アフリカ 可能性を生きる農民
環境—国家—村の比較生態研究

島田 周平

A5上製・270頁・税込 3,888円
ISBN: 9784876986996
発行年月: 2007/02
在庫あり

受賞

2007年度 日本地理学会賞(優秀賞) 受賞

書評

『アジア・アフリカ地域研究』'07年第7-1号、112-116頁、評者:池上甲一氏
『アフリカ研究』71('07年12月号)、160-162頁、評者:稲泉博己氏

内容

アフリカ農業をめぐっては、技術的・制度的に「遅れた」農業であるという見方と、長期的には環境適合的で持続的であるとする見方がある。このミクロレベルとマクロレベルの認識にみられる大きな乖離は、それぞれのアプローチがもつ一面的理解に起因する。本書は、両者の欠点を補い合うことでアフリカの農業と農民を統一的に理解する。

目次

まえがき

第Ⅰ章 序論 
第Ⅱ章 分析視点としてのポリティカル・エコロジー論
第Ⅲ章 植民地時代のナイジェリアの農業政策:換金作物生産重視と食糧生産無視
第Ⅳ章 独立後ナイジェリアの農業政策と食糧生産: オイル・ブームと食糧増産運動
第Ⅴ章 食糧生産農民の村で起きていたこと:E村の人々の出稼ぎ
第Ⅵ章 出稼ぎを支えるE村の農業   
第Ⅶ章 E村の青年にみるポリティカル・エコロジー:夢見る青年達の闘い
第Ⅷ章 ザンビアの農業政策と農業生産の変化:銅依存と経済の二重構造
第Ⅸ章 ザンビア中心部のC村で起きていたこと:民族的多様性とダンボにおける野菜生産
第Ⅹ章 C村の農業生産を支える社会関係
第?章 C村の変容にみるポリティカル・エコロジー:変わる農村社会と農業生産
第?章 変容の中での可能性の追求:2つの村でみられた農民の流動性と開放性

あとがき
参考文献
索引

プロフィール

1971年4月〜1984年3月 アジア経済研究所・調査研究員(アフリカ地域研究)
1984年4月〜1988年3月 東北大学・理学部・助教授
1988年4月〜1992年3月 立教大学・文学部・助教授(1989年以降、教授)
1992年4月〜1997年3月 東北大学・理学部・教授 (1995年以降、大学院理学研究科・教授)
1997年4月〜1998年3月 京都大学・大学院人間・環境学研究科・教授
1998年4月〜現在 京都大学・大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・教授
主な研究内容:ナイジェリアおよびザンビアの農業生産に関する研究/ナイジェリアの地域主義に関する調査研究/ポリティカル・エコロジー論に関する研究/アフリカ農民の脆弱性増大と環境問題の関係に関する研究

島田周平 1992 『地域間対立の地域構造−ナイジェリアの地域問題−』 単著 大明堂 237p.
島田周平 1999 「新しいアフリカ農村研究の可能性を求めて−ポリティカル・エコロジー論との交差から−」 (池野旬編 『アフリカ農村像の再検討』 アジア経済研究所) pp.205-254
島田周平 2001 「モシ農村のポリティカル・エコロジー」『アジア・アフリカ地域研究』 1, pp.21-36.
島田周平 2001 Coping with uncertainty: Change in agricultural production system of African peasant farmers, (Developing sustainable rural systems ed. by K. Kim et al., Pusan Korea) pp.45-53
島田周平2003 「アフリカの「日常的環境破壊」−農民が直面している環境問題」『地理』 48-10, pp.48-57
島田周平2003 The impact of HIV/AIDS on agricultural production in Zambia, African Geographical Review, 22, pp. 73-78.