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学術選書 062

近代社会とは何か

ケンブリッジ学派とスコットランド啓蒙

田中 秀夫

四六並製・218頁

ISBN: 9784876988624

発行年月: 2013/07

  • 本体: 2,000円(税込 2,200円
  • 在庫あり
 
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内容

近代社会とは何であるか。著者の社会思想史研究は、近世から近代にいたるスコットランド啓蒙思想や共和主義などを中心に、グローバルな視点から考察したもので、その研究蓄積からすぐれた成果をあげてきた。本書は社会思想史家がこれまでの研究を振り返った個人史であるとともに、社会思想史を考えるうえで有効な方法論を提示する。

プロフィール

田中 秀夫(たなか ひでお)
1949 年滋賀県に生まれる
1978 年京都大学大学院経済学研究科単位取得
甲南大学経済学部教授、京都大学経済学部教授
等を経て
現在京都大学大学院経済学研究科教授

主な著訳書
『スコットランド啓蒙思惣史研究』(名古屋大学出版会、1991年)
『文明社会と公共精神』(昭和堂、1996年)
『共和主義と啓蒙』(ミネルヴァ書房、1998年)
『啓蒙と改革』 (名古屋大学出版会、1999年)
『社会の学問の革新』 (ナカニシヤ出版、2002年)
『原点探訪アダム・スミスの足跡』 (法律文化社、2002年)
『共和主義の思想空間』(共編、名古屋大学出版会、2006年)
『啓蒙のエピステーメーと経済学の生誕』(編著、京都大学学術出版会、2008 年)
ポーコック『徳・商業・歴史』 (翻訳、みすず書房、1993年)
ポーコック『マキャヴエリアン・モーメント』 (共訳、名古屋大学出版会、2008 年)
ハチスン『道徳哲学序説』 (共訳、近代社会思想コレクション、京都大学学術出版会、2009年)
アォープス『ヒュームの留学的社会学』(監訳、昭和堂、2011年)
ヒューム『政治論集』(翻訳、近代社会思想コレクション、京都大学学術出版会、2011年)、他

目次

はじめに
第一章 小林昇経済学史学の根底にあるもの
1 経済学史の成立
2 小林経済学史の方法と対象
3 時代経験のなかで
4 大塚史学と国民経済
5 国民経済か国際協調か
6 小林学史を継承するとはどういうことか
第二章 内田義彦とイギリス思想史研究
1 内田義彦への道
2 内田義彦を養ったもの
3 内田義彦とイギリス思想史研究
4 批判と継承
第三章 自然法、共和主義、スコットランド啓蒙 —水田文庫と私の研究—
1 水田先生との出会い
2 個人蔵書について
3 水田先生の研究と私の研究——比較
4 近代とは何か
第四章 ポーコック思想史学との出会い
1 ポーコック思想史学との出会いとケンブリッジの伝統の形成
2 MMを翻訳する
第五章 戦後啓蒙、市民社会論とケンブリッジ思想史研究
1 思想史研究の現状
2 戦後啓蒙の思想史
3 総合命題としての市民社会論
4 戦後啓蒙の終罵——転換する世界とイッシューの変化
5 ケンブリッジ思想史研究への関心
第六章 フォーブズのスコットランド啓蒙研究
1 ケンブリッジのフォーブズ
2 スコットランド啓蒙研究の源流
3 歴史の展開をいかに把握すべきか
4 ヒューム研究の頂点
第七章 啓蒙、共和主義、経済学——偶然を超えて
1 はじめに——回想から
2 啓蒙(思想)——歴史的概念としての、永続革命としての
3 共和主義——自律と自由の思想
4 経済学——商業ヒューマニズムと商業文明の物質的基礎の学
あとがき
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