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近代社会思想コレクション 14

商業についての政治的試論

ムロン 米田 昇平・後藤 浩子 訳

四六上製・440頁

ISBN: 9784876988839

発行年月: 2015/12

  • 本体: 4,200円(税込 4,620円
  • 在庫あり
 
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内容

各国の勢力が均衡し占領政策による国土の拡大が難しくなったヨーロッパの18世紀において、商業の精神に基づき治政と交易を発展させることで、最大多数の幸福を目指した初めての経済書。重商主義とは一線を画しつつ近代社会の経済構造の全体像を捉えた本書は、ヨーロッパ啓蒙のうねりをもたらし、国内外の思想家に甚大な影響をあたえた。

書評

『経済学史研究』58-2(2017年1月)、89-91頁、評者:大田一廣氏

プロフィール

米田 昇平(よねだ しょうへい)
 下関市立大学教授
[主な著作]
 『経済学の起源——フランス 欲望の経済思想』(京都大学学術出版会、2015年)、『徳・商業・文明社会』(共著、京都大学学術出版会、2015年)、『野蛮と啓蒙——経済思想史からの接近』(共著、京都大学学術出版会、2014年)、『啓蒙と社会——文明観の変容』(共著、京都大学学術出版会、2011年)、『経済思想3 黎明期の経済学』(共著、日本経済評論社、2005年)、『欲求と秩序——18世紀フランス経済学の展開』(昭和堂、2005年)。

後藤 浩子(ごとう ひろこ)
 法政大学経済学部教授
[主な著作]
 『野蛮と啓蒙——経済思想史からの接近』(共著、京都大学学術出版会、2014年)、『アイルランドの経験——植民・ナショナリズム・国際統合』(共著、法政大学出版局、2009年)、『啓蒙の知と経済学の生誕』(共著、京都大学学術出版会、2008年)、『共和主義の思想空間——シヴィック・ヒューマニズムの可能性』(共著、名古屋大学出版局、2006年)、『〈フェミニン〉の哲学』(青土社、2006年)。

目次

凡 例
第 一 章 諸原理
第 二 章 小麦について
第 三 章 住民の増加について
第 四 章 植民地について
第 五 章 奴隷制について
第 六 章 独占会社について
第 七 章 軍事的政府について
第 八 章 産業活動について
第 九 章 奢侈について
第一〇章 輸入と輸出について
第一一章 交易の自由について
第一二章 貨幣の法定価値について
第一三章 貨幣の釣り合いについて
第一四章 フィリップ端麗王に対する反乱について
第一五章 聖ルイ王とシャルル七世の貨幣について
第一六章 貨幣の法定価値の引き下げについて
第一七章 物産の高価について
第一八章 反論に対する回答
第一九章 貨幣に関する様々な考察
第二〇章 為替について
第二一章 打歩について
第二二章 交易バランスについて
第二三章 公信用について
第二四章 政治算術について
第二五章 システムについて
第二六章 結論

ビンドンの訳者序文
ビンドン注

解 説
 ムロン——商業社会の総体的把握(米田昇平)
 英語版翻訳者デヴィッド・ビンドンについて(後藤浩子)
訳者あとがき
索 引
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