伝統主義と文明社会
エドマンド・バークの政治経済哲学

小島 秀信

A5上製・410頁・税込 5,616円
ISBN: 9784876989478
発行年月: 2016/02
在庫あり

受賞

第5回吉野作造研究賞

書評

『経済セミナー』2016年8・9月号 No.691、119頁、評者:立川潔氏
『イギリス哲学研究』第40号(2017年)、70-71頁、評者:高橋和則氏
『経済社会学会年報』第39巻(2017年)、205-207頁、評者:古賀勝次郎氏

内容

エドマンド・バーク(1729-97)は、封建的階層制秩序の擁護と自由市場の擁護という一見相容れない立場の両立を唱える。文明社会が不可避的に生み出す悲惨な労働者の存在と、何としても文明社会の恩恵は必要だという固い信念との間で悩み抜いたバークの思想は、今日の格差社会を考えるにあたっても学ぶべき点は限りなく多い。

目次

序 章 バーク研究の論点

第一章 文明社会の危機―プライスとバーク
はじめに
一、『市民的自由』をめぐって
二、『祖国愛論』をめぐって
おわりに

第二章 文明社会の政治的基礎―イギリス均衡国制
はじめに
一、君主政的要素
二、貴族政的要素
三、民主政的要素
おわりに

第三章 文明社会の精神的基礎―騎士道と宗教の精神
はじめに
一、文明的規範としての《騎士道と宗教の精神》
二、階層制秩序としての文明社会の擁護
おわりに

終 章 文明社会を《保守》するために

補論I バークのインド論―伝統文化主義の新地平
はじめに
一、バークにおける多元主義と普遍主義
二、バークの多元的社会秩序思想
おわりに

補論II バークとハイエクの社会経済思想―伝統・市場・規範性
はじめに
一、バークとハイエクの法・制度進化論
二、バークとハイエクの知識論的市場論
三、ハイエクの伝統文化基底的市場論
四、バークの伝統文化基底的市場論
おわりに

【資料】 バークのスミス宛書簡およびスミス『道徳感情論』書評
一、解題
二、バークのスミス宛書簡
三、バークのスミス『道徳感情論』書評

あとがき
参考文献
索引(人名)

プロフィール

小島秀信(こじま ひでのぶ)

同志社大学商学部助教.博士(経済学・大阪市立大学).
社会経済学・社会哲学専攻.

主要論文
「市場と共同性の経済思想―初期マルクスとハイエクの社会哲学を中心として」『経済社会学会年報』第27号,2005年
「市場的交換の観念体系」『社会思想史研究』第29号,2005年
「伝統主義と市場主義―バークとハイエク」『経済社会学会年報』第30号,2008年
「市場社会と遊戯論―ホイジンガの社会哲学を中心として」『同志社商学』第66巻第5号,2015年