標石になる一冊。
執筆者一覧 (50音順 *は編者)
伊藤 雅史 海洋研究開発機構地球内部変動研究センター・研究員(現所属 日本風力開発株式会社)
梅澤 有 総合地球環境学研究所・上級研究員(現所属 長崎大学水産学部・助教)
大河内 直彦 海洋研究開発機構地球内部変動研究センター・グループリーダー
大手 信人 東京大学大学院農学生命科学研究科・准教授
小川 奈々子 海洋研究開発機構地球内部変動研究センター・研究員
奥田 昇 京都大学生態学研究センター・准教授
亀田 佳代子 滋賀県立琵琶湖博物館・専門学芸員
金 喆九 京都大学生態学研究センター/日本学術振興会・外国人特別研究員(現所属 Center for Aquatic Ecosystem Restoration, Kangwon National University, 韓国)
高津 文人 京都大学生態学研究センター/科学技術振興機構・研究員
木庭 啓介 東京農工大学大学院共生科学技術研究院・特任准教授(テニュアトラック教員)
竹門 康弘 京都大学防災研究所・准教授
田中 義幸 東京大学大学院農学生命科学研究科・21世紀COE特任研究員
陀安 一郎 京都大学生態学研究センター・准教授
*永田 俊 京都大学生態学研究センター・教授
槙 洸 京都大学生態学研究センター/大学院理学研究科・大学院生
*宮島 利宏 東京大学海洋研究所・助教
由水 千景 京都大学生態学研究センター/科学技術振興機構・技術員
和田 英太郎 海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センター・プログラムディレクター
伊藤 雅史 海洋研究開発機構地球内部変動研究センター・研究員(現所属 日本風力開発株式会社)
梅澤 有 総合地球環境学研究所・上級研究員(現所属 長崎大学水産学部・助教)
大河内 直彦 海洋研究開発機構地球内部変動研究センター・グループリーダー
大手 信人 東京大学大学院農学生命科学研究科・准教授
小川 奈々子 海洋研究開発機構地球内部変動研究センター・研究員
奥田 昇 京都大学生態学研究センター・准教授
亀田 佳代子 滋賀県立琵琶湖博物館・専門学芸員
金 喆九 京都大学生態学研究センター/日本学術振興会・外国人特別研究員(現所属 Center for Aquatic Ecosystem Restoration, Kangwon National University, 韓国)
高津 文人 京都大学生態学研究センター/科学技術振興機構・研究員
木庭 啓介 東京農工大学大学院共生科学技術研究院・特任准教授(テニュアトラック教員)
竹門 康弘 京都大学防災研究所・准教授
田中 義幸 東京大学大学院農学生命科学研究科・21世紀COE特任研究員
陀安 一郎 京都大学生態学研究センター・准教授
*永田 俊 京都大学生態学研究センター・教授
槙 洸 京都大学生態学研究センター/大学院理学研究科・大学院生
*宮島 利宏 東京大学海洋研究所・助教
由水 千景 京都大学生態学研究センター/科学技術振興機構・技術員
和田 英太郎 海洋研究開発機構地球環境フロンティア研究センター・プログラムディレクター
はじめに
序 論 次世代の環境科学と安定同位体精密測定法(和田英太郎)
1 生態系・生物資源の視座としての安定同位体比
2 同位体比(δ13Cとδ15N)の分布に関する知見と経験則
3 これから
第I部 安定同位体と流域環境
第1章 なぜ安定同位体比なのか — 同位体比の基礎知識とその読み方—(宮島利宏)
1.安定同位体とは
2.安定同位体比の基礎知識
3.安定同位体比指標の利用とその注意点
第2章 水の同位体比を利用した水循環の評価(大手信人)
1.流域の水循環
2.流域の水循環診断への水の安定同位体比利用 — 降水の同位体比変動—
3.流域でさまざまな水の起源推定をおこなう
4.地下水の滞留時間の推定手法
第II部 環境負荷と除去プロセス
第3章 窒素負荷
1 大気降下物としての窒素が水源域に与える負荷(大手信人)
2 人為起源窒素の面源負荷 —窒素同位体指標の利用—(高津文人)
3 湖沼の富栄養化の史的復元 —長期保存生物標本の利用—(小川奈々子・大河内直彦)
4 陸域由来窒素が沿岸海域に与える負荷 —大型藻類の窒素同位体比から—(梅澤 有)
第4章 有機物負荷
1 化学風化と河川内炭素循環プロセス —溶存無機炭素安定同位体比の利用—(宮島利宏)
2 有機物の生産と分解(I) —溶存無機炭素安定同位体比による評価—(金 喆九・宮島利宏・永田 俊)
