あいまい環境下のモデリングと意志決定

瀬尾芙巳子・福地崇生 編著

A5上製・386頁・税込 6,264円
ISBN: 9784876986019
発行年月: 2002/08
在庫あり

受賞

日本知能情報ファジイ学会賞 受賞

内容

意志決定とは,様々な環境条件の下で,意志決定者が代替案の評価と選択を行なうことだが,それには合理的な比較の基準を設定するために,決定問題の数量的なモデリングとその分析の方法を開発する必要がある.本書では、意志決定支援のための技法が,意志決定者の政策的な総合的判断過程をト−タルに支援するものとして体系的に論究される.

目次

はしがき
本書のテーマとねらい

序 章 あいまい環境下における経営意志決定と政策的支援システム   瀬尾芙巳子
 1 問題の設定 ---「知恵の統合」への途を求めて
 2 意志決定の2局面と経営意志決定支援
 3 方法の科学としての視座
 4 結びと展望

第1部 国際化環境における計量分析とシミュレ-ション

第1章 計量経済学モデルによる不確実性の短期的分析         福地 崇生
 1.1 序  論
 1.2 国際化の趨勢/通貨危機における不確実性の役割
 1.3 結  語
第2章 地域計量経済学モデルによる長期的分析            山根 敬三
 2.1 序  論 --- 地域計量経済モデルにおける意志決定主体
 2.2 構造方程式とシミュレーションによる意志決定メカニズム
 2.3 上海・長江交易促進プロジェクトとその効果測定方法
 2.4 長江・神戸計量経済モデルの構築
 2.5 予測シミュレーションによる効果測定
 2.6 結  語

第2部 競争と協調下の市場戦略

第3章 市場競争下の価格差別と価格調整      有賀 健・松井建二・渡辺 誠
 3.1 はじめに
 3.2 データの範囲、店舗、商品
 3.3 データの記述
 3.4 需要関数、価格変更確率の推定
 3.5 代替的仮説の検討
 3.6 家庭内在庫仮説
 3.7 おわりに
第4章 国際市場競争へのゲ-ム論的接近               黒田 達朗
 4.1 序論---国際間の競争とゲーム理論
 4.2 国際ハブ空港間の競争と整備財源
 4.3 結  語<

第3部 多目的環境における最適化と意志決定

第5章 大規模な多目的計画問題のファジィ意志決定          矢野  均
 5.1 はじめに
 5.2 大規模計画問題に対する分解手法
 5.3 大規模多目的計画問題に対するファジィ意志決定
 5.4 大規模2-レベル多目的計画問題に対するファジィ意志決定
 5.5 おわりに
第6章 非協力ゲ-ムによる多目的計画問題の意志決定     西崎一郎・坂和正敏
 6.1 はじめに
 6.2 多目的2-レベル線形計画問題による構造化
 6.3 先導者の予想を導入したモデリングと解
 6.4 今後の展望

第4部 不確実性下の意志決定分析と知的意志決定支援システム

第7章 効率的ななリスク配分---最後のフロンティア(日本語版)
                    ジョン・W・プラット(訳:瀬尾芙巳子)
 7.1 はじめに
 7.2 集団的選択とリスク配分
 7.3 エージェントの効用の比較不能なリスクおよび確率化された選択との関係
 7.4 線形で同調的な効率的リスク配分のケース
 7.5 ディスカッション
 7.6 結びに代えて
第8章 あいまい環境下の意志決定分析                瀬尾芙巳子
 8.1 はじめに
 8.2 不確実性下の意志決定分析の基礎
 8.3 ファジィ環境下の決定分析
 8.4 ファジィ効用関数の構築
 8.5 集団的意志決定におけるファジィ効用評価
第9章 意志決定分析のための対話型コンピュータ支援プログラム
                             瀬尾芙巳子・西崎一郎
 9.1 はじめに
 9.2 不確実性下の意志決定分析のためのコンピュータ支援システム
 9.3 知的意志決定支援システム (IDSS) の概念構成
 9.4 IDASS のプログラム構成と機能
 9.5 不確実性下の多目的意志決定分析支援プログラムの概念構成
    ――MIDASS
 9.6 今後の展望

 索  引

プロフィール

瀬尾芙巳子(せお ふみこ)
広島国際大学医療福祉学部講師、京都大学名誉教授。1957年、東京大学経済学部大学院(旧制)修了。経済学博士。
主 著 『思考の技術:あいまい環境下の意志決定』有斐閣、1994年。

福地崇生(ふくち たかお)
朝日大学大学院経営学研究科教授、京都大学名誉教授、筑波大学名誉教授。1960年、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学樽士。
主 著 『マクロ経済学』東洋経済新報杜、1980年。

山根敬三(やまね けいぞう)
摂南大学経営情報学部教授。1979年、筑波大学大学院博土課程社会科学研究科単位取得満期退学。行政学修士。
主 著 『地域政策の計画と適用』(共著〕勁草書房、1974年。

有賀 健(ありが けん)
京都大学経済学研究所教授。1981年、イェール大学大学院修了。経済学博士、Ph.D.
主 著 『日本的流通の経済学』日本経済新聞社、1993年。

松井建二(まつい けんじ)
横浜国立大学経営学部専任講師。2001年、京都大学大学院経済学研究科博土課程学修退学。経済学修士。
論 文 「普通社債の引受競争と発行利回り」『現代ファイナンス』、No.8, 2000年。

渡辺 誠(わたなべ まこと)
エセックス大学大学院博士課程。1999年、京都大学大学院経済学研究科博士前期課程修了。経済学修土。

黒田達朗(くろだ たつあき)
名古屋大学大学院環境学研究科教授。1989年、ペンシルベニア大学芸術・科学大学院修了。Ph.D.
主論文  Advertising and City Formation with Local Public Goods、Annnals of Regional Science, 29, pp.389-407, 1995.

矢野 均(やの ひとし)
名古屋市立大学入文社会学部助教授。1982年、神戸大学大学院工学研究科修了。工学樽土。
主 著 『情報科学入門』(共著〕朝倉書店、1995年。

西崎一郎(にしざき いちろう)
広島大学大学院工学研究科教授。1984年、神戸大学大学院工学研究科修士課程修了。博士(工学〕。
主 著 Fuzzy and Multiobjective Games for Conflict Resolution(共著)、Physica-Verlag, Heidelberg, 2001.

坂和正敏(さかわ まさとし)
広島大学大学院工学研究科教授。1975年、京都大学大学院工学研究科博士課程修了。工学博土。
主 著 Genetic Algorithms and Fuzzy Multiobjective Optimization, Kluwer Academic Publisher, 2001.

ジョン・W・プラット(John W. Pratt)
ハーバード大学ビジネス・スクール名誉教授。1956年、スタンフォード大学大学院修了.Ph.D.
主 著 Introduction to Statistical Decision Theory(共著)、MIT Press, 1995 (Preliminary edition, McGraw-Hill, 1965)。