京都大学健康市民講座
Q&A生活習慣病の科学Neo

中尾 一和 編

A5並製・360頁・税込 2,052円
ISBN: 9784814000500
発行年月: 2016/12
在庫あり

内容

世界的に診断基準や治療法が大きく変わった新時代の生活習慣病対策。多くの病気が「治る病気」になったいま、いかにして生活習慣病を克服するか。最新の知見と技術に基づく予防法から診断・治療法まで、市民の疑問に大学病院の現場から明快に回答し、医療の未来を語る好評Q&Aの最新版。

目次

予防・診断・治療の大変革―新版の発行に際して

井村裕夫先生に聞く 生活習慣病と日本人

序 章 生活習慣病とは
Q0-1 生活習慣病とはどのような病気ですか?
Q0-2 生活習慣病と成人病はどう違うのですか?
Q0-3 生活習慣病が common disease と呼ばれるのはなぜですか?
Q0-4 生活習慣病の予防のために重要なことを教えてください。
Q0-5 生活習慣病の遺伝因子と環境因子とは何ですか?
Q0-6 科学研究と医学研究における種差について教えてください。
Q0-7 年齢層による生活習慣病の特徴を教えてください。
Q0-8 日本人の生活習慣病の特徴にはどのようなものがあるでしょうか?
Q0-9 生活習慣病に関する科学研究者と医学研究者、医師の違いをわかりやすく説明してください。
Q0-10 夢の生活習慣病予防と治療(テーラーメイド医療)について教えてください。

第1章 肥満症
Q1-1 肥満は病気ですか? どのような種類があるのですか?
Q1-2 どのようにして肥満を判定するのですか? また、肥満症の診断はどのようにするのですか?
Q1-3 肥満の原因には、どのようなものがありますか?
Q1-4 肥満の環境因子にはどのようなものがあるでしょうか?
Q1-5 肥満の遺伝因子は何ですか?
Q1-6 肥満の治療法にはどのようなものがありますか? 夢の治療法について教えてください。
Q1-7 肥満の食事療法はどのようにして行うのですか?
Q1-8 肥満ではどのような病気を伴いやすいのですか? また、どのくらい体重を減らせばよいでしょうか?
Q1-9 栄養が十分摂れていても食べ過ぎてしまうのはなぜでしょうか?
Q1-10 肥満と関連するレプチンとはどのようなホルモンですか?

第2章 糖尿病
Q2-1 糖尿病とはどのような病気ですか?
Q2-2 糖尿病はどうして起こるのですか?
Q2-3 糖尿病の環境因子は何ですか?
Q2-4 糖尿病の遺伝因子は何ですか?
Q2-5 糖尿病の診断はどのようになされているのでしょうか?
Q2-6 糖尿病では、血糖値をどれくらいにコントロールすればよいですか?
Q2-7 糖尿病の合併症にはどのようなものがありますか?
Q2-8 運動していれば、食事療法をしなくてもよいですか? また、眼や腎臓が悪くても運動療法をしてよいですか?
Q2-9 食事や運動に気をつけても、血糖値が下がりません。どうしたらよいでしょう?
Q2-10 血糖値を下げる薬にはどのようなものがありますか?(経口薬編)
Q2-11 血糖を下げる薬にはどのようなものがありますか?(注射薬編)
Q2-12 糖尿病の夢の治療法について教えてください。

第3章 高血圧症・動脈硬化症
Q3-1 高血圧はどうして起こるのですか?
Q3-2 血圧がいくつになると高血圧なのですか?
Q3-3 高血圧の環境因子は何ですか?
Q3-4 高血圧の遺伝因子は何ですか?
Q3-5 血圧が高いとなぜ治療しなくてはいけないのですか?
Q3-6 血圧がいくつになると治療しなくてはならないのですか?
Q3-7 高血圧症はどのように治療するのですか?
Q3-8 脂質異常症とはどういう病気ですか?
Q3-9 動脈硬化はどのようにして起こるのですか?
Q3-10 夢の治療法といわれる“再生医療”とは何ですか?