3 有機物の生産と分解(II) —溶存酸素安定同位体比による評価—(陀安一郎)
4 河口域における懸濁態有機炭素負荷の起源推定(宮島利宏)
5 湖沼における溶存態有機物の起源と動態(槙 洸・永田 俊)
第5章 酸化還元プロセス
1 土壌と河川における微生物学的窒素除去プロセスの評価(木庭啓介)
2 淡水性堆積物における嫌気的微生物生態系の解析(宮島利宏)
3 流域環境におけるメタン酸化とメタン食物連鎖の評価(木庭啓介・高津文人)
第III部 流域生態系
第6章 生態系の健全性の評価
1 一次生産者の安定同位体比の特徴とその変動要因(高津文人・梅澤有・田中義幸)
2 安定同位体比による生態系構造解析(陀安一郎)
3 バイオマーカーを利用した微生物生態系構造解析(大河内直彦・高津文人)
4 食物網解析にもとづく沿岸生態系の健全性評価(奥田 昇)
5 生態系間を移動する動物による物質輸送(亀田佳代子)
6 貯水ダムの下流域生態系への影響と伝播距離推定(竹門康弘)
第IV部 安定同位体の可能性
第7章 安定同位体比測定のフロンティア
1 水の第三のマーカーΔ17O の可能性(伊藤雅史・大河内直彦)
2 分析の自動化・高速化 — 硝酸イオン分析を例に—(由水千景・大手信人)
3 アイソトポマー・分子内同位体分布(木庭啓介)
第8章 流域環境評価と安定同位体指標(永田 俊)
1.流域管理と環境指標
2.各種の安定同位体比を体系的に利用して環境指標を構築する試みの必然性
3.安定同位体指標の限界と課題
4.本書が提案した主な安定同位体指標のまとめ
5.安定同位体指標の総合化にむけて
引用文献
索 引
序 論 次世代の環境科学と安定同位体精密測定法(和田英太郎)
1 生態系・生物資源の視座としての安定同位体比
2 同位体比(δ13Cとδ15N)の分布に関する知見と経験則
3 これから
第I部 安定同位体と流域環境
第1章 なぜ安定同位体比なのか — 同位体比の基礎知識とその読み方—(宮島利宏)
1.安定同位体とは
2.安定同位体比の基礎知識
3.安定同位体比指標の利用とその注意点
第2章 水の同位体比を利用した水循環の評価(大手信人)
1.流域の水循環
2.流域の水循環診断への水の安定同位体比利用 — 降水の同位体比変動—
3.流域でさまざまな水の起源推定をおこなう
4.地下水の滞留時間の推定手法
第II部 環境負荷と除去プロセス
第3章 窒素負荷
1 大気降下物としての窒素が水源域に与える負荷(大手信人)
2 人為起源窒素の面源負荷 —窒素同位体指標の利用—(高津文人)
3 湖沼の富栄養化の史的復元 —長期保存生物標本の利用—(小川奈々子・大河内直彦)
4 陸域由来窒素が沿岸海域に与える負荷 —大型藻類の窒素同位体比から—(梅澤 有)
第4章 有機物負荷
1 化学風化と河川内炭素循環プロセス —溶存無機炭素安定同位体比の利用—(宮島利宏)
2 有機物の生産と分解(I) —溶存無機炭素安定同位体比による評価—(金 喆九・宮島利宏・永田 俊)
3 有機物の生産と分解(II) —溶存酸素安定同位体比による評価—(陀安一郎)
4 河口域における懸濁態有機炭素負荷の起源推定(宮島利宏)
5 湖沼における溶存態有機物の起源と動態(槙 洸・永田 俊)
第5章 酸化還元プロセス
1 土壌と河川における微生物学的窒素除去プロセスの評価(木庭啓介)
2 淡水性堆積物における嫌気的微生物生態系の解析(宮島利宏)
3 流域環境におけるメタン酸化とメタン食物連鎖の評価(木庭啓介・高津文人)
第III部 流域生態系
第6章 生態系の健全性の評価
1 一次生産者の安定同位体比の特徴とその変動要因(高津文人・梅澤有・田中義幸)
2 安定同位体比による生態系構造解析(陀安一郎)
3 バイオマーカーを利用した微生物生態系構造解析(大河内直彦・高津文人)
4 食物網解析にもとづく沿岸生態系の健全性評価(奥田 昇)
5 生態系間を移動する動物による物質輸送(亀田佳代子)
6 貯水ダムの下流域生態系への影響と伝播距離推定(竹門康弘)
第IV部 安定同位体の可能性
第7章 安定同位体比測定のフロンティア
1 水の第三のマーカーΔ17O の可能性(伊藤雅史・大河内直彦)
2 分析の自動化・高速化 — 硝酸イオン分析を例に—(由水千景・大手信人)
3 アイソトポマー・分子内同位体分布(木庭啓介)
第8章 流域環境評価と安定同位体指標(永田 俊)
1.流域管理と環境指標
2.各種の安定同位体比を体系的に利用して環境指標を構築する試みの必然性
3.安定同位体指標の限界と課題
4.本書が提案した主な安定同位体指標のまとめ
5.安定同位体指標の総合化にむけて
引用文献
索 引