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西洋古典叢書 G050

トピカ

アリストテレス 池田 康男 訳

四六変上製・438頁

ISBN: 9784876981687

発行年月: 2007/07

  • 本体: 3,800円(税込 4,180円) 月報65
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内容

オルガノン(道具)の名で呼ばれるアリストテレスの論理学著作は6つあるが、本書はそのうち弁証術(ディアレクティケー)を学問的に確立した著作である。あらゆる分野において意見の分かれる問題や前提に関わりながら、それに対応するさまざまな論理様式を吟味し検討する。その意味においてあらゆる学の原理的命題へ通じる道を拓いてくれる。

プロフィール

池田 康男(いけだ やすお)
高知大学名誉教授
1938年 長野県生まれ
1970年 京都大学大学院文学研究科博士課程中途退学
1971年 清泉女子大学文学部講師
1981年 高知大学教授を経て
2002年 退職

主な著訳書
『アリストテレスの第一哲学』(創文社)
アリストテレス『天について』(京都大学学術出版会)

目次

    本文の内容目次

第一巻 序論。この論考の目的と有用性。弁証的方法を構成する諸要素
第一章 この論考の目的。弁証的推論
第二章 この論考の有用性
第三章 ある術に精通しているということの意味
第四章 弁証的問題と前提(命題)
第五章 四つの述語様式。定義。特性。類。付帯性
第六章 定義と他の三述語様式との関係
第七章 「同じ」ということの諸種
第八章 四つの述語様式があることについての推論による証明
第九章 諸範疇と述語様式との関係
第十章 弁証的前提
第十一章  弁証的問題問と定立
第十二章  弁証的推論と帰納
第十三章  推論に事欠かないための四つの道具
第十四章  道具—その一、前提の確保
第十五章  道具—その二、多様性の考察
第十六章  道具—その三、差異点の考察
第十七章  道具—その四、類似点の考察
第十八章  道具その二−四の有用性

第二巻 付帯性に関するトポス
第一章 一般論
第二章 付帯性の考察に対するさまざまな指示
第三章 多義性に関するトポス
第四章 さまざまなトポス
第五章 ソフィスト的論法。議論を逸らすためのトポス
第六章 さまざまなトポス
第七章 反対のものとその組み合わせに関するトポス
第八章 四種の対立とそれぞれの対立に関するトポス
第九章 同列語と屈折語に関するトポス
第十章 類似したものに関するトポス。「より多く」あるいは「より少なく」あるいは同じ程度に帰属することに関するトポス
第十一章  付加によって語られるもの、端的に語られるもの、一定の条件の下に語られるものに関するトポス

第三巻 付帯性に関する特殊なトポス
第一章 より望ましいもの、より善いものに関するトポス
第二章 つづき
第三章 つづき
第四章 より望ましいもの、より善いものに関するトポスへの補足
第五章 特殊なトポスを普遍的なトポスとする方法
第六章 付帯性のトポスに関する総括

第四巻 類に関するトポス
第一章 類として与えられたものが真に類であるか否かを吟味するトポス
第二章 つづき
第三章 つづき
反対のもの、比喩で語られるもの、同名同義的なものなどに関するトポスを含む
第四章 つづき
相互に対して同様なあり方をするもの、生成と消滅、能力と使用、所有と欠除、矛盾対立、関係的対立、屈折語などに関するトポスを含む
第五章 述語づけにおいてよく起こる誤りに関するトポス
第六章 さまざまなトポス

第五巻 特性に関するトポス
第一章 特性に関する四つの区別
第二章 特性が正しく与えられているか否かを吟味するためのトポス
第三章 つづき
第四章 語られたものが特性であるか否かを吟味するためのトポス
第五章 つづき
第六章 四種の対立したものおよび対立的に分けられたものの特性に関するトポス
第七章 屈折語およびその他の事柄の特性に関するトポス
第八章 「より多く」あるいは「より少なく」あるいは同じ程度に特性だとされるものに関するトポス
第九章 能力において、および、最上級の型で特性を与えることに関するトポス

第六巻 定義に関するトポス
第一章 定義を扱かうのには五つの部分があること。正しく定義されていない場合の二つのあり方
第二章 正しく定義されていない場合のうち、不明瞭な定義に関するトポス
第三章 正しく定義されていない場合のうち、冗長な定義に関するトポス
第四章 定義として提出されたものが真に定義であるか否かを考察するトポス。定義はより先なるものやより知られるものを通してなされなければならないこと
第五章 定義における類の使用に関するトポス
第六章 定義における種差の使用に関するトポス
第七章 定義を吟味するためのさまざまなトポス
第八章 関係的なものの定義を吟味するためのトポス
第九章 性状、関係的なもの、対立したもの、欠除によって語られるものなどの定義に関するトポス
第十章 屈折語、イデア、同名異義的に語られるものに関わる定義に関するトポス
第十一章  複合的なものや合成的なものの定義に関するトポス。定義における名の措き換えに関するトポス
第十二章  さまざまなトポス
第十三章  「これとこれ」、「これとこれから成るもの」、「これを伴なったこれ」という形式の定義に関するトポス
第十四章  その他のトポス

第七巻 定義に関するトポス(つづき)
第一章 「同じ」と語られるものに関するトポス
第二章 つづき
第三章 弁証的推論によって定義に達する方法に関するトポス
第四章 「より多く」とか、同列語、屈折語に関るトポスは最も便利なものであること
第五章 四つの述語様式について、命題を確立することとくつ返すことの難易の問題

第八巻 弁証術の実践に関する諸規則
第一章 問い手への指示—その一
問の形成と提出する順序。必要な前提とそれ以外の前提。結論を隠すための方法。議論を粉飾するための方法
第二章 問い手への指示—その二
帰納の仕方。帰謬法。結論を問としてはならないこと。その他
第三章 問い手への指示—その三
弁証的議論における攻撃の難易の問題
第四章 問い手の仕事と答え手の仕事
第五章 答え手への指示—その一
答え手の定立の相違に応じた問い手の結論の性質
第六章 答え手への指示—その二
問い手の問の性質に応じてどのように対処すべきか
第七章 答え手への指示—その三
不明瞭な問、多義的に語られるものを含む問にどのように対処すべきか
第八章 答え手への指示—その四
帰納による問に対してどのように対処すべきか
第九章 答え手への指示—その五
定立に際して答え手が注意すべきこと
第十章 答え手への指示—をその六
虚偽なる議論への対処の仕方。結論を阻止する四つの仕方
第十一章  弁証的議論に対する批判—その一
     議論する者たち、および、議論そのものに対する批判
第十二章  弁証的議論に対する批判—その二
     明晰な議論と虚偽なる議論
第十三章  弁証的議論に対する批判—その三
     論点先取の誤りと相矛盾する前提を要請する誤り
第十四章  弁証的議論の訓練に対するさまざまな指示

月報65
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