第4章 心臓病
Q4-1 心臓の構造はどのようになっていますか?
Q4-2 心臓病にはどのようなものがありますか?
Q4-3 心臓病の危険因子はどのようなものがありますか?
Q4-4 心臓病の遺伝因子は何ですか?
Q4-5 虚血性心疾患とはどのようなものですか? どのようにして診断するのですか?
Q4-6 虚血性心疾患の予防法・治療にはどのようなものがありますか?
Q4-7 心不全とはどのような病気ですか?
Q4-8 心不全の診断法や治療法にはどのようなものがありますか?
Q4-9 男性と女性で心臓病の発症に差がありますか?
Q4-10 心臓病なのですが、どのように運動すればよいですか?
Q4-11 心臓病の未来の夢の治療法にはどのようなものがありますか?

第5章 腎臓病
Q5-1 腎臓病とはどのような病気ですか?
Q5-2 生活習慣病と腎臓とはどのような関係がありますか?
Q5-3 腎臓病の環境因子と遺伝因子は何ですか?
Q5-4 腎臓病はどのようにして診断するのですか? 腎機能が落ちるとどうなりますか?
Q5-5 腎臓病の治療にはどのようなものがありますか?
Q5-6 腎不全のときに受ける透析療法とはどのようなものですか?
Q5-7 痛風とはどのような病気ですか? なぜ血中尿酸が高いと体に悪いのですか?
Q5-8 痛風の治療法について説明してください。
Q5-9 妊娠と腎臓病とはどのような関係がありますか?
Q5-10 腎臓病の未来の夢の治療法にはどのようなものがありますか?

第6章 肝臓病
Q6-1 肝臓病とはどのような病気ですか? 生活習慣病と肝臓病の関連について教えてください。
Q6-2 B 型肝炎ウイルスを持っているのですが、どんな点に注意したらよいですか
Q6-3 血液検査で C型肝炎だとわかったのですが、どうしたらよいでしょうか?
Q6-4 肝臓病の環境因子は何ですか?
Q6-5 肝臓病の遺伝因子は何ですか?
Q6-6 肝臓が悪いと飲酒したらいけないのでしょうか?
Q6-7 脂肪肝はどのような病気ですか?
Q6-8 肝硬変とはどのような病気ですか?
Q6-9 肝臓病の治療法にはどのようなものがありますか?
Q6-10 最新の肝癌治療、未来の夢の治療について教えてください。

第7章 認知症
Q7-1 認知症とはどのような病気でしょうか? アルツハイマー病と同じですか?
Q7-2 認知症の初期症状はどうなるのでしょうか? MCIとはなんですか?
Q7-3 認知症は年々増加しているのですか? 男女差についても教えてください。
Q7-4 アルツハイマー病では脳に何が起こっているのですか? うつる(感染する)可能性はあるのですか?
Q7-5 アルツハイマー病の原因遺伝子と発症関連遺伝子はどの程度解っているのでしょうか?
Q7-6 認知症はどのように診断されますか? 早く診断されると治るのですか?
Q7-7 認知症と高血圧や糖尿病などの生活習慣病との関連はどうですか?
Q7-8 認知症予防に効果が期待できる生活習慣(運動、食生活、趣味など)はありますか?
Q7-9 アルツハイマー病に対してどのような治療法の開発が研究されていますか?

第8章 骨粗鬆症
Q8-1 骨粗鬆症とはどのような病気ですか?
Q8-2 どうして骨粗鬆症になるのでしょうか?
Q8-3 骨粗鬆症にはどんな種類がありますか?
Q8-4 骨粗鬆症の環境因子・遺伝因子は何ですか?
Q8-5 骨粗鬆症の診断と検査法について教えてください。
Q8-6 骨粗鬆症の食事療法はどのようなものがありますか?
Q8-7 骨粗鬆症に運動療法は有効ですか?
Q8-8 カルシウムが骨粗鬆症予防に良いと聞きましたが、どうなのでしょうか?
Q8-9 骨粗鬆症の治療薬にはどのようなものがありますか?
Q8-10 骨粗鬆症の未来の夢の治療法について教えてください。

