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紛争のなかのヨーロッパ中世

服部 良久 編訳

A5上製・372頁

ISBN: 9784876986842

発行年月: 2006/07

  • 本体: 6,000円(税込 6,600円
  • 在庫あり
 
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内容

ヨーロッパの歴史研究で、いま最もホットなテーマが「中世紛争」である。絶対王権=国家という枠組みが形成される以前の中世社会において、紛争はどうして起こり、いかに和解されたか。教会・国王・領主・騎士・農民…紛争は、さまざまな主体間で争われ、要因も複雑だが、和解の態様にこそ中世の特異性がある。世界的に著名な論文12篇を収載した必携の書。

目次

序文 中世紛争研究の課題  服部 良久

第1部 法と友愛の秩序

第1章 「各人にその取り分を」
-11-13世紀南フランスにおける法と紛争解決-
フレドリック・L・チェイエット(図師宣忠訳)
第2章 「合意は法に勝り、和解は判決に勝る」
-11世紀西フランスにおける和解による紛争解決-
スティーヴン・D・ホワイト(轟木広太郎訳)
第3章 アングロ=サクソン期イングランドにおける
証書・法・紛争解決
パトリック・ウォーモルド(中村敦子訳)

第2部 紛争と和解の戦略

第4章 紛争行為と法意識
-12世紀におけるヴェルフェン家-
ゲルト・アルトホーフ(服部良久訳)
第5章 中世イングランドにおけるフェーデ
ポール・R・ハイアムズ(西岡健司訳)
第6章 帝国都市ニュルンベルクとのフェーデに見る
チェコ貴族の自意識
ミロスラフ・ポリーフカ(藤井真生訳)
第7章 「復讐するは我にあり」
-15・16世紀フリウリのフェーデにおける貴族クランと農村共同体-
フリオ・ビアンコ(高田良太訳)

第3部 裁き赦す権力

第8章 ビザンツにおける殺人・アジール・法
ルース・J・マクリデス(橋川裕之訳)
第9章 恩赦と死刑
-中世末期におけるフランス国王裁判の二つの相貌-
クロード・ゴヴァール(轟木広太郎訳)
第10章 「都市は滅びうる」
-ブルゴーニュ・ハプスブルク期(14-16世紀)低地地方における都市破壊の政治的動機-
マルク・ボーネ(青谷秀紀訳)

第4部 祈る人・戦う人と平和

第11章 俗人と「神の平和」
ジョルジュ・デュビー(高木啓子訳)
第12章 近年の研究が照らしだす「神の平和」運動
ハンス=ヴェルナー・ゲッツ(宮坂康寿訳)

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