第9章 歯周病
Q9-1 歯周病にはどのような症状があるのですか? 歯周病って、歯槽膿漏のことですか?
Q9-2 歯周病はそんなに一般的な病気なのですか?
Q9-3 年をとるとみんな歯周病になるのでしょうか?
Q9-4 歯周病の原因は何ですか?
Q9-5 歯周病にならないためには何に気をつければよいのですか?
Q9-6 歯周病にはどんな治療法が最も有効ですか?
Q9-7 妊娠中や特殊な薬を飲んでいると、歯周病になるのは仕方ないことですか?
Q9-8 歯周病は薬で治せるのでしょうか?
Q9-9 人工歯根(デンタルインプラント)という良い治療法があるので、歯周病で歯が抜けたって困らないのでしょうか?
Q9-10 歯周病で失われた歯に対する将来の夢の治療法について、教えてください。

第10章 栄養と食事療法
Q10-1 地中海食は健康に良いと聞きましたが、どんな食事ですか?
Q10-2 母乳の栄養成分について
Q10-3 アトキンスダイエットなどの低糖質食、低炭水化物食について教えてください
Q10-4 果物やジュースが大好きです。果物やジュースでも太ることがあるのですか?
Q10-5 ペットボトル症候群とはどんな病気ですか?
Q10-6 脂質摂取制限やコレステロール摂取制限はしなくて良いのですか?
Q10-7 人生80年の長寿社会で推奨される生活習慣病対策の食事療法について教えてください。
Q10-8 食事療法は続けるのが難しくて困っています。継続しやすい「適度の食事(モデレートダイエット:MD食)」についてもっと教えてください。
Q10-9 「適度な食事(モデレートダイエット:MD食)」のエビデンスを具体的に教えてください。
Q10-10 糖質は必須栄養素ではないのですか? 脳は糖質制限しても大丈夫ですか?
Q10-11 時間が取れない時などの「適度の食事:MD食」レシピを具体的に教えてください。

第11章 運動療法
Q11-1 普段から運動していると、どのような病気が予防できますか? 運動によって改善が期待できる病気はどのようなものがありますか?
Q11-2 健康増進のために効果的な運動の方法とは、具体的にどのようなものですか?
Q11-3 これから運動を開始する場合、どのようなことに注意が必要ですか?
Q11-4 自分にあった運動の強さや時間はどのようにして決めたらよいのですか?
Q11-5 運動の効果には男女差や年齢差はありますか? 遺伝素因が強い人でも運動することで効果はありますか?
Q11-6 食事療法や薬物療法をおろそかにしても、運動をがんばることで生活習慣病の改善が期待できますか?
Q11-7 運動しても目に見えて効果が出ない場合、それでも運動は続けるべきですか?
薬を服用してよくなった場合でも、運動は続けるべきですか?
Q11-8 三日坊主にならず、運動を習慣化するのに効果的な方法はありますか?
Q11-9 膝や腰に負担のかからない運動はどのようにしたらいいですか?
Q11-10 健康のための筋力トレーニングやストレッチングはどのように行えばよいでしょうか

第12章 ホルモン補充療法
Q12-1 ホルモンとは何ですか?
Q12-2 ホルモンにはどのようなものがありますか?
Q12-3 ホルモンが原因で起こる病気は、どのようなものがありますか?
Q12-4 「ホルモン補充療法」とは何ですか?
Q12-5 更年期とはどのような時期ですか?
Q12-6 女性ホルモン補充療法とはどのようなものでしょう?
Q12-7 女性ホルモン補充療法は、ずっと続けてもよいのでしょうか?
Q12-8 男性にも更年期があるのでしょうか?
Q12-9 最近よく耳にする「環境ホルモン」とは何ですか?

第13章 生活習慣病と心のケア
Q13-1 生活習慣病とストレスの関係を教えてください。
Q13-2 生活習慣病になりやすい性格特性はありますか?
Q13-3 癌にかかりやすい性格特性はありますか?
Q13-4 肥満に陥りやすい性格特性はありますか?
Q13-5 生活習慣病対策として望ましいライフスタイルについて教えてください。
Q13-6 生活習慣病を予防するための食行動を教えてください。
Q13-7 良い生活習慣として、質の良い眠りについて教えてください。
Q13-8 人間関係が辛いです。上手な対人関係の築き方を教えてください。
Q13-9 気分転換、上手な心身のリラックス法を教えてください。

第14章 生活習慣病と看護
Q14-1 生活習慣病と看護の関係について教えてください。
Q14-2 食事制限を始めてから便秘がちです。下剤を飲んだほうがよいでしょうか?
Q14-3 肥満で動くのが億劫です。どうしたらよいでしょうか?
Q14-4 昔からお風呂が嫌いで、洗髪も1週間に1回ですが、いけませんか?
Q14-5 薬の副作用が気になって、怖くて飲めません。どうしたらよいでしょうか?
Q14-6 病院でもらった薬の使用期限はどれくらいですか? 薬が少し足りないとき、どうしたらよいでしょうか?
Q14-7 日常生活で感染症を予防するためには、どうしたらよいでしょうか?
Q14-8 介護サービスは寝たきりの人しか受けられないのでしょうか?

付  録
あとがき
索  引

一口メモ
生下時体重と生活習慣病
平均寿命と健康寿命
人類は石器時代には骨髄や脳を食べていた?
トランスレーショナル研究とトランスレーショナル医学
先制医療とPrecision Medicine(精密医療)
新しい内臓脂肪量の評価方法 ―デュアルインピーダンス法
サルコペニア肥満
肥満と腸内細菌叢
リバウンドについて
レプチンとグレリン
ヘモグロビンA1c(エーワンシー)
血糖自己測定について
グリセミックインデックス(glycemic index)
DXA法
正しい歯磨き方法に関する最新情報
種実(ナッツ)の食材としての特徴と穀類との対比
炭水化物と腸内細菌叢
推奨出来る甘味料と出来ない甘味料
脂肪とオイルの調理法
ケトン体―脳のエネルギー源とシグナル伝達因子
Gタンパク質共役型受容体
草食、肉食、雑食
草食動物である牛やヤギ、パンダ、コアラの話
食糞
食欲調節と報酬系
適度の食事(モデレートダイエット:MD食)の四字熟語
Slow Jogging(スロージョギング)
アーネスト・スターリング教授と辻寛治教授
高峰譲吉
ハンス・セリエのストレス学説
睡眠の仕組みと種類
フローレンス・ナイチンゲール

プロフィール

中尾 一和(なかお かずわ)
京都大学名誉教授、同医学研究科メディカルイノベーションセンター特任教授
1948年 兵庫県生まれ
1973年 京都大学医学部卒業
1983年 京都大学医学博士
1989年 京都大学医学部内科学第二講座助手、講師を経て教授
2002年 京都大学大学院医学研究科内科学講座(臨床病態医科学・内分泌代謝内科)教授
2013年 より現職
 日本内科学会評議員、日本内分泌学会理事長(1999-2001年、2007〜2009年)、日本肥満学会理事長(2004〜2008年)、日本心血管内分泌代謝学会理事長(2005〜2009年)他歴任。認定NPO法人ホルモンステーション理事長、兵庫県養父市名誉市民
 ベルツ賞、日本医師会医学賞、日本肥満学会学会賞、紫綬褒章他受賞
編著書
『ナトリウム利尿ペプチドファミリー―その発見から世界最初の臨床応用へ』(井村裕夫・松尾壽之 監修、中尾一和・寒川賢治 編集、講談社サイエンティフィク、1995)、 『内科学第8版』(杉本恒明・小俣政男・水野美邦 総編集)「12.内分泌系の疾患」(中尾一和 編集、朝倉書店、2003)、『最新内分泌代謝学』(中尾一和 編集、診断と治療社、2013)他